物語 フランス革命 の商品レビュー
フランス革命について殆ど知識が無い状態で読み始めたが、とても分かりやすく面白く読めた。 当時の王、貴族、ブルジョア、市民の価値観や刻一刻と変化する状況。時代の流れに逆らう者、流されたはいいが滝つぼから落っこちる者、そういった大河ドラマ的な面白さがあってすごく良い。妊娠していたおか...
フランス革命について殆ど知識が無い状態で読み始めたが、とても分かりやすく面白く読めた。 当時の王、貴族、ブルジョア、市民の価値観や刻一刻と変化する状況。時代の流れに逆らう者、流されたはいいが滝つぼから落っこちる者、そういった大河ドラマ的な面白さがあってすごく良い。妊娠していたおかげで首を落とされずに済んだ一市民など、一般的には取り上げられない人達にも目を向けていて、できる限り公平に革命の様子を描こうとしているので好感が持てた。
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フランス革命の終始を、読みやすく分かりやすく解説してくれる本、事実を追うだけでなく、意義や流れが、自然に盛り込まれていて、小説を読むような感覚で読むことができた。
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これは名著ですね。私のようにフランス革命についてあまりよく知らない者にとって、最高の「入門書」でした。読み物として面白いし、分かりやすい。たまに日本との比較や著者の主観コメントが入るが、入り過ぎもしないのが良い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「フランス革命史〈上〉 (中公文庫)ジュール・ミシュレ」を読んで、いやいやフランス革命の全体像を把握した上で読むべきだ、と思い下巻を読む前に本著を読むことにした。 フランス革命を学ぶ入門書としてはよいと思う。王政に対する革命運動は、王政ヨーロッパ諸国の脅威となっったのだと改めて気づかされた。
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フランス革命は近代社会のバックグラウンドに直結していると、そういうざっくりの印象はあったのですがたったの10年弱の出来事だったのですね、濃密な期間でロマンを馳せるには申し分ない猛者たちが登場してくるし、悲劇的でかつドラマティック。 歴史をなぞっているのだけど、各人物の人間臭いと...
フランス革命は近代社会のバックグラウンドに直結していると、そういうざっくりの印象はあったのですがたったの10年弱の出来事だったのですね、濃密な期間でロマンを馳せるには申し分ない猛者たちが登場してくるし、悲劇的でかつドラマティック。 歴史をなぞっているのだけど、各人物の人間臭いところに焦点を当てまさに物語を綴ってくれて、特に演説の引用はその場での臨場感を想起されて興奮するし、偉人の女性関係にはむふふとなる。初心者なわたしには非常に理解しやすい、良かった。 ナポレオンのその後が気になる。。良さそうな本探そう。
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今読んでいる「レミゼラブル」とフランス革命は切り離せない.革命後の世相というのが背景をなしている。もちろんそういうことを知らないでもおもしろいのだけど,世界史をほとんど忘れてしまった私はこの本で復習.とても面白くスラスラ読める革命史.もちろん史実は面白い,というにはあまりに理想と...
今読んでいる「レミゼラブル」とフランス革命は切り離せない.革命後の世相というのが背景をなしている。もちろんそういうことを知らないでもおもしろいのだけど,世界史をほとんど忘れてしまった私はこの本で復習.とても面白くスラスラ読める革命史.もちろん史実は面白い,というにはあまりに理想と現実の差が大きく,人生の虚しさを感じることしきりであった.
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フランス革命といえばナポレオン。と漫然としたイメージがありましたが、本書でスッキリ筋道がわかりました。時代の趨勢と国民の意識こそが国を変え世界を変えていくのだと思います。世の中の流れを見る嗅覚と、自分は今なにをすべきかを考えながら生きていきたい。非常に読みやすくわかりやすい内容で...
フランス革命といえばナポレオン。と漫然としたイメージがありましたが、本書でスッキリ筋道がわかりました。時代の趨勢と国民の意識こそが国を変え世界を変えていくのだと思います。世の中の流れを見る嗅覚と、自分は今なにをすべきかを考えながら生きていきたい。非常に読みやすくわかりやすい内容でした。
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かねてよりフランス革命は、世界にもっとも大きな影響を与えた史実という認識を持っていた。それゆえに関心もあったが、通史的な本を読んでも、他の史実と似たような濃度で書かれてしまう。だから、いつかフランス革命のみに言及した本を読みたいと思っていた。 随分と時間がかかったが、その間フラ...
かねてよりフランス革命は、世界にもっとも大きな影響を与えた史実という認識を持っていた。それゆえに関心もあったが、通史的な本を読んでも、他の史実と似たような濃度で書かれてしまう。だから、いつかフランス革命のみに言及した本を読みたいと思っていた。 随分と時間がかかったが、その間フランス革命の本は常に渉猟していた。そして、ついに本書を手にした。タイトルに「物語」の冠がついている。加えて新書版なので、量的にも読みやすい。物語の仕立てで書かれているので、革命に関わった人々の息遣いや怒号やため息まで聞こえてくるようである。だから、本書はまず読んでいて楽しかった。楽しみながら、フランス革命という世界的かつ歴史的な出来事を学べたのは、本書と出会ったことによる僥倖と言うしかない。 フランス革命は一言で言えば、絶対王政という封建制度から共和制、つまり国民に主権を委譲する革命である。封建制度を倒した革命という意味では、日本ではよく明治維新と比較される。時期的にも明治維新から遡ること一世紀も経っていない頃の出来事なので、それも比較されやすい理由かもしれない。 しかし、革命の中身や革命がもたらした結果は随分と異なる。フランス革命は、まだヨーロッパ諸国が悉く絶対王政であった時代に、いち早く「国民主権」を取り戻す革命が勃興し、あまつさえその一方で今や「民主主義」の代表であるアメリカ合衆国の独立運動をも支援していたというのだから、民主意識にあふれた革命であった。一方で明治維新は、当時長らく日本を掌握していた武家から朝廷、すなわち日本の王家へ政権を返上する革命であり、日本が「国民主権」を取り戻すには、第二次世界大戦での敗戦を待たなければならない。そう考えると、軽々に明治維新とフランス革命を比較するのは、革命後の社会が乖離しすぎていて、とても比較できるものではないという気がしてくる。なぜなら、日本が「民主化」を達成できたのは、フランスの助けを得て独立を果たし、世界の「民主主義」の旗印を掲げたアメリカに戦争で敗れた結果だからである。 今や日本は民主主義国家を標榜しているけれども、著者があとがきで記している「日本も明治維新によって近代社会に移行し、戦後は「国民主権」の国に生まれ変わったはずであったが、政府や高級官僚諸君のやっていることを見ていると、今の日本で国民本位の政治が行なわれているとはとうてい思えない」という言葉に全面的に賛同せざるを得ない。さらには、諦めなのか、日本人的な長いものに巻かれる社会的特性なのか、国民本位の政治が長らく行われることなく、戦後のどさくさからくる一党独裁的な世の中が未だに当たり前に継続していることを思えば、今からでも日本版「フランス革命」を期待したくなる。
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コテンラジオでフランス革命が取り上げられており、もっといろいろと知りたくなりこの本を手にしました。 非常にわかりやすかったと思いますし、各演説や名言には気持ちの高揚や熱狂が感じられます。 時折、革命の主流ではない人物への言及箇所がありますが、作者が後書きで述べているように、登場人...
コテンラジオでフランス革命が取り上げられており、もっといろいろと知りたくなりこの本を手にしました。 非常にわかりやすかったと思いますし、各演説や名言には気持ちの高揚や熱狂が感じられます。 時折、革命の主流ではない人物への言及箇所がありますが、作者が後書きで述べているように、登場人物を多くする意図によるものなのでしょう。それも大して気になるものでもありませんでした。
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#一度読んだら絶対に忘れない世界史 を読んだ中で、一番興味を持った出来事、#フランス革命 。 「物語」というだけあって、人物に焦点を当て、非常にその時代を生々しく描いているのが素晴らしいと思う。教科書では革命の象徴的に記載されるバスチーユ陥落も、よくよく見たらただのノリしゃねえ...
#一度読んだら絶対に忘れない世界史 を読んだ中で、一番興味を持った出来事、#フランス革命 。 「物語」というだけあって、人物に焦点を当て、非常にその時代を生々しく描いているのが素晴らしいと思う。教科書では革命の象徴的に記載されるバスチーユ陥落も、よくよく見たらただのノリしゃねえか!と思ってしまう。そういう意味では、今、SNSでいろいろ盛り上がるのと大差なく、人間も進歩しねえなと思ってしまう。 この革命の右往左往ぶりは凄まじく、これだけ国内が混乱している中で、旧体制との戦いとしてヨーロッパの周辺国をほぼ敵に回して戦争しているのだから国民はたまったもんではなかっただろう。 著者の大前提《フランス革命は世界史の新しい時代を切り開いた輝かしい革命であり、フランス革命を抜きにして現代世界を考えることはできない》のはその通りであり、この多大な犠牲の結果、(いろいろあるけど)国民主権の世の中になってきているわけである。
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