すべての経済はバブルに通じる の商品レビュー
わかりやすかったの一言に尽きる。 サブプライム問題を例に、所謂「バブル」の発生の構造を丁寧に説明してくれている。 ある事象が発生した原因をトコトン解説してくれているので、知識がぼや~っとしてる人や、はじめて経済を学ぼうとする(自分のような)人が読むと効果覿面なんじゃないかなーと思...
わかりやすかったの一言に尽きる。 サブプライム問題を例に、所謂「バブル」の発生の構造を丁寧に説明してくれている。 ある事象が発生した原因をトコトン解説してくれているので、知識がぼや~っとしてる人や、はじめて経済を学ぼうとする(自分のような)人が読むと効果覿面なんじゃないかなーと思います。 おすすめです。
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証券化の持つ意味 それがサブプライムとどう関係しているのか? この2つを徹底的に分かりやすく解説してくれる。 決して難しい本ではなく、むしろ初学者用にかなり分かりやすく書かれている。 サクッと読めるのでオススメ♪
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面白かった。資本主義はねずみ講だそうな。 つまり自分の持ってる資産が、次の人に高く売れる間はOK。だけどねずみ講に参入してくる人がいなくなったら終了という仕組み。 よくどんな資産でも証券化すればOKと聞く。たしかソフトバンクが、ユーザの月賦を証券化して売ったはず。その仕組がよく...
面白かった。資本主義はねずみ講だそうな。 つまり自分の持ってる資産が、次の人に高く売れる間はOK。だけどねずみ講に参入してくる人がいなくなったら終了という仕組み。 よくどんな資産でも証券化すればOKと聞く。たしかソフトバンクが、ユーザの月賦を証券化して売ったはず。その仕組がよく分からなかったのだけど、この本を読んでよく理解できた。 例えば、他のいろいろな資産とまとめて、客の要望に応じて任意のリスク/リターンの部分を切り出して証券にすることもできるし、細かく切り分ければ、小口投資の対象になり、少々リスクが高くったって平気になる。 一番重要なのは、証券化すれば、実物資産が抱える様々な情報が捨象され、単にリスクとリターンの二つの属性しか無くなり、流動性(すぐに他人に売れるかどうか)が格段に上がるというわけ。 あと、バブルは、みんなバブルと知ってるからバブルになるんだってのが斬新だった。みんなバブルと分かってるから、つまりいろんな資産価値がしばらくうなぎ登りになるのが分かってるから、全員が参加する。参加すれば絶対儲かるから。だけどいつか終りになるのが分かってるから、ピリピリしてる。バブルが終わった瞬間に売り抜けようとみんなピリピリしてる。 そしてバブル終了と皆が認識するようなキッカケがあれば、みんな一斉に売る。で大暴落という仕組み。 とても面白かった 12/28開始、1/2読了。
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金融バブルに関する解説書。バブルであったがゆえにバブルが投資家を引き付けること、バブルに乗った投資家はそれがバブルであることを十分に知っていたこと、バブルの発生が必然で何がバブルであるかは偶然であること、など金融バブルおよび著者が名づけたリスクテイクバブルについて非常に腑に落ちる...
金融バブルに関する解説書。バブルであったがゆえにバブルが投資家を引き付けること、バブルに乗った投資家はそれがバブルであることを十分に知っていたこと、バブルの発生が必然で何がバブルであるかは偶然であること、など金融バブルおよび著者が名づけたリスクテイクバブルについて非常に腑に落ちる解説(仮説)になっています。サブプライムローンの仕組みとその崩壊過程についても分かりやすい説明になっています。 第4章から第6章の2007年2月末から2008年3月の約1年間に渡るサブプライムバブル崩壊を時系列で追った記述は、場合によってはかなり退屈な内容になりがちな中、投資家の想定される心理を描いてスリリングなものに仕上がっています。 経済学分野の話としては、あくまで仮説という部分も多いのかと思いますが、自分も含めて個人投資も全くしていないどちらかというと疎い人にとっても、よい本かと思います。
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◎「会社に人生を預けるな」(勝間和代/光文社新書)p.86で紹介 《『経済はネズミ講である』というフレーズの通り消費が増えなければ経済も伸びない。逆にいえば、それが行われなくなった時点、すなわち現在の様な状況では、リスクをとらない、あるいはボーっとしていると自分の取り分が少なくな...
◎「会社に人生を預けるな」(勝間和代/光文社新書)p.86で紹介 《『経済はネズミ講である』というフレーズの通り消費が増えなければ経済も伸びない。逆にいえば、それが行われなくなった時点、すなわち現在の様な状況では、リスクをとらない、あるいはボーっとしていると自分の取り分が少なくなる社会になるということを意味している。ちなみに小幡氏は本の刊行後、そういう「本当のこと」を言ってはいけないと、仲間の経済学者から言われたそうである。~(勝間和代)》
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本書の前半部分がおもしろいです バブルと知りつつ、 そのバブルがいつか弾けるとわかりながら、 そこに金が集まってバブルが膨張していく。 バブルの本質を示してくれます
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金融に疎い自分にとっては初めて知ることが多くてとてもためになった。 まず経済と金融が逆転し、膨張を続ける金融資本。実体経済には限界があるために資本の希少価値も下がるが金融工学や証券化を通して金融の世界の中での価値を上げる。実体経済を離れた金融資本の自己増殖はねずみ講と同じシステム...
金融に疎い自分にとっては初めて知ることが多くてとてもためになった。 まず経済と金融が逆転し、膨張を続ける金融資本。実体経済には限界があるために資本の希少価値も下がるが金融工学や証券化を通して金融の世界の中での価値を上げる。実体経済を離れた金融資本の自己増殖はねずみ講と同じシステムで維持され、ねずみ講と同じように破綻する。それがバブル崩壊。 そして証券化の意義について。証券化でリスクをオーダーメイドにすることで価値を作り出す。また証券化によって今まで投資対象にならなかったものが「商品化」され、これにより流動性リスクが大きく改善される。そして資産がもたらす利益などから視点がリスク・リターンを軸にするものへと変化する。 このリスクの変質が著者の造語「リスクテイクバブル」を生み出す。リスクを取ることに人が殺到してバブルとなっている状況である。バブルは貨幣の自己循環理論と同じでなぜバブルがバブルなのか説明できない。また資本と頭脳が分離された現代では投資家はどうしてもバブルを最大に活かして稼ぐ必要にかられて参入せざるを得ず、適当なところで引くこともできない現状がある。 それからこのサブプライム問題などを時間を追って解説。 そして「バブルの常識」を考えていく。まず「バブルがバブルと気づかない」。実はみんなバブルを認識して市場に参入している。ここから「バブルに投資するのは失敗で、崩壊後に後悔する」や「バブルはプロが近寄らない素人の産物」といった常識がウソであることを述べる。 最後にキャンサーキャピタリズムについて。自己増殖する資本に投資機会は食い尽くされ実体経済が金融資本に支配されるとゆう主客逆転を起こし、どちらも崩壊する。著者は癌化した資本が死滅するまでわれわれは幾度かの苦しみを味わうだろうと予測。 と今まで知らなかったことが盛りだくさんで非常に勉強になった。
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サブプライム問題を中心としたバブルとその原因について詳しく触れている。 市場の心理をじっくり考えていくことで、世の中の流れがすこし掴みやすくなった気がする。 それで投資で勝てるわけじゃないけれど(笑) この本を読んで、行動経済学に興味を持ちました。 ゆるぎ
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経済成長 人口増加+1人当り国民所得の増加 アダム・スミス 分業→労働力の生産性向上→経済が効率的→富の拡大 無から有が生まれる。 分業以外 技術進歩、教育投資 経済成長には需要が必要 資本主義経済圏でない地域を開拓。 未開の地が減っている。 生産プロセスに投下され...
経済成長 人口増加+1人当り国民所得の増加 アダム・スミス 分業→労働力の生産性向上→経済が効率的→富の拡大 無から有が生まれる。 分業以外 技術進歩、教育投資 経済成長には需要が必要 資本主義経済圏でない地域を開拓。 未開の地が減っている。 生産プロセスに投下された資本が膨張。 資本は、別の利益獲得方法を探る→金融資本 金融資本 投資先は生産プロセスでなくてもよい。利益さえでれば。 金融の発達 実物的に付加価値を生み出さなくても、金融の世界の中で富を生み出すことが可能。 →金融工学、証券化 === バブル 合理的理由があるわけではない。 経済実体と関係して起こる場合・・・ITバブル 経済実体と関係なく起こる場合・・・分割バブル バブルに理由は要らない。バブルはバブルであることが重要。 バブルの生成に多少の理由は存在するが、必然的な論理はない。 ?バブルであることに気付かない。 ?バブルに投資することは失敗で、バブル崩壊後、バブルであることに気付いていれば投資していなかったのに、と後悔する。 →バブルと分かって、利益を得るため崩壊直前まで投資しようとしている。 ?プロは近づかず、素人が失敗する。 →プロは、パフォーマンスを求められるため、積極的にバブルに参加する。 ?バブルは危険。時代の進歩でバブルの発生頻度は小さくなっていく。 → リスクテイクバブル === 後知恵バイアス?
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著者は、小幡氏である。東大卒ー大蔵省ーハーバード卒 〜 で現在は慶應准教授。 基本的には、経済学者だと思うがその分野は「行動経済学」だ。今流行の分野であり、 今後最も注目を集める分野であると思う。 本書の内容は、資本主義は「ねずみ構」である。これから始まる。そして、サブプライム...
著者は、小幡氏である。東大卒ー大蔵省ーハーバード卒 〜 で現在は慶應准教授。 基本的には、経済学者だと思うがその分野は「行動経済学」だ。今流行の分野であり、 今後最も注目を集める分野であると思う。 本書の内容は、資本主義は「ねずみ構」である。これから始まる。そして、サブプライムの 本質は、流動性リスクの構築であり、バブルは作られた。ただし、そのメカニズムの理論は ない。そして、経済が回復するには、今以上の激痛を受けて、初めて正常化する。その 覚悟をしておくのは間違いではない。って感じ。 鋭い。そしてやっと本質が分かったって感じが最も強く残った印象である。 そして、本書のポイントは上記にも書いたが、 1.流動性リスクの軽減 2.ヘッジファンドのシステムの問題 3.ネズミ講 これは、3に関しては気づいてはいたが、うまい言い方があったな。って感じで、 なかなか良いと思う。その他の1と2は、新しい知識を得られたと思う。 流動性リスク、これは確かにそうであると思う。株に関しても同様で、上場株と 非上場の株では、どちらが基本的に価値が高くなるか。市場が整い、いつでも大体 売れる環境と、市場がなく手探りで売買相手を探さなくてはならない環境。 どちらが望ましいか。それが流動性リスクである。 一方ヘッジファンドのシステムとは、評価基準が絶対値ではなく、相対的であるという 評価システムの事。稼いでも稼いでも、周りがもっと稼いでいればそれは評価が低くなって しまうという点。これは・・・・って思う。 しかし、何事も本質を知るのは極めて大切。今までのサブプライム問題の解説が陳腐に 思えるほど、明快に論理的に解説されているので、とてもお薦めできる。
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