火のみち(下) の商品レビュー
汝窯(じょよう)と呼ばれる幻の器。 何年も前だったか、 テレビで観たことがあるんだけど 確かにそれは美しかった^_^ 非常に高い技術で、再現不可能。 そんな幻の器に完全に 心奪われてしまった次郎。 器をこの手で蘇らせたい···! のめりこめばのめりこむほどに 次郎は現...
汝窯(じょよう)と呼ばれる幻の器。 何年も前だったか、 テレビで観たことがあるんだけど 確かにそれは美しかった^_^ 非常に高い技術で、再現不可能。 そんな幻の器に完全に 心奪われてしまった次郎。 器をこの手で蘇らせたい···! のめりこめばのめりこむほどに 次郎は現実からかけ離れていく。 大切なものを失ってもなお 孤独な世界を突き進んでいく。 最後、訪れた中国で 大地に額をなすりつける次郎。 彼がやっとたどりついた境地に、 読んで胸がいっぱいになりました。 人生をなげうってまで のめりこめるものがあるなんてね。 ちょっと羨ましい··· ドラマチックなストーリーでした!
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上巻は次郎の怒り、葛藤、更生でテンポ良く読めたんだけど、下巻はだれちゃった感じがする。結局次郎は好き勝手生きられて、割をくったのは妹の君子。次郎は最後は汝窯に夢中になりすぎちゃって、償いとか関係なくなってる。 汝窯ってそんなにすごいもんなのかなー。一回ホンモノを見てみたくなった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
次郎は好き勝手できた人生なんじゃないかな。君子は次郎に縛られた気がする。彼女の人生を思うと辛いけど、強いからこそ試練があるし女優にもなったのかと。満男が幸せなのが幸いかな。最後はまあハッピーエンドかな。
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戦後満州から引き揚げてきて、貧しく苦しい生活の中で、妹を守ろうと罪を犯した南部次郎。 前半は、次郎が刑務所の中で初めて勉強をしたり、備前焼に打ち込んでいく場面が特に引き込まれた。 だが後半は、中国の青磁・汝窯に魅入られのめり込んでいく次郎と、それを周りで支える人たちが、読んでいて...
戦後満州から引き揚げてきて、貧しく苦しい生活の中で、妹を守ろうと罪を犯した南部次郎。 前半は、次郎が刑務所の中で初めて勉強をしたり、備前焼に打ち込んでいく場面が特に引き込まれた。 だが後半は、中国の青磁・汝窯に魅入られのめり込んでいく次郎と、それを周りで支える人たちが、読んでいて苦しい。 苦しくてやめたいのだが、次郎がどうなるのか気になってやめられない。 そして、最後の最後で次郎がたどり着いた思いは、胸に訴えるものがあったと思う。
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上巻がとても面白く一気に読んでしまったが下巻は・・・・ 汝窯にハマり過ぎて次郎の人間性がこわれていくのと、女遊びの度合い 妹の女優業への試練とお金まみれの結末 読んでてちょっと飽きたかなぁ~~ ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ いちばんゆるい読書会In町田 ...
上巻がとても面白く一気に読んでしまったが下巻は・・・・ 汝窯にハマり過ぎて次郎の人間性がこわれていくのと、女遊びの度合い 妹の女優業への試練とお金まみれの結末 読んでてちょっと飽きたかなぁ~~ ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ いちばんゆるい読書会In町田 第一金曜日の夜に読書会を町田にて開催していまーす。。 参加資格は・・・本が好きなこと以上! 持参した本を紹介するのではなくメンバー同士本の貸し借りを するのが特徴の読書会です。。 気になったあなた!ご連絡してくださーい。。 megumegu0753@yahoo.co.jp 「読書会希望」と書いてメールお待ちしています^^ ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
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父のお薦め 書かれている時代が父の生きた時代とだぶる。主人公の次郎が汝窯に憑かれ、全てを注ぎ込む凄まじさに圧倒される。 焼き物に関してかなりの調査が必要であったと思う。その内容も素晴らしかった。
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Rさまオススメ本。下巻読了。 上巻と打って変わって青磁にどっぷり浸かってしまう次郎さんが切ない。 真の理解はしてないものの、それでも味方でいつづけようとする君子に読んでてほっとした。 報われない研究の表現がこれでもかというほど続くので、途中挫折しそうでしたが、 そこまで書かないと...
Rさまオススメ本。下巻読了。 上巻と打って変わって青磁にどっぷり浸かってしまう次郎さんが切ない。 真の理解はしてないものの、それでも味方でいつづけようとする君子に読んでてほっとした。 報われない研究の表現がこれでもかというほど続くので、途中挫折しそうでしたが、 そこまで書かないと次郎さんの苦悩は表せないのかもしれない。 でも、ちゃんと最後まで読んで良かった。
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主人公の南部次郎は、鳥取に移り住み、弟夫婦も引き取り、備前焼作家として世に認められ始め、やっと落ち着いた生活を手に入れることができた。が、その矢先、上京の折に、ふとデパートの展覧会で目にした青磁、そのなかでも最高傑作といわれる汝官窯に惹かれ、のめり込み、生活も顧みず研究とそのため...
主人公の南部次郎は、鳥取に移り住み、弟夫婦も引き取り、備前焼作家として世に認められ始め、やっと落ち着いた生活を手に入れることができた。が、その矢先、上京の折に、ふとデパートの展覧会で目にした青磁、そのなかでも最高傑作といわれる汝官窯に惹かれ、のめり込み、生活も顧みず研究とそのための費用を妹の君子に依存していく。 家族や仕事、家計を顧みず、歯車が狂い始めた次郎は、果たして………。
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汝窯に命をかけ、多くのものを捨てた次郎は果てしなく孤独であるが、求道者はこれぐらいできなければいけないのかもと思う。社会的には最低な人間だが。 殺人についてはあまり出てこなくて拍子抜けしたけど、場面場面で心の傷となっていることが出てくるのがリアル。 しかし、写真しか見ていないから...
汝窯に命をかけ、多くのものを捨てた次郎は果てしなく孤独であるが、求道者はこれぐらいできなければいけないのかもと思う。社会的には最低な人間だが。 殺人についてはあまり出てこなくて拍子抜けしたけど、場面場面で心の傷となっていることが出てくるのがリアル。 しかし、写真しか見ていないからかもしれないが、汝窯の魅力はよくわからない。比べるのもおかしいのだろうが、備前焼のほうが温かみが感じられて好ましく感じる。次郎は汝窯の冷たいわけではないが、寄せ付けない感じがよかったのかな。
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内容(「BOOK」データベースより) 妹は女優として成長し、刑期を終えた次郎も独立して窯を開く。暗い過去ゆえに兄妹を名乗れないながらも家族の絆が深まる中、次郎は中国宋代の青磁・汝窯に魅入られる。「雨上がりの空の色」と称される幻の器を自らの手で蘇らせたいという激情はどこへ向かうの...
内容(「BOOK」データベースより) 妹は女優として成長し、刑期を終えた次郎も独立して窯を開く。暗い過去ゆえに兄妹を名乗れないながらも家族の絆が深まる中、次郎は中国宋代の青磁・汝窯に魅入られる。「雨上がりの空の色」と称される幻の器を自らの手で蘇らせたいという激情はどこへ向かうのか。戦後昭和という時代を描ききった意欲的長編。 平成29年1月6日~10日
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