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13番目の物語(下) の商品レビュー

4.3

16件のお客様レビュー

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2023/12/17

家族の絆、特に双子の様な兄弟姉妹には人様には理解できない異様な結びつきがある。考え方、生き様など感情テレパシーで双方同時に理解できる能力があるのだろうか。この小説はその双子(小説では三人姉妹)姉妹愛が看取られるまで生き続けた素晴らしさを物語っている。現代は一人っ子が多く兄弟愛など...

家族の絆、特に双子の様な兄弟姉妹には人様には理解できない異様な結びつきがある。考え方、生き様など感情テレパシーで双方同時に理解できる能力があるのだろうか。この小説はその双子(小説では三人姉妹)姉妹愛が看取られるまで生き続けた素晴らしさを物語っている。現代は一人っ子が多く兄弟愛など未知の世界かもしれないがやはり兄弟姉妹は多くいる事は生きる上で心強い。

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2018/11/23

「あなたが聞かされるのは真実ではない。それは物語なのだ。しかも、物語のほかはなにひとつ口にされることはない。」 最後の秘密の暴露が見事。伏線が伏線であることはわかっていたが、そうくるとは思わなかった。翻訳者の苦労がしのばれる。解決されずに残された謎が、すごく気になるような、この...

「あなたが聞かされるのは真実ではない。それは物語なのだ。しかも、物語のほかはなにひとつ口にされることはない。」 最後の秘密の暴露が見事。伏線が伏線であることはわかっていたが、そうくるとは思わなかった。翻訳者の苦労がしのばれる。解決されずに残された謎が、すごく気になるような、このままでいいような。

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2014/02/03

上巻読んだらやめられず、下巻一気読み。途中から「おや?」の伏線があり、展開がとても楽しみになってゆく。登場人物の一人一人に不思議な魅力があり、物語がいくつも重なって明らかにされてゆく。とてもいいです。

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2013/07/31

ぎっしりとドライフルーツの詰まったブランデーの効いたフルーツケーキのよう。知っている味、馴染みのある味なのに、格別に美味しい。腰を据えて、じっくりゆっくり味わう喜びを感じさてもらえた。 伏線がふっと浮かび上がって、すべてのピースが嵌って、なお余韻のある終わりも、物語の醍醐味。

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2012/08/07

面白かったです。 読後感はなんともうら淋しいような、しんみりするような。 う?ん・・・幾つか気になることも残ってますしね! でもそれは不本意な伏線の未回収とかでは無く、筆者の狙い通りのモヤッと感なんですよね。効果的に本作をミステリアスに仕立ててます。 読後、もう一度頭から読み返...

面白かったです。 読後感はなんともうら淋しいような、しんみりするような。 う?ん・・・幾つか気になることも残ってますしね! でもそれは不本意な伏線の未回収とかでは無く、筆者の狙い通りのモヤッと感なんですよね。効果的に本作をミステリアスに仕立ててます。 読後、もう一度頭から読み返したくなる一冊。 デビュー作とは思えない完成度です! 本当に人物像がしっかりしています。怖いくらい。現実のことと勘違いしそうになりました。お馬鹿さんな読者なもので(笑) 筆者の本に対する愛情がよく伝わってくる作品ですね。

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2012/03/15

小気味良さすら感じられるほどの鮮やかなどんでん返し! 全てが明かされた今、振り返ってみると確かに伏線が張ってあるのですが、 読んでいる間はまた巧く隠されているんだよなぁ…(笑) 崩壊するお屋敷は、「レベッカ」のマンダレーのお屋敷を彷彿とさせます。 どこか夢の中を浮遊するような...

小気味良さすら感じられるほどの鮮やかなどんでん返し! 全てが明かされた今、振り返ってみると確かに伏線が張ってあるのですが、 読んでいる間はまた巧く隠されているんだよなぁ…(笑) 崩壊するお屋敷は、「レベッカ」のマンダレーのお屋敷を彷彿とさせます。 どこか夢の中を浮遊するような双子の少女、そして「幽霊」の存在。 置き去りに去られた赤ん坊。全てが繋がった時の驚きといったら…!! 面白いなぁ、すごい物語だなぁ。 作中に登場した、ヴァイダとマーガレットが愛してやまない文学の数々、 全てを手に取り、その世界に浸ってみたい衝動に駆られます。

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2012/02/14

読みながら「嵐が丘」や「悪童日記」を思い出した。とても面白かったです。 ラストにある、作者の読書について述べた文章は本当にその通りだし、素敵だ。

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2015/04/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

古本屋で働く「わたし」の元に、一通の手紙が届いたことから始まる話。 手紙の差出人は謎多き女流作家ヴァイダ・ウィンター。 「わたし」ことマーガレットは、ヴァイダの伝記を書くため、彼女の住まうヨークシャーの屋敷に赴く。 そこで語られたのは、驚くべき過去の物語だった。 物語の登場人物が物語を語る形式が大好きなので、「老人が若者に半生を語って聞かせる」というシチュエーションにホイホイされた。 かなりお気に入りの本。 ファンタジー小説、特に詩的な文章の本を読んでいる時に感じるゾクゾク感を本書でも感じた。 本好きのための本だと思う。 ジャンルはファンタジーと言うより、ゴシック小説っぽいミステリー? 『ジェーン・エア』や『嵐ヶ丘』の雰囲気に近い気がする(作中にもジェーン・エアやディケンズの小説が出てくるし) 老作家の過去は暗く謎めいていて、それだけでも惹き付けられるが、現在の「わたし」も問題を抱えているようで目が離せない。 昔話に隠された真実、「13番目の物語」の意味。あの人とこの人の意外な関係。 様々な謎と伏線がラスト付近で一気に明かされる。快感だ。 キーワードは本と双子。本に関する描写が素晴らしい。本好きの心理をこれでもかと突いてくる。 マーガレットとヴァイダ両人にとって「双子」が重要な意味を持っており、その描写にもまた感動した。

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2011/01/30

超売れっ子のミステリアスな半生を急遽伝記作家として指名を受けた主人公が引き込まれながらも、解き明かしていく。 秘密、どんでん返しと、すばらしい綿密なプロットで描かれて、思わず読んでいる自分も引き込まれてしまいました。 抑えた文体もこの作品にマッチしてとても素敵な作品でした。

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2013/02/12

有名作家の出生の秘密、古いお屋敷の謎、作品中に本がたくさん登場するところなど、一つ一つのキーワードを聞いただけでもワクワクしてしまうような作品で、ヴァイダ・ウィンターが語る物語に熱中し、ページをめくる手が止まらなかった。 寝ている最中に、頭の中で勝手に続きの物語が動き始めるぐらい...

有名作家の出生の秘密、古いお屋敷の謎、作品中に本がたくさん登場するところなど、一つ一つのキーワードを聞いただけでもワクワクしてしまうような作品で、ヴァイダ・ウィンターが語る物語に熱中し、ページをめくる手が止まらなかった。 寝ている最中に、頭の中で勝手に続きの物語が動き始めるぐらいに、魅了されていた。 ただ、ヴァイダ・ウィンターの物語が終わると、意識が本から遠ざかってしまったような感じがして、最後のページをめくる頃には現実にしっかり戻っていたので、余韻が残って次に本に手を出すのも躊躇われるような作品ではなかったかな; だからと言って、この本が好きなことに変わりはないけど…。

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