沖縄イメージを旅する の商品レビュー
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旅が好きで、47都道府県のうち未踏県が数えるほどになってきたのですが、沖縄には行ったことがありませんでした。漠然と近寄りがたいような印象を持っていたのですが、その理由がなんとなく解った気がします。今月、初めて訪沖することになりましたので、その印象が鮮明なうちに再読したいと思います。 …にしても、沖縄について勉強すればするほど「ぐええ」と呻きながら頭を抱える事態になってしまい、どんな顔で「癒しのリゾート」に向かえばいいのかわかりません。何も知らないまま訪沖するよりは良かったと思っていますが…。 ―観光においても学問・アートにおいても、中央ツーリストの熱烈なまなざしに対し、沖縄は長らく「まなざされる客体」の位置に固定化されてきた。「原日本を映す鏡」にせよ、「国家のため戦争に殉じた乙女」にせよ、「日本最南端の亜熱帯リゾート」にせよ、「のんびりした癒しの島」にせよ、日本側の都合のいい形で、沖縄が繰り返し表層・イメージされてきた系譜をたどるとき、沖縄をめぐる観光と知にも、日本の沖縄に対する政治的・経済的・軍事的な力関係の優位性が、間接的に投影され、書き込まれてきた側面は、やはり否めないだろう。(271P)
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イメージの沖縄から、 沖縄について内と外から見方や、戦前の沖縄と、現代の沖縄のギャップなど読むことができた。 首里城の正殿の奥には沖縄神社があって、無理矢理本土と結び付けられるような、源為朝(みなもとのためとも)という人も祀られているとは知らなかった。本土の人が沖縄を政治利用としたのかな。 イメージを持つことは勝手だが、イメージを押し付けられるのは嫌なもんだね。
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ヤマトによる「オキナワ」消費と、まなざされた「オキナワ」の沖縄自身による内面化の歴史。 いわゆる「方言論争」については、自分自身、表面的な理解しかしていなかったなと反省。 ただ、Go on as you areからのモンパチリスナーとしては「モンパチが沖縄で認められたのは、全国...
ヤマトによる「オキナワ」消費と、まなざされた「オキナワ」の沖縄自身による内面化の歴史。 いわゆる「方言論争」については、自分自身、表面的な理解しかしていなかったなと反省。 ただ、Go on as you areからのモンパチリスナーとしては「モンパチが沖縄で認められたのは、全国で売れたからではないのか、という鋭い指摘もある」(p222)は、いささか的を外しているように思えてならない。
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一流の社会学者の手にかかると、こうも沖縄の景色が変わって見えるのか! 社会学理論と分析装置を使って、「沖縄」を題材に社会構築学的、歴史社会学的に分析した良書。 沖縄を愛する人には読んでもらいたいし、何よりウチナーンチュには読んでもらいたいなーと思います。
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近代以降の沖縄についての歴史本でありツーリストの視点とは何かが 書いてある本。内容は親しみやすく、読みやすい。
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琉球処分以降の、本土からの沖縄象や沖縄県民自身の自己イメージなどの変遷のプロセス、その要因等を、時間軸に沿って紹介。 沖縄に関して知識が浅い人でも、かなり造詣が深い人でも、新たな視点は得られると思う。社会学的な観点からの文章です。
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