ゼロ年代の想像力 の商品レビュー
感想→ https://twitter.com/lumciningnbdurw/status/1310770148681236480?s=21
Posted by
論考されているテクストの1/3程度は知らないので十分理解できない部分もあるが,良く調べて考えたな~というのが感想. 著書の主張は序文で引いている「ニーバーの祈り」に象徴されている 「変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。変えることので...
論考されているテクストの1/3程度は知らないので十分理解できない部分もあるが,良く調べて考えたな~というのが感想. 著書の主張は序文で引いている「ニーバーの祈り」に象徴されている 「変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。」 最後に “私たちの生きてるのは「終わりなき(ゆえに絶望な)日常」ではなく.むしろ「終わりある(ゆえに可能性あふれた)日常」なのだ” と肯定的に社会を捉えていることには好感を持てた.
Posted by
2014年3月25日読了。2000年以降、ゼロ年代の文学が語る「物語」に対する考察。批評界は未だ、エヴァンゲリオンが代表する95年的な物語(「問題に対し選択をせず、引きこもる」)を引きずっており、複数の島宇宙が乱立しそれが対立するバトルロワイヤル的・決断主義的なゼロ年代の物語に対...
2014年3月25日読了。2000年以降、ゼロ年代の文学が語る「物語」に対する考察。批評界は未だ、エヴァンゲリオンが代表する95年的な物語(「問題に対し選択をせず、引きこもる」)を引きずっており、複数の島宇宙が乱立しそれが対立するバトルロワイヤル的・決断主義的なゼロ年代の物語に対応できていない、とする主張は分かりやすく、目が覚める思いだ。特に私が親しんできた東浩紀のゼロ年代文学批評を一部評価しつつも「時代遅れ・安全に痛く自己反省するマチズモの回路」とバッサリ切り捨てるさまには開いた口がふさがらない。かつて思想家が夢見たように、「各自が好きなコミュニティに属し、信じたいものを信じる」島宇宙世界は決して幸福なものではなく、排他的・暴力的性質を帯びるというのは現実がそうなっているとおり。その暴力の連鎖を超えるために現代の作家たちが葛藤しながら出す答えは、決断主義的物語ではなく「限られた時間の中で(終わりある日常を生きろ)、ゆるやかな共同体と生活を営む」ことであるとのこと、宗教や主義主張に自分の身をゆだねるのではなく、ここにいる自分と、その周囲の面々との関係性を豊かにすることを志向すること。それがゼロ年代に生きる我々が求める物語なのだろうか。すぐれた物語の語り手として、TVドラマ・少年ジャンプ・仮面ライダーを取り上げているのが面白い。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
Twitter上で時々話がでてきたり、あるいはFollowしている東浩紀とバトルをしているから気になった・・・というわけではなく、これもなぜかWishlistに入っていた一冊。 本書は批評家である著者の処女作として、出版時にはそれなりの評価を得ている。東浩紀がいうところの「動物化するポストモダン」以降のゼロ年代におけるサブカルチャーに対する批評を軸に、現代における生き方を論ずる・・・という仕掛けになっているのであるが、読んでいて何と言うかまったく評価できなかった。 まず他のレビューでもあったように、自説の例示として持ってくる例があまりに恣意的すぎるという点があげられる。一応著者の中には基準があるようでそれも書かれているのだが、かなり恣意的な感じが否めない。 次に前半と後半で論旨がかなりグダグダになっていることがあげられる。雑誌掲載のまとめというところから仕方がない点もあるとは思うが、前半は、ゼロ年代は「自己決断」と「サヴァイブ感」が当然のものとして位置づけられたという点で一貫しているものの、後半はそれに対する処方箋を論じるというつもりが、話があっちへこっちへ言っている。そもそもvs 東浩紀という感覚が強くてそこを語る前半で力尽きてしまったというのが率直な感想。 最後にサブカルチャー「だけ」をピックアップして時代を語るのは、そもそも無理があるということ。確かにここ20年ぐらいの間にサブカルチャーが「サブ」である理由、言いかえればだれもが正当と認める文化・・というものは急速に勢いを失ったと思うが、それでもゲーム・マンガ・アニメ・ドラマと目につきやすいものから引っ張り出してきた感は否めない。仮に世の中の空気を表すものが、いわゆる大衆に広く浸透する「サブカルチャー」であったとしても、後半のその問題点への解決・・という点においては、広く先鋭的な作品を対象としてもよいのではないかと思う。 著者が考えている物語を読む、というスタンスで読めばなかなか面白く読むことは出来るのでかろうじて★2つ。
Posted by
http://www.flickr.com/photos/96107521@N06/9951575555/
Posted by
終わりある日常における自分自身の物語を。自らのココミュニケーションによってつかみ取っていく。ゼロ年代とは自由な世界である。
Posted by
最後の数章,そして着地点がよくわからなかったけど,物語をベースとした文学(文芸)批評の傾向,みたいなものの輪郭のひとつを認識できた点ではおもしろかった.想像力が現実に相互作用的に,でもちょっとだけ先行するのだとしたら,わたしたちはもっと現実を自覚しなくちゃいけないだろうな.
Posted by
図書館より アニメ、映画、文学からゼロ年代の思想を読み取っていく本 この手の本でよく言われるのが、例として挙げられている作品が自分の都合のいいものだけ取っているんじゃないか、という話だと思うのですが、自分の論を進めていく上でそれはある程度はしょうがないかなあ、と個人的には思っ...
図書館より アニメ、映画、文学からゼロ年代の思想を読み取っていく本 この手の本でよく言われるのが、例として挙げられている作品が自分の都合のいいものだけ取っているんじゃないか、という話だと思うのですが、自分の論を進めていく上でそれはある程度はしょうがないかなあ、と個人的には思っています。 重要なのはどこか共感・理解できてどの点が納得いかなかったかを考えること。個人的にはゼロ年代から生まれたサヴァイヴ感という思考、小さな物語たちの対立という点が興味深く読むことができ、さまざまな作品を取り上げられているところも十分に満足できました。 これからに向けての提言はちょっとありきたりかなあ、という感じはしましたが、まあ結局はそれがないと人間は生きにくいからなあ、と考えるとしょうがないかなあ、という気はします。
Posted by
サブカルチャーの作品をベースに90年代以降の思考の変化を解説したもの。 宇野さん自身の考えに沿うように作品を選んだものを時代を反映しているとしていないか、宇野さんは作者が素晴らしいというスタンスだが、大衆の取捨選択によって残ったものが時代を反映していただけなのではないのか、作品...
サブカルチャーの作品をベースに90年代以降の思考の変化を解説したもの。 宇野さん自身の考えに沿うように作品を選んだものを時代を反映しているとしていないか、宇野さんは作者が素晴らしいというスタンスだが、大衆の取捨選択によって残ったものが時代を反映していただけなのではないのか、作品の解釈を自分の主張に合うように作っていないか、 そういうことに疑問は感じた。 それでも、これだけの作品を取り入れたのはすごいと思うし、時代の抽出の仕方は興味深いと思う。
Posted by
全体的に根拠が薄いように感じられました。 しかしながら、考え方としては非常に参考になるものだと思います。「サヴァイブ系」、「動員ゲーム」など、現代社会に当てはめて考えてみると納得のいく概念なんじゃないかなと。
Posted by
