ゴーリキー・パーク(下) の商品レビュー
マイナーな作家に過ぎなかったマーティン・クルーズ・スミスの名をミステリ界に一気に知らしめた作品。 旧ソ連の人民警察殺人担当レンコ主任捜査官が、ゴーリキーパークで起きた不可解な殺人事件の謎を追う。舞台を敢えてソ連に置いたように、単純な謎解きで終わる筈もなく、密輸や亡命を絡めつつ、先...
マイナーな作家に過ぎなかったマーティン・クルーズ・スミスの名をミステリ界に一気に知らしめた作品。 旧ソ連の人民警察殺人担当レンコ主任捜査官が、ゴーリキーパークで起きた不可解な殺人事件の謎を追う。舞台を敢えてソ連に置いたように、単純な謎解きで終わる筈もなく、密輸や亡命を絡めつつ、先が読めない展開で工夫を凝らしている。だが、プロットに強引なところがあり、すんなりと納得がいくものでは無い。KGBやFBIが、果たしてこんな無茶をするのか、という行動をとる。悲恋という味付けも、陰鬱な物語にカタルシスを感じさせるものでは無かった。
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(上)では、散々な目に合った主人公のレンコですが、(下)でも同じような感じです。 ヒロインであるイリーナと恋に落ちたりもしますが、基本的には、悩んでいることの方が多くて中々前へ進めません。誰が敵なのか味方なのかわからずに、アメリカとソ連の思惑に振り回される中、必死でイリーナを助け...
(上)では、散々な目に合った主人公のレンコですが、(下)でも同じような感じです。 ヒロインであるイリーナと恋に落ちたりもしますが、基本的には、悩んでいることの方が多くて中々前へ進めません。誰が敵なのか味方なのかわからずに、アメリカとソ連の思惑に振り回される中、必死でイリーナを助けようするんですが、いろいろかみ合っていなくて気の毒なくらいかも。 でも、エンターテイメント作品としては、本当に面白いです。今回何年かぶりに読み返しましたが、結末を知っていても、楽しめました。 登場人物は、皆個性的で様々な考え方や行動でレンコを翻弄しますが(主人公が一番地味に見えます)、中でもプリブルーダという人が私の中では一番印象的でした。 上巻での、レンコ視点から見るプリブルーダは、ひたすら器が小さくて嫌な奴で平気で人を殺してしまうような男なんですが、下巻で意外な面を見せられ、レンコと別れる間際の言葉で、なんだか憎みきれなくなってしまいました。 彼は、続編でも出てくるらしいのですが、実は読んだことがないので、探してみようかと思っています。 ちなみに、ヒロインであったイリーナも続編に出ているそうです。 それにしても、本書を含めたシリーズが、それぞれまったく別の出版社から出ている上に、訳者が違うものがあるのが辛い。出来れば同じ訳者がいいんですけれど、出版社が違うと無理か…。
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