投資銀行バブルの終焉 の商品レビュー
題名によらず中身の表現は結構難しい。 投資銀行への憧憬-かつての商業銀行は投資銀行に憧れる。資金を貸して利鞘で収益を稼ぐ商業銀行には、M&Aアドバイザリーや証券売買で手数料を稼ぐ投資銀行は憧れとなっていった。そこから次々に開発されていったスワップ、デリバティブ、レバレッジ...
題名によらず中身の表現は結構難しい。 投資銀行への憧憬-かつての商業銀行は投資銀行に憧れる。資金を貸して利鞘で収益を稼ぐ商業銀行には、M&Aアドバイザリーや証券売買で手数料を稼ぐ投資銀行は憧れとなっていった。そこから次々に開発されていったスワップ、デリバティブ、レバレッジという金融技術に蝕まれていった投資銀行の行く末が書かれている。けど後追いなような気もする。
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現在金融市場で起きていることを「投資銀行」という観点から語った一冊。 邦銀、米銀での勤務経験があり、市場部門を担当していた筆者が現在の投資銀行バブルのメカニズムについて語ったもの。執筆時は今年の1月頃だったものの、現在の金融情勢を予言するかのような内容。サブライムローンに端を発...
現在金融市場で起きていることを「投資銀行」という観点から語った一冊。 邦銀、米銀での勤務経験があり、市場部門を担当していた筆者が現在の投資銀行バブルのメカニズムについて語ったもの。執筆時は今年の1月頃だったものの、現在の金融情勢を予言するかのような内容。サブライムローンに端を発した今回の金融危機の根底のあるものは、「利用価値」と「交換価値」を勘違いしたことに尽きると思う。具体的には、「証券化」により、不動産やローン債券等に「流動性」が付与されたことは、極めて画期的であったものの、サブライムローンという「利用価値」のないものに「流動性」という「交換価値」が付与されたことにより、あたかもサブプライム証券に「利用価値」があるかのように錯覚してったのが、問題だったのだと理解。又、バブルを産み出す投資銀行のカルチャーにも触れられており、レバレッジ等による過度なリスクテイクは政府が規制しなければならない領域だと思った。 現在は、資本主義がまた新たなフェーズに突入しつつある時代であり、ますます金融リテラシーを高めていかねばならない時代だと痛感した。
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投資銀行バブルが弾けたのにそこに入社しようとしている俺は何?w 投資銀行の悪性が載っていて,これからの投資銀行の在り方を考えさせられました. ちなみに読んでいた頃に,リーマン破綻・メリル買収・米国公的資金投入と目まぐるしく世界経済が動いた. 一生忘れないであろう日々が今起きている...
投資銀行バブルが弾けたのにそこに入社しようとしている俺は何?w 投資銀行の悪性が載っていて,これからの投資銀行の在り方を考えさせられました. ちなみに読んでいた頃に,リーマン破綻・メリル買収・米国公的資金投入と目まぐるしく世界経済が動いた. 一生忘れないであろう日々が今起きている!
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欧米の銀行で長年働いてきた著者の発言には学ぶべきところも多いと思った。・本当の意味で投資銀行と呼べるのはBulge Bracket と呼ばれるGSとMSの二行のみ。リーマンなどはこの範疇にはいらないという商業銀行は利ザヤで稼ぐことが本業であり、潜在的リスクには保守的に対応する。投...
欧米の銀行で長年働いてきた著者の発言には学ぶべきところも多いと思った。・本当の意味で投資銀行と呼べるのはBulge Bracket と呼ばれるGSとMSの二行のみ。リーマンなどはこの範疇にはいらないという商業銀行は利ザヤで稼ぐことが本業であり、潜在的リスクには保守的に対応する。投資銀行はその潜在的リスクの中に収益性を嗅ぎとっていく・現状は、バブルを作りだすことによって成長してきたビジネスモデルがバブルの破裂によって行き場を失っている。金利計算を超える消費はバブルの存在・期待なしにはあり得ないが、米国経済はそれを当たり前の論理として受け入れており、一つのバブルがつぶれたら次のバブルを心待ちにしているところがある・リスクを数理化することによって、これがすべてだという錯覚を起こし、格付けや流動性、オフバランスといった市場変動以外のリスクへの管理意識が疎かになった。今後については・GSEの負債総額は6.3兆ドルで、米国債の残高5.1兆ドルを凌駕しているこれは考えにいれておかないといけないかも。。。・経済活動の結果として蓄積された資金が信用と市場とを通じて資本となる訳であり、資本が無制限なレバレッジを通じて無尽蔵に出現すると考えるのはあまりにナイーブである。金融機関が損失をするたびにどこまでも資本補強が可能になるような、いわば資本の存在自体がバブル化するような永久機関の如き金融循環は存在し得ない
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