物語 フランス革命 の商品レビュー
世の中は2%の金持ち所有する財産と98%の残りの人が所有する財産が同じで、2%のうち半分が親からの想像らしい。 革命はどうやったらおこせるのか。知りたかったが、この本では火種には触れていないためわからなかった。 物語、と付いているだけあって、全ての登場人物が魅力的だった。 混迷を...
世の中は2%の金持ち所有する財産と98%の残りの人が所有する財産が同じで、2%のうち半分が親からの想像らしい。 革命はどうやったらおこせるのか。知りたかったが、この本では火種には触れていないためわからなかった。 物語、と付いているだけあって、全ての登場人物が魅力的だった。 混迷を終結させたのが、戦争に強いナポレオンというのが(ナポレオンは政治にも強かったが)リアルで、民衆の総意として、平等も大事だが飢えないことがもっと大事なんだと伝わった気がした。 私が理解した内容は以下; 革命に理解のある王様ルイ16世の御代に、なんらかの背景で革命への要望が高まった(度重なる戦禍による財政難と産業革命?) ↓ 当初は革命派も王様を主軸に革命しようとしていたが、王様が部下の同意を得られず心折れ逃亡を計画 ↓ 王様の信認傾き、王様たち処刑される ↓ 革命指導者たちの内部対立が起き、250名以上の粛清が起きる ↓ クーデターがおき、粛正してた派閥が処刑される ↓ 両方の派閥の粛正により、国力弱く、民衆飢える ↓ ナポレオン登場、大活躍により国力の回復。混迷が一旦、終結。
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近代社会の出発点となったフランス革命は、1789年7月のバスチーユ陥落に始まり、1804年12月のナポレオンの皇帝戴冠に終わります。 本書は、15年にわたるフランス革命史を人物中心に描写した概説書。 ルイ16世、マリー・アントワネット、ダントン、ロベスピエールなど、おなじみの顔ぶ...
近代社会の出発点となったフランス革命は、1789年7月のバスチーユ陥落に始まり、1804年12月のナポレオンの皇帝戴冠に終わります。 本書は、15年にわたるフランス革命史を人物中心に描写した概説書。 ルイ16世、マリー・アントワネット、ダントン、ロベスピエールなど、おなじみの顔ぶれにくわえ、ジャコバン派のマラー、彼を暗殺したシャルロット・コルデー、恐怖政治の下、ギロチンの露と消えたロラン夫人など、革命に関与したさまざまな人を取り上げることで、革命の大きな流れと市民生活に与えた影響を具体的に理解できるしかけになっています。 革命前史として、国民の大多数を占める農民層の困窮と、対外戦争による国家財政の危機があります。 ルイ16世は、2つの難題に対応するため、貴族への課税を含む政治改革を志向します。改革には国民全体の支持が必要との判断から、国民各層からなる三部会を招集。このあたり、錠前作りだけに熱中した愚鈍な王様というイメージとはかけ離れた開明的な君主だったことが明らかにされます。 気の毒だったのは、既得権益層の貴族・教会勢力の抵抗が強力だったこと、対外的に強大化しつつあったイギリス、大陸におけるハプスブルク帝国との争いで、軍事費を削減できなかったこと。(緊張緩和のため、とられたのがハプスブルク家との婚姻政策で、その相手がマリーアントワネットだったのは周知のとおり) 歴史の逆説ですが、筆者は、ルイが開明的君主だったからこそ第三身分が政治的に覚醒し革命が加速したので、彼がゴリゴリの絶対君主で民衆に弾圧を加えていれば、革命は(勃発不可避だったにせよ)彼の代ではなかったかもしれないと、同情的に筆を進めます。 開明派の財務大臣ネッケル罷免というニュースに衝撃をうけ、市民が立ち上がったのが、バスチーユ襲撃。この時点で国民の大多数は(ロベスピエールも含め)国王のもとでの改革を支持していました。革命のスローガンが「国民、国王、国法」だったことからもわかります。 ただ、後の歴史を知る私たちは、フランスがイギリスのように立憲君主制にならなかったことを知っています。それはなぜか? 筆者は、ルイの絶対君主としての性格に原因を求めます。身分の低い連中が次から次へ、改革(という名の自分の権限を奪う)政策を進めることに我慢ならず、彼は、革命を緩和するため妻の祖国オーストリアの介入を求め脱出を図ります。これが革命の転換点、ヴァレンヌ事件でした。結局、革命政府に国王家族は捕らえられ、(脱出劇にもフェルセンが登場するなどドラマがあります)国民の国王に対する信頼は失墜。より急進的な革命が進行し、いくつかの反動を経て、ナポレオンのクーデターに向かいます。 フランス革命は、恐怖政治に代表されるように、たくさんの人の血が流れた凄惨な一面は否定できません。一方で、自由平等という理念に燃え、理想の社会を作るというポジティブな面も非常に大きく、全国民を対象とした教育制度やメートル法など、私たちの社会を基礎づける重要な社会インフラが整備された時代でもありました。 革命の正の側面、負の側面、そのあとの世界に与えた影響など、バランスよく記述されていて、読了後、すっきりした見通しを持つことができました。良書だと思います。
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とても読みやすく、フランス革命について再勉強するのに最適な本でした。フランス革命は世界中に影響を与え、現在までフランスにおいても重要なターニングポイントであったと再認識しました。
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・1789年にフランス革命が勃発したとき、時の国王をルイ16世であった。フランス革命は1793年に最高潮に達するが、この頃の革命の最高指導者はロベスピエールであった。1799年にブリュメールのクーデターで革命を終息させるのがナポレオンである。したがって、フランス革命はルイ16世に...
・1789年にフランス革命が勃発したとき、時の国王をルイ16世であった。フランス革命は1793年に最高潮に達するが、この頃の革命の最高指導者はロベスピエールであった。1799年にブリュメールのクーデターで革命を終息させるのがナポレオンである。したがって、フランス革命はルイ16世に始まり、ロベスピエールを経由して、ナポレオンで終わる、と言うことができる
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今まで読んだマリーアントワネットの登場する物語はどれも面白かった。今回は初めてフランス革命全体を扱った本を読んだが、フランス革命はマリーアントワネットだけの物語ではないということが分かった。この筆者が上手なのか、フランス革命を面白いと感じた。もっと別のフランス革命の本も読みたい...
今まで読んだマリーアントワネットの登場する物語はどれも面白かった。今回は初めてフランス革命全体を扱った本を読んだが、フランス革命はマリーアントワネットだけの物語ではないということが分かった。この筆者が上手なのか、フランス革命を面白いと感じた。もっと別のフランス革命の本も読みたいと思わせてくれた。
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ひかりふる、に備えてフランス革命の勉強中。ルイ16世の人物像、功績について記述が厚く、先進的で国民の為を思っていたというルイ16世に思わず贔屓にさせられた。全体を通してわかりやすく、面白い。革命勃発後のロベスピエール時代やナポレオンについてはやや駆け足だが、入門書としてとても良か...
ひかりふる、に備えてフランス革命の勉強中。ルイ16世の人物像、功績について記述が厚く、先進的で国民の為を思っていたというルイ16世に思わず贔屓にさせられた。全体を通してわかりやすく、面白い。革命勃発後のロベスピエール時代やナポレオンについてはやや駆け足だが、入門書としてとても良かった。
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☆☆☆2017年12月☆☆☆ 近代社会の出発点とも言えるフランス革命。その勃発からナポレオンの登場まで、多くの登場人物のエピソードなどを交えながらわかりやすく語る革命史。 ルイ16世は凡庸な王だと見られがちだが、アメリカ独立戦争への援助や、信教の自由の確保など優れた施策をいくつ...
☆☆☆2017年12月☆☆☆ 近代社会の出発点とも言えるフランス革命。その勃発からナポレオンの登場まで、多くの登場人物のエピソードなどを交えながらわかりやすく語る革命史。 ルイ16世は凡庸な王だと見られがちだが、アメリカ独立戦争への援助や、信教の自由の確保など優れた施策をいくつも実施した。このようにルイ16世を高く評価しているのがこの本の特徴の一つだと思う。自らの首を切断することになる「ギロチン」の発明も、ルイ16世の援助によるものだった(人道的な処刑方法として)。 <主な登場人物> ルイ16世 マリー・アントワネット テロワール・ド・メリクール(革命初期の女性活動家) ロラン夫人(ジロンド派) サンソン(死刑執行人) ロベスピエール ダントン マラー サン=ジュスト(革命の貴公子) タリアン夫人(ナポレオンの妻) フェルセン(マリー・アントワネットの恋人) ☆☆☆2020年1月☆☆☆ 「フランス革命」 前回読んだときはルイ16世の立場に同情して読んだ。今回もそれは変わらない。でも、ちょっと違う。しいたげられた民衆の立場にも立っている。今の日本でも、ワーキングプアと呼ばれる人が多い。 ロベスピエールは「恐怖政治」の象徴であるが、もともとは正義感の強い人物だった。陳腐な表現ではあるが「自分は正義だ」と信じてしまえば、いくらでも残酷になれる。恐ろしい話だ。
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1789年、パリ民衆が国王に愛想を尽かし、バスティーユ監獄を襲撃したことからはじまり、1804年皇帝ナポレオン誕生によって完結したとするフランス革命。その15年をコンパクトにまとめたフランス革命入門書。 革命側は、主権を持った国民は生まれたときから平等であると主張し、その主張を...
1789年、パリ民衆が国王に愛想を尽かし、バスティーユ監獄を襲撃したことからはじまり、1804年皇帝ナポレオン誕生によって完結したとするフランス革命。その15年をコンパクトにまとめたフランス革命入門書。 革命側は、主権を持った国民は生まれたときから平等であると主張し、その主張を自国だけではなく、世界中に広めようとした点でフランス革命は画期的だ。加えて、ルイ16世、マリー・アントワネット、ロベスピエール、ナポレオンなどの魅力的なキャラクターが登場。 しかし、この革命が世界史で注目されるのは、登場する有名なキャラクターのほとんどがギロチンで殺られてしまうってことだろう。 明治維新もそうだが、多くの人命を犠牲にしてまでも、やり遂げようとするマンパワーの美がそこにある。
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新書にしては幾分厚い本で、また、歴史に関するまじめな本なので、読み始めるのに覚悟が要ったが、いざ読んでみれば、フランス革命を彩った人間ドラマを小説のようにすいすいと読め、楽しく勉強できる。 世間で語られるイメージのある登場人物の生い立ち、素顔などを読んでいくと、そうしたイメージに...
新書にしては幾分厚い本で、また、歴史に関するまじめな本なので、読み始めるのに覚悟が要ったが、いざ読んでみれば、フランス革命を彩った人間ドラマを小説のようにすいすいと読め、楽しく勉強できる。 世間で語られるイメージのある登場人物の生い立ち、素顔などを読んでいくと、そうしたイメージには誤解もあることに気づく。 なるほど、彼としてはこういう考えがあったのかということへの気づき、とか、理想的革命が現実に直面して揺れ動くダイナミズムなんかが、読んでいて面白く感じた。
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フランス革命の流れを追いながら、革命に関わった「人物」にスポットを当てて解説がされている。サラッと読めて流れも入って来やすい。「なぜここはこうだったのか?」という疑問がスルスル解決していくし、人物にスポットが当たることで革命に親近感が湧く。面白かった
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