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世界金融戦争(下) の商品レビュー

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2021/08/08

著者の正義感に共感。自分の知識では、弱者が欧米の一部の人間に搾取されているにちがいないという漠然としたイメージで感じ取っているだけなのだが、著者は世界に渡る膨大な人脈を具体的に徹底的に調査している。 具体的事実を全て把握するには時間がかかりそうだが、著者の主張はシンプルである。 ...

著者の正義感に共感。自分の知識では、弱者が欧米の一部の人間に搾取されているにちがいないという漠然としたイメージで感じ取っているだけなのだが、著者は世界に渡る膨大な人脈を具体的に徹底的に調査している。 具体的事実を全て把握するには時間がかかりそうだが、著者の主張はシンプルである。 「…この集金システム(グローバリズム)は、アフリカや中南米、中東諸国ばかりか、タイでもインドネシアでもフィリピンでも中国でも、それぞれ国内の上層階級をますます豊かにし、地球全体ではウォール街やロンドン・シティーの金融業者の懐を肥えさせる。当然の結果として、彼らが政界と産業界の実権を握るため、彼らの発言だけがメディアに横行し、彼らだけが経済を論じ、あたかも他には人間がいないかのようなジャーナリズム論を生み出す。今世界の至るところで進行中の金融戦争は、マネーの一極集中を加速しながら、金権亡者を増長させるばかりである。貧しい人間を切り捨てて初めて成り立つ地球主義は、20世紀に人類が築こうと努力を払った平等の概念を切り崩し、19世紀の独占形態に戻りはじめた。これが経済ファシズムでなくて何であろう。」

Posted byブクログ