子どもが育つ条件 の商品レビュー
心理学的な観点から、子育てを論じています。非常に文章が上手であるため、読みやすいです。時折見せる社会学的な観点が、しかしまだ不十分な感じがしてやや残念です。ただ、子どもの教育というものを保守的に考えずに、新しいアクターを含めて、積極的に捉えていこうという視点は非常に共感を覚えてい...
心理学的な観点から、子育てを論じています。非常に文章が上手であるため、読みやすいです。時折見せる社会学的な観点が、しかしまだ不十分な感じがしてやや残念です。ただ、子どもの教育というものを保守的に考えずに、新しいアクターを含めて、積極的に捉えていこうという視点は非常に共感を覚えています。なかなかの良書だと思います。
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「先回り育児」「よかれ」との思いが「愛という名の支配」となり「よい子の反乱」を引き起こす。「できるだけのことをしてやる」子育てでなく、あえて「してやらない」ことも必要だと説く。また、子の成功に賭ける母子一体的生き方でなく、親自身がひとりの大人として成長することの大切さについても言...
「先回り育児」「よかれ」との思いが「愛という名の支配」となり「よい子の反乱」を引き起こす。「できるだけのことをしてやる」子育てでなく、あえて「してやらない」ことも必要だと説く。また、子の成功に賭ける母子一体的生き方でなく、親自身がひとりの大人として成長することの大切さについても言及する。 家族のなかで女性の個人化が促されつつある。母や妻の役割を果たしても人生は終わらない。少子化と長命がその理由である。その結果、一個人としての生き方を模索していく妻に対し、旧態依然たる夫の認識。中高年夫婦では男女間で著しく結婚満足度にギャップがある。 夫婦のパートナーシップの再構築が重要課題という分析は我が家の状況とも重なる。
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この本をこのカテゴリーにしてよいのかは分かりませんが・・・。 心理学という学問の視点から教育に必要なのは両親の人間としての生き方、その満足度だとしています。 やや、母親の女性としての不満を取り上げすぎな点についてはやや閉口する部分もありますが、基本的には頷ける内容です。
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