魔法のラーメン発明物語 の商品レビュー
朝ドラまんぷくを見て気になっていた本。やっと読めた。 朝ドラで描かれたお話と違うところが多くドラマよりもっと壮絶だった。それでも感情的にならず事実を担々と書かれていてとても読みやすかった。
Posted by
メリヤス製造、幻灯機、軍用機部品製造、製塩業、信用組合理事長の職にも就く。その間に資材横流しの嫌疑で拘束されたり、脱税の疑いで収監されたり、信組破綻で自宅以外の財産を失ったりするも、その後、戦後の窮乏の時代にお湯があればすぐ食べられるラーメンの開発に没頭。 魔法のラーメンといわれ...
メリヤス製造、幻灯機、軍用機部品製造、製塩業、信用組合理事長の職にも就く。その間に資材横流しの嫌疑で拘束されたり、脱税の疑いで収監されたり、信組破綻で自宅以外の財産を失ったりするも、その後、戦後の窮乏の時代にお湯があればすぐ食べられるラーメンの開発に没頭。 魔法のラーメンといわれたチキンラーメンを開発し、カッブヌードルを生み出し、宇宙食まで手掛ける日清食品の創業者。 朝ドラの「まんぷく」再放送で本書を手に取りましたが、番組をなぞるようでそれ以上の感慨、感動は残念ながら感じませんでしたが、大事業を起こす人物の熱量と行動力、執着力の凄さに想いを馳せました。
Posted by
安藤百福は日清食品の経営者だった方だ。安藤さんはチキンラーメンの、ということは、インスタントラーメンの発明者であり、また、それをカップヌードルに展開した方である。 安藤さんは1910年生まれであり、戦前からの経営者だ。安藤さんが異質なのは、チキンラーメンの発明がずいぶんと歳をとっ...
安藤百福は日清食品の経営者だった方だ。安藤さんはチキンラーメンの、ということは、インスタントラーメンの発明者であり、また、それをカップヌードルに展開した方である。 安藤さんは1910年生まれであり、戦前からの経営者だ。安藤さんが異質なのは、チキンラーメンの発明がずいぶんと歳をとってからのことだったということである。チキンラーメンの発売は、1958年のことであり、安藤さんは48歳になっていた。チキンラーメンの開発のために自宅に小さな小屋を建て、その小屋の中にキッチンをつくり実験を重ねていたものが、ようやく実を結んだものである。麺を油で熱することが発明の本質であり、この発明がなければチキンラーメンばかりではなく、インスタントラーメンそのものがなかったというような、考えてみると影響の大きな発明であった。 カップヌードルの発売は1971年。それが爆発的に売れるようになるのは、1972年の浅間山荘事件で機動隊員がカップヌードルを食べていたからというのも面白い。当時私は九州の田舎に住んでいたが、カップヌードルをはじめて食べた時のことは覚えている。カップヌードルは、特別においしいものではない、というか、おいしいから食べるというものではなく、便利だから食べるというものであり、実際に、便利なものだな、と感じたことを覚えている。 カップヌードルの発売年の1971年には、安藤さんは61歳。その後もしばらくは日清食品の経営に携わっておられたが、頃合いをみて後継者に引き継がれた。本書を読んで感じたのは、安藤さんが純粋に仕事が好きだった方だということだ。「食」の事業で大成功をされた方であるが、このような大成功をされなかったとしても、どこかで、創造的な仕事を続けておられた方だろうな、と感じた。
Posted by
不屈の精神力と探究心、とても真似できない。 安東百福氏の発明に至る経緯などは朝ドラ「まんぷく」やカップヌードルミュージアムでもよく知られる。 この本の白眉は、百福氏の晩年の中国〜ウルムチに至る麺ロード紀行ではないか。麺とは一体何なのか、その起源を90歳になっても仮説検証し続けたそ...
不屈の精神力と探究心、とても真似できない。 安東百福氏の発明に至る経緯などは朝ドラ「まんぷく」やカップヌードルミュージアムでもよく知られる。 この本の白眉は、百福氏の晩年の中国〜ウルムチに至る麺ロード紀行ではないか。麺とは一体何なのか、その起源を90歳になっても仮説検証し続けたその生き様に、発明者としての翳りなど微塵もなかったのだろう。
Posted by
即席めんの開発に成功した時、私は48歳になっていた。遅い出発とよく言われるが、人生に遅すぎると言う事は無い。50歳でも60歳からでも新しい出発はある。 取引とは、取ったり引いたりするもので、取りすぎて相手を殺してしまっては元も子もない。そんな商売の機微を若い時から身に付けていた...
即席めんの開発に成功した時、私は48歳になっていた。遅い出発とよく言われるが、人生に遅すぎると言う事は無い。50歳でも60歳からでも新しい出発はある。 取引とは、取ったり引いたりするもので、取りすぎて相手を殺してしまっては元も子もない。そんな商売の機微を若い時から身に付けていたように思う。
Posted by
ラーメン好きは多いが、この人に勝る人はいないだろう。 偉業を成し遂げた人は、やはり苦労と努力が突き抜けてる! この本から、安藤百福氏の挑戦に対する姿勢が学べ、何より文章から感じる謙虚さが成功の秘訣だったのではと思う。 しかもチキンラーメンの成功時期が48歳と知り、更に勇気を...
ラーメン好きは多いが、この人に勝る人はいないだろう。 偉業を成し遂げた人は、やはり苦労と努力が突き抜けてる! この本から、安藤百福氏の挑戦に対する姿勢が学べ、何より文章から感じる謙虚さが成功の秘訣だったのではと思う。 しかもチキンラーメンの成功時期が48歳と知り、更に勇気をもらえた。 普段お世話になってるカップヌードルに、舌では気付かない旨味が加わった! まさに「魔法のラーメン」!
Posted by
日清食品創業者の安藤百福さんの自叙伝。 インスタントラーメンが日本発祥だったことすら知らなかった(汗)が、日本を誇らしく思った。 カップヌードルミュージアムへはもう少しコロナが落ち着いた頃にぜひ行きたい。 沢山苦労されてきたからこその言葉から、「何か人の役に立てることはないか...
日清食品創業者の安藤百福さんの自叙伝。 インスタントラーメンが日本発祥だったことすら知らなかった(汗)が、日本を誇らしく思った。 カップヌードルミュージアムへはもう少しコロナが落ち着いた頃にぜひ行きたい。 沢山苦労されてきたからこその言葉から、「何か人の役に立てることはないか」を常に意識することや、年齢関係なく挑戦することの大切さを学んだ。
Posted by
チキンラーメンを食べたくなった。 人脈が凄い。 この時代の人は書かれていない所で何をやっていたのか気になる。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
どちらかというと、第II部 麺ロードを行く が面白かったな。 前半の第I部の私の履歴書で、「なにか人の役に立つことはないかと周辺を見渡すと事業のヒントはいくらでも見つかった。」、この1文が心に残った。また、この考えのもとに、エネルギッシュに事業を発展させていく様はすごい!の一言。
Posted by
日清食品の創業者である安藤百福さんが、昭和を代表する起業家のお一人であることはもちろん承知していたが、数奇な人生を送ったとは、朝ドラ「まんぷく」で初めて知った。しかしドラマは所詮フィクション。大袈裟に描いてあるかもしれないので確認したいと思い、ご本人の手による自伝を手にした。前半...
日清食品の創業者である安藤百福さんが、昭和を代表する起業家のお一人であることはもちろん承知していたが、数奇な人生を送ったとは、朝ドラ「まんぷく」で初めて知った。しかしドラマは所詮フィクション。大袈裟に描いてあるかもしれないので確認したいと思い、ご本人の手による自伝を手にした。前半は、日経新聞に連載された『私の履歴書』から。後半は、安藤さんが晩年に熱意を燃やした麺のルーツ探索の紀行『麺ロードを行く』である。 朝ドラは百福さんの奥様がヒロインであり、百福さんがモデルの準主役「萬平さん」は、発明家として有能ではあるけれど、少し浮世離れした純粋な人で、経営者としてはいささか頼りない夫に描かれている。妻から見たらどんな偉人もそうなのかもしれない。が、客観的には商才があり人脈の形成も見事、商品開発も営業も宣伝も全て自分でできちゃう、スーパー凄腕経営者である。しかも、今で言うなら社会課題解決型事業で公利を生み出す、起業家ならかくありたい立派な人なのだ。 後半の『麺ロードを行く』では、ラーメンのルーツを探るために、上海を皮切りに果てはウルムチまで、中国の麺料理を訪ねる旅。さながら食のロードムービー。読みながら耳下腺が刺激されて、「百福さんと行く麺ロードの旅」という企画があったら、ぜひ参加したいと思った。しかし執筆されたのは20年以上も前のこと。中国も甚だしく変わっていることだろう。チキンラーメンは永遠です。
Posted by