春の城 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
小畑耕二という男は戦争のことが気になる大学3年生。 広島には両親と友人で年上の兄のような存在の伊吹幸雄やその妹智恵子がいる。幸雄が軍に入ることになって、身近に戦争を感じ始める・・・っていう話です。 自伝ぽい小説であり、戦争小説で戦争の悲惨さなどをあらゆる視点から描き出されたもので結構読みやすい。でも私は戦争系が苦手なので好みじゃなかったです。
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まず、書き出しが素晴らしい。思わずその川の水中を覘いてみたくなる。 また、後半の主人公耕二を慕う智恵子が原爆で息をひきとる場面では、いつもならもっと感情がこみ上げてくるのだが、作者はあえて二人の関係をすこし突き放したように設定することで、感傷的になるのを避けたように想った。それに...
まず、書き出しが素晴らしい。思わずその川の水中を覘いてみたくなる。 また、後半の主人公耕二を慕う智恵子が原爆で息をひきとる場面では、いつもならもっと感情がこみ上げてくるのだが、作者はあえて二人の関係をすこし突き放したように設定することで、感傷的になるのを避けたように想った。それにしても、原爆投下後の広島市の惨状を描写する筆致は凄い!
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60年近く前に書かれた本なのに,まったく古くささを感じさせない.まずそのことに驚く.それは,描かれている感情に普遍的なものがあるからだろう.原爆の惨状も書かれてはいるけれど,この本からは戦争もの特有の暗さを私は感じない.たぶんそれは主人公の若さからくる救いと,その若さゆえの生真面...
60年近く前に書かれた本なのに,まったく古くささを感じさせない.まずそのことに驚く.それは,描かれている感情に普遍的なものがあるからだろう.原爆の惨状も書かれてはいるけれど,この本からは戦争もの特有の暗さを私は感じない.たぶんそれは主人公の若さからくる救いと,その若さゆえの生真面目さと迷いに共鳴する部分があるからだと思う.
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戦前~戦後に青春を生きた主人公や、取り巻く人々の話。 戦争物はあまり得意ではないのと、全体的に薄暗い印象が拭えず、読むのに少し苦労した。でも描かれている登場人物達の若さと、時代に喰われざるを得なかったエネルギー(こう書くと妙に年より臭く感じられてしまうけど)がしっかりと伝わってく...
戦前~戦後に青春を生きた主人公や、取り巻く人々の話。 戦争物はあまり得意ではないのと、全体的に薄暗い印象が拭えず、読むのに少し苦労した。でも描かれている登場人物達の若さと、時代に喰われざるを得なかったエネルギー(こう書くと妙に年より臭く感じられてしまうけど)がしっかりと伝わってくる。主人公と近い年代だからこそ、その人生に同情と、同じく憧れのようなものを覚えた。
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Kodama's review 阿川弘之という方の小説は初めて読ませてもらいました。この作品は昭和27年7月に刊行されたものです。内容は第2次世界大戦に遭遇した青年を描いたものです。様々な思いや葛藤が当時の人たちにはあったということが、とてもよく表現されていると思います...
Kodama's review 阿川弘之という方の小説は初めて読ませてもらいました。この作品は昭和27年7月に刊行されたものです。内容は第2次世界大戦に遭遇した青年を描いたものです。様々な思いや葛藤が当時の人たちにはあったということが、とてもよく表現されていると思います。 (06.12.20) お勧め度 ★★★★☆
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