ウェイリー版 源氏物語(1) の商品レビュー
(「桐壺」「帚木」「空蝉」「夕顔」まで) 英国人による翻訳版を更に日本語に訳戻しの小説。「帚木」の「雨夜の品定め」の場面の4人の語りが、凄く現代に通じるところがあり、分かり易く面白い。実は英国人に置き換えて光源氏が「シャイニング・プリンス」レディ・フジツボ」「レディ・ムラサキ」...
(「桐壺」「帚木」「空蝉」「夕顔」まで) 英国人による翻訳版を更に日本語に訳戻しの小説。「帚木」の「雨夜の品定め」の場面の4人の語りが、凄く現代に通じるところがあり、分かり易く面白い。実は英国人に置き換えて光源氏が「シャイニング・プリンス」レディ・フジツボ」「レディ・ムラサキ」になった物語りと思っていたが、完全な日本の平安朝のお話し。源氏物語では和歌が重要な位置を占めていると思うが、これは全て脚注と最後にまとめて掲載というのが、物足りなかった。従ってあまり読むなら、日本人訳で、と思い、中途で放棄。最後のウェイリーによる説明が、英国人の眼にどのように写ったが分かり興味深いが、「紫式部が出来事より、人の心の動きを熱心に描写している」との説明に成程と思った。心理小説として海外で高く評価されているのだ。
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源氏物語は紫式部が作ったのではなくウェイリーが作ったのだと思わざるを得ない。この本のおもしろさは、ウェイリーを再翻訳をすることによってだいぶ増したと私は思う。原書で読むとまただいぶ感じが違う。
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アーサー・ウェイリーは、イギリスの東洋学者で、 ケンブリッジ大学古典学科を卒業後、 大英博物館に勤めつつ独学で日本語をマスターして、 日本古典文学の翻訳を手がける。 原詩のリズムを写した英訳は、 英詩の新しい詩法を編み出すことにつながり、 『源氏物語』の訳はスコット=モンクリーフ...
アーサー・ウェイリーは、イギリスの東洋学者で、 ケンブリッジ大学古典学科を卒業後、 大英博物館に勤めつつ独学で日本語をマスターして、 日本古典文学の翻訳を手がける。 原詩のリズムを写した英訳は、 英詩の新しい詩法を編み出すことにつながり、 『源氏物語』の訳はスコット=モンクリーフのプルーストの訳とともに 20世紀のイギリス散文に大きな影響を与えたといわれている。
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