世直士学園 の商品レビュー
男子高生が主人公って少女向けと思われるレーベルでは珍しいような。ちょっぴり古臭い雰囲気はありますが、健全な雰囲気のコメディでした。メイン三人が揃って良い子ってどうなの、とも思いましたが、割と嫌味はなかったかな。
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回送先:町田市立さるびあ図書館 前作に見られた「反知性主義」に関しては大幅な改善が見られたとしても、やはり思考停止が大きな課題となって浮き彫りになっている。 今回の作品ではシェルターが登場するがそのシェルターに対しての政治(かどうかは当事者による意見を待ちたい)と権力作用...
回送先:町田市立さるびあ図書館 前作に見られた「反知性主義」に関しては大幅な改善が見られたとしても、やはり思考停止が大きな課題となって浮き彫りになっている。 今回の作品ではシェルターが登場するがそのシェルターに対しての政治(かどうかは当事者による意見を待ちたい)と権力作用を際立たせることで、一見するとリベラルな物言いを行おうとする振る舞いを見せている(DVに関してはアクティビストが相当の思考停止に陥っているのだが…)。 だが、勧善懲悪という(ものすごい牧歌的な)排外主義からの呪縛からは逃れられず、結果として阿部真璃亜の思考に内心あきれて果ててしまうことにもなっている。 さてエデュケーションという行為をめぐって、さまざまな発想があるが、そのどれもが「子供にとっての最善の知的興味関心(最善の利益ともいう)」になっているのかというと心もとない。名誉やプライドに駆られて最善の利益を怠っているのだとすればそれは本末転倒であるし、そこには教育学も政治学(政治思想学ならば付き合えるが評論とは一切付き合わない)も介入の余地は無い。同様に、彼らになんで批判的なまなざしを向けざるを得ないのか―それは「道徳」という存在のダウンサイジング(いいものは“ガムテープ”ではなくきちんとした“体質改善工事”を行い、弊害しか残らないものはきちんと廃棄を考えるという意味)を行う可能性を頭から考ええていないこと、「世直し」というものがともすればアクティビズムの枠組みでしかないこと、そしてなによりある人にとっての「正義」は万人の正義では到底ありえず(それはユニテラリズムが見事に証明して見せた)、結果としてそれをどのように是正していくのかについての発想が存在していないことが大きなウェイトを占めている。 この作品はホントにいろんな分野にリンクを張ることができる。その膨大なリンクがきちんと回転するのだから興味深い。 ただし、難点をいえばある特定のイメージにしがみついている節があり、それが大きなマイナスとなっていること、そしてなにより「あたちはパパ/ママの子じゃない」よろしく「あたしは渡部昇一の弟子じゃない」という宣言が一向にできていないことが大きな減点対象となっている。
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