境界線上のホライゾンⅠ(上) の商品レビュー
「カレーは多様なスパイスで出来てますネー。だからカレーに入るのはスパイスですネー。理論的ですネー」 「誰か今度こいつのカレーにウンコ入れてやれよ!!」 変態会話が健在どころか相当パワーアップしていて吹いたwww 『終わりのクロニクル』から二年と九ヵ月。遂に川上さんの新シリーズ...
「カレーは多様なスパイスで出来てますネー。だからカレーに入るのはスパイスですネー。理論的ですネー」 「誰か今度こいつのカレーにウンコ入れてやれよ!!」 変態会話が健在どころか相当パワーアップしていて吹いたwww 『終わりのクロニクル』から二年と九ヵ月。遂に川上さんの新シリーズがスタート。いきなり550ページと『終わクロ』五巻に匹敵するページ数を出してくるというとんでもないロケットスタートです。のっけからいつものビニールカバーが掛からないというw 『GENESIS』は『AHEAD』と『CITY』の中間に位置する時代。『終わクロ』の頃にあった現代的な要素はほぼ失われ、『都市シリーズ』に近い世界観になっている。 装丁構成はほぼ『終わクロ』の形式を踏襲。表紙はメインヒロインの自動人形P-01s。黒いピチピチのタイツみたいなのは自動人形特有の地肌だそうです。太股とかおっぱいとかがけしからんことになっております。しかし黒白を基調とした絵が非常に綺麗。 と言うかP−01sの読みって「ぴーぜろわんえす」で良いんだろうか。「ぴーぜろいちえす」かもしれんな。 またカバー裏にはP−01sの設定画と川上さんによる設定解説が。これは今後も表紙のキャラの解説コーナーになるんだろうか。 口絵もイラスト無しの総扉に続き、その巻を象徴する見開きイラストが。その次にキャラ紹介×2。今回は主人公トーリとP−01s。その次はやはり設定解説コーナー。そしてボケで締めるのも同じ。 ここからが『境ホラ』の新しいところで、更に人物紹介、用語解説、歴史解説と続く。この辺は電撃文庫MAGAZINEに掲載された準備教室でも説明されていたことだが、のっけから設定解説とかどんだけw このシリーズを書くにあたって、川上さんはA4、780ページに及ぶ設定資料集を作って担当さんに提出したそうな。化け物かw で、川上さんのシリーズのお約束、他のシリーズとの関連性を匂わせるワードとか展開とか。武神とか全竜(レヴァイアサン)とか八大竜王とかもうすぐ世界が終わるかもしれないとか聖譜(テスタメント)とか。 今回は大前提として「日本の中で日本史と世界史のやり直し」という設定があるので歴史が好きな人には堪らないと思います。歴史の流れに反するから世界全体を統合する組織はまだ作れないとか、歴史的人物の名前を適格者が襲名して歴史を再現するとか、どこからそういう発想が出て来るんだ。 設定量もキャラの数も半端無い。難解なのは川上さん自身よく理解っているようで、これでもかというほどに設定解説のページや説明シーンがある。その結果、長くなるんだろうなぁ。 そして忘れてはならないのが、クオリティの高過ぎるさとやすさんのイラストです。男女問わず魅力的なキャラと変態がいっぱいです。ネイト可愛いよネイト。 巻末には『都市シリーズ』と『終わクロ』の宣伝が。 というわけで最初からフルスロットルにも程がある一巻上巻でした。気になるのは未来の歴史を刻まなくなった聖譜。単に聖譜が壊れているだけという可能性は考えられないのだろうか。地脈と運命の流れを利用して自動記述しているらしいから、そういうことは有り得ないのかな。うーむ、難解だ……。 二巻の表紙は男装少女正純です。
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