志賀直哉 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
2/9感想会のため剃刀だけ。剃刀の名人・芳三郎、頑固一徹な剃刀達人。かつての同僚・源公は不真面目で、店の金に手を付けたためクビにする。新しい職人を迎えたが未熟である。芳三郎は風邪を引き寝込んでしまうが、時期的に店が忙しく仕事場に立つ。しかし、手元が狂い客の顔を傷つけ最後に、剃刀を逆手に持ち替え、客の喉を切ってしまう。さて、何故切ってしまったのか?体調の悪さ、妻の制限的態度、芳三郎の完璧主義、部下の未熟性から、初めて剃刀で失敗する。これらにより衝動的に芳三郎が切れた。芳三郎の破滅的心情にリアリティを感じ、人間の危うさは意外に身近にある。④
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#60奈良県立図書情報館ビブリオバトル「いっ!となる本」で紹介された本です。 2015.11.21 https://m.facebook.com/events/857655954349773/?acontext=%7B%22action_history%22:%22null%22...
#60奈良県立図書情報館ビブリオバトル「いっ!となる本」で紹介された本です。 2015.11.21 https://m.facebook.com/events/857655954349773/?acontext=%7B%22action_history%22:%22null%22%7D
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人の内面をシンプルな表現で描いた筆力は凄い。大事件起こるわけでは無いのだけれど、自分や普段の普通の人々に ふっと湧き出るような感情や行動の切り取り方が、芝居にするには合うなぁと思った。舞台でこの作者の作品を見てみたい。
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『灰色の月』だけ 織田作の『可能性の文学』を読んだので読んでみようと思った 織田作の「皆がこれを目指すなら日本の文学の可能性はない」という言葉が分かったようなわからん様な 裸じゃなくて服を着た人をデッサンしてるって言ってたことは分かったような気がするけど、後からちょっと穿った読み...
『灰色の月』だけ 織田作の『可能性の文学』を読んだので読んでみようと思った 織田作の「皆がこれを目指すなら日本の文学の可能性はない」という言葉が分かったようなわからん様な 裸じゃなくて服を着た人をデッサンしてるって言ってたことは分かったような気がするけど、後からちょっと穿った読み方しすぎたような気もしてきた 以前に『暗夜行路』や『城の崎にて』も読んだけどなんで志賀直哉が「小説の神様」と言われるまでのものなのかわからん
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志賀直哉を一言で言うと、健康的な文章を書く健康的な作家だ。 例えば、芥川龍之介を読む読者と志賀直哉を読む読者を想像してみるといい。 後年の近代人の心理的葛藤をテーマとした夏目漱石から続く近代日本文学の流れよりも、西鶴などの物語る文章からの流れを感じる。 網野善彦氏は、80年代を...
志賀直哉を一言で言うと、健康的な文章を書く健康的な作家だ。 例えば、芥川龍之介を読む読者と志賀直哉を読む読者を想像してみるといい。 後年の近代人の心理的葛藤をテーマとした夏目漱石から続く近代日本文学の流れよりも、西鶴などの物語る文章からの流れを感じる。 網野善彦氏は、80年代を境として、応仁の乱から続くような日本の風景は、失われて行っていると語っていた。 僕が子供の頃、手付かずの自然が存在した。 ここには、長屋の人情も含め、そんな素朴な日本の風景が見える。
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「志賀直哉は自転車が好きだった」と聞いて親近感を感じて読んでみた1冊。「自転車」という作品も含まれる全集で、とても読みやすく志賀直哉という人のことを見直した1冊になりました。なにしろ文章がとんでもなくうまい。すらすら読める。国語の時間に作品と名前だけを暗記してわかった気になってい...
「志賀直哉は自転車が好きだった」と聞いて親近感を感じて読んでみた1冊。「自転車」という作品も含まれる全集で、とても読みやすく志賀直哉という人のことを見直した1冊になりました。なにしろ文章がとんでもなくうまい。すらすら読める。国語の時間に作品と名前だけを暗記してわかった気になっていた自分は何をしていたんだ。その暗記した人物の作品を読んでこそ、自分の身になるものがあったはずなのに。でも結果として読めてよかった。同じ時期に芥川龍之介や武者小路実篤がいたことも、文章を読めば出てくるのだから自然と頭に入るもんだな、とも思いました。
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『城の崎にて』を読み、志賀直哉さんが面白そうと思い、本書を手に取りました。 短めの小説やエッセイがたくさん集まった1冊で、通勤やお昼休みなどちょっとした空き時間に楽しく読めます。 1つ1つのお話にとても引き込まれ、お話の終わりには「もう終わりかぁ」と寂しくなったり、「このあとどう...
『城の崎にて』を読み、志賀直哉さんが面白そうと思い、本書を手に取りました。 短めの小説やエッセイがたくさん集まった1冊で、通勤やお昼休みなどちょっとした空き時間に楽しく読めます。 1つ1つのお話にとても引き込まれ、お話の終わりには「もう終わりかぁ」と寂しくなったり、「このあとどうなったんだろう」とその先が気になったりして。よき1冊でした。
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「好人物の夫婦」がいいと思いました。 ラストの表現の仕方が特に好きです。 この話の後に「雨蛙」をもってくるのがなかなかやるなあと思っちゃいました。
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作者の実直な性格が表れていてよい。「変人脱哉」や「沓掛にて」など、晩年の作品で、交友関係の書かれているものはとくにおもしろい。
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小説の神様と言われる志賀直哉の短編集だが、個人的に好きなタイプの短編の書き方ではないので、神様とは思えなかった。
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