ドラッカー先生の授業 の商品レビュー
ドラッカーが晩年に教鞭をとったクレアモント大学の教え子による、ドラッカー伝。 マネジメントに関してドラッカーがとりあげた、多岐にわたるテーマを取り上げ、どのように講義をすすめたかを知ることができたのは収穫だった。 倫理、名誉、真摯さ、法律についてふれた章では、さながら「ハーバード...
ドラッカーが晩年に教鞭をとったクレアモント大学の教え子による、ドラッカー伝。 マネジメントに関してドラッカーがとりあげた、多岐にわたるテーマを取り上げ、どのように講義をすすめたかを知ることができたのは収穫だった。 倫理、名誉、真摯さ、法律についてふれた章では、さながら「ハーバード白熱教室」的なやり取りが伝わってきた。 直接、ドラッカーの教えを受けて、対話できるなんて、羨ましい限り。
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・古代イスラエルでは、最高法院は「サンヘドリン」と呼ばれていた。被告に無罪を言い渡すには、賛成者が反対者より一人でも多ければ十分だが、有罪を宣告するには二人以上の差が必要となる。ところが、何より意外なのは、裁判官が一人残らず「極刑にすべき」という意見だったら、被告は無罪になるとい...
・古代イスラエルでは、最高法院は「サンヘドリン」と呼ばれていた。被告に無罪を言い渡すには、賛成者が反対者より一人でも多ければ十分だが、有罪を宣告するには二人以上の差が必要となる。ところが、何より意外なのは、裁判官が一人残らず「極刑にすべき」という意見だったら、被告は無罪になるという決まりだ。この裏には、「たとえどれだけ罪状が重く、動かしがたい証拠があったとしても、被告には必ず弁護の余地があるはずだ」という考え方がある。裁判官のうちだれ一人として被告の主張を認めようとしなかったなら、犯罪の忌まわしさの度合いにかかわらず、どこか奇妙であるため、被告は無罪である可能性が高いというのだ。つまり、裁判官が「自明の理」をもち出したなら、その判断はおそらく誤っているのである。 ・ドラッカー先生のジャック・ウェルチへの問い。 「白紙の段階から検討するとしたら、この事業に参入しますか?」 「この事業をどう扱うつもりですか?」 ・私はかつて、空軍大将の地位を最後に退役した人物が、新人の准将40人を前に、昇進したからといって慢心してはいけない、と諭すのを聞いたことがある。 「空軍には、一定以上の条件を備えた何千人もの大佐のなかから、抽選で40人を選ぶやり方もあっただろう。この方法を取った場合、五年後の任務遂行力にはどれくらいの違いが生じるだろうか。実は、ほとんど違いがないと考えられるのだ。」 ・ドラッガー先生は締めくくりに、有用なリーダーシップ原則はこのほかにもあり、マネジャーが「リーダーになろう」という意志をもたないことには何もはじまらない、と述べていた。加えて、私が戦場におけるリーダーシップの探究から導き出した原則はみな役に立つが、なかでも「私利よりも務めを優先させる」という原則が柱になるだろう、とも語っていた。 「リーダーはみな、自分では無く他者のために行動しなくてはいけない」というのだ。 →深く、納得。自分のための行動では、他の人にも動くようにと働きかけることができない。できて、エサで釣るだけ。リーダーは部下を動かす必要があるのだから、大義を示さなければならないと思う。 ・NASAのロケットを構成する部品すべてが、99.9%の信頼性を持つとした場合、ロケットに故障などの問題が生じる確率は50%だという。問題の原因になりそうな部分が多ければ多いほど、実際に問題が起きる可能性は高くなり、その逆もまた真実である。このため安全を期するなら、物事をシンプルにしておいたほうが良い。 ・計画的に本を読む事には多くの利点がある。おかげでいくつもの異なる分野について一通りの知識を得られた。これは慣れない状況に直面したときに、知識不足を補ってくれる。なかには、ごく狭い分野に人並み外れて詳しい人もいるだろうが、それよりも『広く浅く』のほうが有利なのだ。極端な専門バカは、世の中よりも本人にとって不幸なのだ。スペシャリストとゼネラリストはどちらも世の中から求められているし、実際に社会に貢献するだろう。ただし、画期的なイノベーションはえてして、どの分野にも属さないすきまから生まれるものだ。
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最高の一冊。 ドラッカーの思想が良くわかる。 他のドラッカー自身による著作を理解するための必読書である。
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ドラッカーの授業風景を 描いた本は珍しい。 著者が受けた講義内容や空気感、 師の素顔、自身が着想を得た 経営論などを展開。 例えば、一見経営と かけ離れている史実を 問題解決するヒントに するなど奥行きがすごい。 まとめると『賢人の 人柄のぞける 講義録』といったところでしょうか?
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最高に気に入っています。 最近の会社のはやりは、改善・奉仕・外部委託 その前に、いや、やりながら、読んでほしい。 ドラッカー先生は 語りかけてくる 読んで 考えてほしい なんて ちいさい こと 考えていたか 改革のしごと かたづける あいつらにも 読ませた...
最高に気に入っています。 最近の会社のはやりは、改善・奉仕・外部委託 その前に、いや、やりながら、読んでほしい。 ドラッカー先生は 語りかけてくる 読んで 考えてほしい なんて ちいさい こと 考えていたか 改革のしごと かたづける あいつらにも 読ませたい
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まだ読んでいる途中なので詳細は書けませんが、一番弟子のウィリアムAコーンさんが、ドラッカー先生の授業を受けた経験から書かれているので、説得性があります。各章の最後に「ドラッカー先生の教え」がまとめてあり、それだけを読んでも価値があるのではないでしょうか。
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マネジメントなどのドラッカー著書の方がやはり面白い。ドラッカーという人物がどういう人だったかを知るには良い。
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筆者が受けたピーター・ドラッカー氏の授業から学んだ内容とドラッカー氏自身についてまとめた一冊。ドラッカー氏がいかに企業を、経済を、また生き方を、人を考えていたのか知る事ができた。ドラッカー氏は細かい行動まではアドバイスせず、考え方を教えた。実際にどう考え、そしてどう動くのは、その...
筆者が受けたピーター・ドラッカー氏の授業から学んだ内容とドラッカー氏自身についてまとめた一冊。ドラッカー氏がいかに企業を、経済を、また生き方を、人を考えていたのか知る事ができた。ドラッカー氏は細かい行動まではアドバイスせず、考え方を教えた。実際にどう考え、そしてどう動くのは、その人に委ねられる。 学んだ事をこれからどう生かし、どのように働き、また生きていくか自分自身でしっかり考えていきたい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
個人的に好きなのは第3章の「常識はえてして間違っている」と第4章の「自信は少しずつ培うもの」です。ドラッカー先生の言葉を手帳に書き込み、何度も読み返しています。もっと自分の専門性を磨き、縁下の力持ちとなろうと思いました。
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最終面接で代表に1冊オススメの本を教えて欲しいとお願いして紹介された本 ドラッカーの本自体ほとんど読んだことがなかったので、これをきっかけに読んでみようと思った。 内容はかつてドラッカーが大学でエグゼクティブ向けの経営大学院で教鞭をとっていた時の生徒がドラッカー先生はこん...
最終面接で代表に1冊オススメの本を教えて欲しいとお願いして紹介された本 ドラッカーの本自体ほとんど読んだことがなかったので、これをきっかけに読んでみようと思った。 内容はかつてドラッカーが大学でエグゼクティブ向けの経営大学院で教鞭をとっていた時の生徒がドラッカー先生はこんな時にこういう話をしたというようにまとめた本。(孔子の教えを弟子が綴った論語みたいな感じです。) コンサルタント時代に多くの経営課題を解決してきたドラッカーは問題に臨むにあたって業界知識などに頼るのではなく白紙の状態であることがよいという。何も知らないことが最大の武器であるというのは示唆に富んでいると思った。 様々な知識が時として常識でないことを常識と判断してしまうことがあるのではないだろうか。 管理職、マネジメントをする人間に必要なことを各省ごとにまとめてあります。章末にはまとめがあるので頭の整理ができます。 ドラッカーのマネジメントなどは卒業までには読んでおきたいと思った。
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