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霞が関をぶっ壊せ! の商品レビュー

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2014/12/31

Mon, 30 Mar 2009 小泉・竹中構造改革でブレーンとなって動いた元官僚. 理系出身で財務省の中の変則的な存在として,バブルの破裂や橋本内閣時代の財政投融資の改革(すんません,よくしりません)にもかかわってきた. 昨年度では同著者の「さらば財務省」がベストセラーにな...

Mon, 30 Mar 2009 小泉・竹中構造改革でブレーンとなって動いた元官僚. 理系出身で財務省の中の変則的な存在として,バブルの破裂や橋本内閣時代の財政投融資の改革(すんません,よくしりません)にもかかわってきた. 昨年度では同著者の「さらば財務省」がベストセラーになっている. ミランカでやっていた,トークがスゴク面白かったので人間性に興味をもって読んでみた. http://miranca.com/entry/article6 数学畑出身の人だから,僕らにとっては,すごく,論理的でわかりやすいのです. しかし,財務省がほとんど法学部出身ばかりというのは,改めて驚きます. (経済ですらない??) 僕本人,博士を出てから,簿記・会計・財務・経済を中小企業診断士受験をとおして ザーーーっと,流して 勉強しましたが,あれはどう考えても「理系科目」ですよ 財務・金融って,海外では普通,経済なり金融工学なりの博士号ホルダーがひっぱるのに 日本では日銀総裁ですら,博士号ホルダーではない. # 博士もってりゃいいって,もんじゃないけど, さてさて, この本は,高橋さんの行政内部での最後の仕事,安倍政権下での渡邊行革大臣が推進した公務員制度の改革の 裏話,重要性などが語られている. 今や自民党を離党した渡邊氏が如何に逆風の中,公務員制度の改革を,形にしていったか (しかし,麻生政権下で骨抜きにされたとのはなしもある・・・.うーん.) この本をよんでても思うのは 安倍政権の評価というのは,事後的にはいろいろ高いということなのだ. 当時はマスコミ等にあれだけボロカスに言われていたし 例えば「官邸崩壊」などにあるが,その政権として連絡機能のもろさ,内部の組織設計の悪さはしてきされていたが, 野心的な改革は,どうも,本気で,なかなかスゴイことだったようだ. それだけに,逆風もものすごくて2/3議席あろうが,吹き飛ばされてしまったようですが. こういう本を読む度に思うのは 「新聞・テレビからの情報だけで満足してはいけない」 って事ですねぇ.ほんと. 最近,公務員制度改革に対する逆風が増しているような気がしますが, 国家官僚の有能さを,フル活用するためにも,たぶん,やんなきゃいけないし, いろいろ読んでて思うのは,官僚任せが政治の機能不全を持続させつづけてしまうのだと思う. 過去に僕がお会いした国家官僚は,ほぼ100%優秀だった. それがこんなにたたかれるのは,やっぱり,制度的・組織的・システム的要因に他ならないのだと思う. それが嫌になってやめていく若手も続出している. 政治家からも官庁からも優秀な人材が減っていったら,どないするんだ~ http://nwj-web.jp/cover/index.html ニューズウィークに ポンコツ政治 ,国民も問題 と指摘される前に. なんとかせにゃならんね.できることから. (※2014/12/31追記 そして,公務員制度改革は今もなお,頓挫している様子ですね.)

Posted byブクログ

2012/08/30

国家公務員制度改革基本法をつくるのに奔走された高橋氏によって書かれた本です。建前は議員が法律を立案することになっていますが、実際は官僚(国家公務員)が制定しています。 そのような現状で、国家公務員にとって不利となる法律を作る苦労は私でも容易に想像できます。法律が制定されたとし...

国家公務員制度改革基本法をつくるのに奔走された高橋氏によって書かれた本です。建前は議員が法律を立案することになっていますが、実際は官僚(国家公務員)が制定しています。 そのような現状で、国家公務員にとって不利となる法律を作る苦労は私でも容易に想像できます。法律が制定されたとしても、骨抜きにするのが得意な官僚の手にかかれば、どの程度、効果がでるかはわかりませんが、大多数のまじめに生活している国民が幸せになる方向へ日本が進んでいってほしいと思います。 国が破滅(破産)して、官僚だけが残った(戦争に敗れても大多数の役人は残りました)ことのないよう祈りたいものです。 この本の中で、自民党には2種類のポスト(表向きの内閣とは別に、政務調査会)があることを初めて知って驚きました。人材育成の場なのでしょうか。 以下は気になったポイントです。 ・昔は証券取引所は、独禁法適用除外制度により、証券会社間の固定手数料は合法であった、現在はその制度はなくなったので自由化となった(P8) ・1989年12月26日に通達により「証券会社の損失補填禁止」が出たので、それが株価下落(バブルの適正化)につながった(p12) ・銀行局が管理していた住専、大手銀行の子会社は、不良債権処理を先送りしたが、独立系ノンバンクは金融検査部のやりかたで不良債権処理を早めに実行して生き残ったところが多い(p15) ・米国プリンストン大学(1997年ころ)において、金融政策が変(デフレ最中に日銀がマネー供給量を絞る、ゼロ金利解除等)な日本とアルゼンチンは研究対象になるとされていた(p23) ・郵政民営化とは、財投制度からカネを貸すほうを、その枠組みから外すことを意味する、カネを借りるほうの政府機関は減ることになる(p29) ・2007年3月27日に、安部首相は慣行を無視して、事務次官等会議で合意が得られなかったこと答弁書を閣議決定して、大変なことになった、(参考:9月に辞任)(p54) ・小泉前首相は自民党を壊した、安部首相は明治以来の官僚本位・中央集権国家を潰して、分権国家を創造することを目指していた(p78) ・国交省が心配しているのは、外資が経営に入ると、空港関係施設への天下りが認められなくなるから(p97) ・2008年1月にまとめられた公務員制度改革のポイント、1)キャリア制度廃止、2)内閣一括人事、3)官僚主導から脱却、4)公務員へ労働基本権の付与、5)内閣人事庁の創設、である(p106) ・霞ヶ関用語では、完全民営化は文字通りの意味であるが、「完全に民営化」とは、完全に特殊会社化する(政府が株式所有、経営のみ民営)も含まれる(p141) ・天下り問題の本質は、年功序列の人事体系と各省庁による天下り斡旋にある、天下りを全面禁止(民主党提案)にすると、公務員全員が定年までしがみつくことになり人件費高騰となる(p153) ・官僚は答えのあるものを選択する試験は得意、難しい問題は後回し、捨てて(問題の先送り)全体で合格点をとる技がすごい(p166) ・各省庁ごとの天下り斡旋を禁止して、内閣人事局(幹部公務員の人事権限の一本化)を創設することで、公務員制度改革が完成することになる(p201) ・アメリカにおいても、高級管理職(ES)は政治任用であるため政権がかわるとすぐに入れ替わるが、上級管理職(SES)は基本は終身雇用であり、行政の継続性を図っている(204) ・アメリカの給与制度は職階制であるため、仕事の内容とポストと給料がリンクしている、難しい仕事ほど能力の高い人がついて高い給料をもらう、能力主義・業績給となっている(p206) ・2007年4月時点で国からの天下りは、2.6万人、特殊法人・独立行政法人・公益法人の合計4696法人が受け入れ、k国から12.6兆円が支出(貸付金4.5兆を含む6.8兆円の補助金等、5.7兆円の契約)である(p229) ・自民党は閣内ポストと政務調査会ポストの2つがある、総務会が自民党の最高意思決定機関であり、政務調査会は政策の調査・立案をおこなう、内閣に入れなかった所属議員に党内役職を与えて処遇してきた(p234) ・国鉄は第1ステップとして特殊会社化し、第二ステップとして廃止法を出すという方式であったが、郵貯・簡保については、いきなり商法会社からスタートした画期的なものである(p247)

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2010/03/16

理系の東大卒で、レアなケースとして当時の大蔵省に入省し、東大法学部卒以外は人間でないというような異質な財務省を一応本籍地としながら、過去の政権がなしえなかった「公務員制度改革」を行った高橋洋一氏の著作である。 竹中氏との運命的な出会い、そして、小泉、安倍、福田政権内での壮絶な戦...

理系の東大卒で、レアなケースとして当時の大蔵省に入省し、東大法学部卒以外は人間でないというような異質な財務省を一応本籍地としながら、過去の政権がなしえなかった「公務員制度改革」を行った高橋洋一氏の著作である。 竹中氏との運命的な出会い、そして、小泉、安倍、福田政権内での壮絶な戦いの記録である。 それにしても、国民の血税を食い物にする国の官僚、特段、財務官僚の利権隠しは、到底ゆるせるものではない。 しかしながら、明治政府以来、連綿と続いてきた官僚の牙城を崩す戦いは今後も継続していかなければならない。

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2009/12/26

元財務官僚で財投改革や郵政民営化にも深く絡んだ高橋洋一さんの公務員制度改革に関する著作です。渡辺喜美元内閣府特命担当大臣の涙も記憶に新しいところですが、まだあれで終わりではなかったのですね。この本は麻生内閣誕生の前に上梓されたようですが、この政治動静が与える第二次公務員制度改革へ...

元財務官僚で財投改革や郵政民営化にも深く絡んだ高橋洋一さんの公務員制度改革に関する著作です。渡辺喜美元内閣府特命担当大臣の涙も記憶に新しいところですが、まだあれで終わりではなかったのですね。この本は麻生内閣誕生の前に上梓されたようですが、この政治動静が与える第二次公務員制度改革への影響はどうなるのか気になります。 『霞ヶ関をぶっ壊せ!』というタイトルですが、刺激的な言い方はどうかと思うのですが、縦割りの弊害(省益優先等)は何とかするべきなんだろうなとは思います。社保庁はちょっとひどいですけどね。

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2009/11/15

小泉、安部、福田政権下で改革は官僚として活躍した高橋洋一氏による回顧録的本。 官僚は自分の天下りを一番に考える。 内閣官僚も紋章に人事握られているので、本省の意向を気にしてしまう。これを打破することが重要。 官邸と議員それぞれに説明し、双方を分断する。 コントロールするには情報を...

小泉、安部、福田政権下で改革は官僚として活躍した高橋洋一氏による回顧録的本。 官僚は自分の天下りを一番に考える。 内閣官僚も紋章に人事握られているので、本省の意向を気にしてしまう。これを打破することが重要。 官邸と議員それぞれに説明し、双方を分断する。 コントロールするには情報を制御すること。 わかりやすいポンチ絵でごまかし、細部は自分の裁量とする。 方の根拠のないヤミ事務は職務専念違反である。 公務員制度改革により人事庁に幹部は所属し、そこで人事候補者名簿ができる。また、民間からも人材を登用する。 官僚制度の弊害はキャリア制度と天下り。これを支えるのが省庁事に管理する人事制度。

Posted byブクログ