フロスト気質(上) の商品レビュー
「いいか、若造、おれのことをよく知らないようだから、教えてやろう。おれはジャック・フロストという者だ。いちおうお巡りをしてるけど、あまりいいお巡りじゃないし、それほど優秀なお巡りでもない。それでもお巡りとしてやっていくには、ときには多少は横着で強引なこともせざるを得なくなってくる...
「いいか、若造、おれのことをよく知らないようだから、教えてやろう。おれはジャック・フロストという者だ。いちおうお巡りをしてるけど、あまりいいお巡りじゃないし、それほど優秀なお巡りでもない。それでもお巡りとしてやっていくには、ときには多少は横着で強引なこともせざるを得なくなってくる。容疑者を確実に刑務所(ムショ)送りにしてやるために、嘘のひとつやふたつ、つかなくっちゃならないときもある。だから、今回のことでも、おまえのようなくそ小生意気なふやけた若造をぶち込んでやるためにどうしても必要だってことになりゃ、嘘なんていくらでもついてやる。その程度のことじゃ、おれの胸はこれっぽっちも痛まない。そりゃ、そうだろう? どうせおまえが犯人なんだから」 2023/1/22読了 毎度の事件、事件の波状攻撃。一つのトラブルが解決する前に、次のトラブルが起るのが珍しくないのは、医療現場も同じこと。昔はただただ笑っていたけど、いや、今でも笑うけど、フロスト警部の苦労が他人事とは思えなくなってきていることに気付かされた。
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今回のフロストの相棒(?)は、 若き野心家女性部長刑事リズ・モード そして、デントンに一時的だが出戻りのジム・キャシディ なんとも仲の悪そうな3人組である。 リズもキャシディもあわよくば自分の功績にしたいという考えありあり。 フロスト的には、どうぞどうぞ な はずなのに、 なんだかんだで、ちょいちょい口出しというか、新たな発見というかをしてしまって、嫌な顔されちゃう。 でもね、二人とも、よく思い出してみて。 フロストの方が一応、上司ではあるのよ。 いつもの署員の面々は、フロストに好意的。 むしろ、案外頼りにしてる感ありあり。 下品で口は悪いけど、神経はまともで、案外情にあつくてもろいもんね。 今回も事件が渋滞しています。 ・幼児の皮膚をちょこっと傷つける連続事件 (マレットの友人宅も被害に遭う) ・ディーン・アンダースン殺害 ・ボビー・カーヴィ行方不明 ・スタンフォード家の盗難と娘誘拐身代金要求 ・ミラー夫人宅に窃盗 ・レミー・ホクストン殺害 ・ジュディ・グリースン行方不明 ・母子4人殺害 ・エミリー・ロバーツ恐喝されていた 毎度、事件がひとつ起こると、捜査している間に、次から次へと、関連があるんだかないんだかわからない事件がどんどん集まってくる。 フロストが捜査してるといつもこう。 巻き込まれる同署の皆さん、お疲れ様でございます。 いつも分厚い一冊だったけど、今回は、更に分厚すぎて一冊にはできなかったんですね。上下に分かれてます。 そうよね、足すと906頁ですもんね。 ひとまず、半分のうちに、解明した事件もありますが、大物は下巻に持ち越し。 実際、下巻=あと半分 あるわけですから、相手がフロスト警部なので、更に事件が増える可能性大ってことですよね?ね? とりあえず、まだ、生きているはずのボビー君が無事に見つけられる事を祈りながら下巻読み始めようと思います。 あ、関係ないけど、マレット署長とドライズデール検屍官のファーストネームが明らかになりましたw アレン警部はまだわからないまま。 わからないといえば、シムズ巡査もそうだよねー。
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久しぶりのフロスト警部。翻訳が素晴らしいということに気がついた。 相変わらず次々と事件が起きる。そして恵まれない社会の底辺に近い人々が多く出てくるが湿っぽくならず生き生きと描かれている。 こんなに長いのに細々した印象がなく楽しく読める。面白い。
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2018年春くらいからこっち、常に3~5くらいの案件をかけもちしている状態が続いて、毎日3つ以上のお手玉をしている気分でした。 そんな頃にひとにすすめられてどっぷりはまったのが「フロスト警部シリーズ」。 どれも最高でした。だけど、最早、どの作品がどういう内容だったか、細部は失念。...
2018年春くらいからこっち、常に3~5くらいの案件をかけもちしている状態が続いて、毎日3つ以上のお手玉をしている気分でした。 そんな頃にひとにすすめられてどっぷりはまったのが「フロスト警部シリーズ」。 どれも最高でした。だけど、最早、どの作品がどういう内容だったか、細部は失念。 # 「フロスト気質」(上・下)R.D.ウィングフィールド、芹澤恵訳。創元推理文庫。原書は1995年。 相変わらずイギリスの架空の都市・デントンを舞台に、ベテランで小汚くてルーズで卑猥でミスの多いフロスト警部が活躍します。 どうやら「気質」は「女性の上司がやってくる」という内容だったようですが、はっきりいって覚えていません。 でも、やめられない止まらない大興奮もの、これを読んでいれば世の中の麻薬中毒の方々も、更正できるのではと思われるくらい中毒性のある読書だったことだけは覚えています。 フロスト・シリーズは常に、主人公が「複数の事件に追われる」のが特徴。あるひとつの事件に直面していると、別の事件も起こって、嫌な上司に「これもお前担当な」と。 ある意味とってもリアル(な気がします)。 そのくそったれな繁忙感が、実に肌合いとしてしっくり来ました(笑)。
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登録はしてませんが、このシリーズはずっと読んでます。 主人公のフロスト警部がおもしろい。お下品で、ザツで、セクハラ三昧なんだけどなんか憎めないんだなぁ。今回は長編も長編、上下巻ですが、おもしろい。フロスト警部はイギリスではドラマ化されてますが、わたしとしてはアル・パチーノなんだけ...
登録はしてませんが、このシリーズはずっと読んでます。 主人公のフロスト警部がおもしろい。お下品で、ザツで、セクハラ三昧なんだけどなんか憎めないんだなぁ。今回は長編も長編、上下巻ですが、おもしろい。フロスト警部はイギリスではドラマ化されてますが、わたしとしてはアル・パチーノなんだけど☆長いので下巻はもちょっとあとで。内容はとにかく事件盛りだくさん!そしていつ寝るんだってくらい働く!そこもおもしろい。下巻も楽しみ☆
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仕事中毒で、ろくに寝る時間がなくて、3件くらいの事件をかけもちして などなどいつものパターン。 が、そこが安心で嬉しい。 主人公の下品で面白いセリフをじっくり味わってしまうために、読むのに時間がかかる。 作者死去のため、残りあと2作。 図書館で借りるんじゃなく、本屋で買う数少...
仕事中毒で、ろくに寝る時間がなくて、3件くらいの事件をかけもちして などなどいつものパターン。 が、そこが安心で嬉しい。 主人公の下品で面白いセリフをじっくり味わってしまうために、読むのに時間がかかる。 作者死去のため、残りあと2作。 図書館で借りるんじゃなく、本屋で買う数少ないシリーズなので、さびしい。
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面白くて一気読み。 今回もあまりの空振り続きにハラハラ。 今度こそ証拠見つかって欲しいと祈るような気持ちで読んだ。 そして大変な時でもユーモアを忘れない心大切!
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いやあ、本当に面白いシリーズです。 以前に「クリスマスのフロスト」「フロスト始末」というデビュー作と遺作を読みましたが、期待にたがわずこれも1級品です。 会話文でこれだけ読ませる小説家はナンバー1ではないでしょうか。 ミステリー嫌いな人にも、是非とも読んでほしい。
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何年ぶりか、というほど待ったフロスト警部シリーズ第4弾(かな)。 作者のウィングフィールド氏はすでにこの世を去っているので、あと2作あるという作品でこのシリーズは強制的に終わってしまうのが悲しい。 けれど、フロストにはたくさん、早く会いたいので、早く翻訳してほしい。 相変わら...
何年ぶりか、というほど待ったフロスト警部シリーズ第4弾(かな)。 作者のウィングフィールド氏はすでにこの世を去っているので、あと2作あるという作品でこのシリーズは強制的に終わってしまうのが悲しい。 けれど、フロストにはたくさん、早く会いたいので、早く翻訳してほしい。 相変わらず、下品、お下劣、不潔、がさつ、セクハラ満載な男、フロスト警部。けれどどこか憎めない。そんな彼に今回もさまざまな事件が怒涛のごとく押し寄せる。幼い子供が誘拐、殺害されるという事件を皮切りに、若い娘が誘拐されるわ、ちんけな犯罪者が汚水の中から死体で見つかるわ、それはもうえらいことになっている。 そしてやっぱり相変わらずデントン署は人手不足。 署長の高級葉巻をくすねるために署を訪れた、休暇中のフロストの手を借りなければいけないほどなのだ。まさしく猫の手も借りたいというところだろう。(フロストと犬猿の仲のマレット署長なら猫のほうがいいというに違いない) 上下巻であることを感じさせないほどの圧倒的なスピード感、物語の面白さも相変わらず。 小さな小さなことを見逃さずにいるフロスト(たいてい、単なるあてにならないカンだったりするのだが)が、寝る間も惜しんで働いた結果、最後にはすべての糸がほぐれていく。 今までと少し違うのは、過去の作品ではワーカホリックで人使いが荒いと署内の鼻つまみ者だったはずのフロスト警部が、今回はどうも他の刑事たちから慕われているらしいということ。 いったい彼に何があったんだ!? シリーズではありますが、この作品だけでも十分楽しめます(なんせ7年ぶりの新作なので、わたしも前の作品は覚えてません)。 が、愛すべきセクハラ親父であるフロストを気に入ったら、ぜひ、前の作品も読んでください。 アメリカの警察小説とはまた違って、イギリスの暗くじめっとした空気が伝わってきます。そういう読み方をしてみるのも、おもしろいですよ。
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マレット、キャシディ。こんな考え方をする人がいるのね、、と勉強になります。 フロストはだらしないかもしれないし、読みも外れ全然うまくいってないかもしれないけど、魅力的。
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