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本の運命 の商品レビュー

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41件のお客様レビュー

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井上流本の読み方十箇…

井上流本の読み方十箇条や、子供を本好きにするには、など、「読書」にまつわるエッセー。13万部の本を所有しついに図書館まで開いてしまった著者の、本をめぐるエピソード。実際に役立つ読書の方法も含まれている上、本の価値について美しく語っていて、もっと読書したくなる本。

文庫OFF

2024/09/25

#3奈良県立図書情報館ビブリオバトル「本・BOOK」で紹介された本です。チャンプ本。 2011.6.25 http://eventinformation.blog116.fc2.com/blog-entry-619.html?sp

Posted byブクログ

2024/04/28

『吉里吉里人』は、筋書きはピカイチな一方で下ネタの容量が凄く、フラフラになりながら読み終えた記憶がある。それに反して本書は、井上氏の本にまつわる記憶が穏やかな話し言葉で綴られた、低刺激のカフェインレス本(笑) とても同一人物が書いたとは思えない…! 中間では「井上氏なりの本の読み...

『吉里吉里人』は、筋書きはピカイチな一方で下ネタの容量が凄く、フラフラになりながら読み終えた記憶がある。それに反して本書は、井上氏の本にまつわる記憶が穏やかな話し言葉で綴られた、低刺激のカフェインレス本(笑) とても同一人物が書いたとは思えない…! 中間では「井上氏なりの本の読み方10箇条」なるものも披露されている。「本のしおり紐を自分で増やす」以外目新しくはなかったが、その分今でも通用しそうな点も多かったので今後の読書で活かしたい。 「『アッこの本はあとで買えばいいや』と思って買わないでおくと、そういう本に限って、必要になってくる。ところが、今度はいくら探しても遂に見つからなくて、[中略]後悔する。」 「本との出会いは、『一期一会』みたいなところがありますね」 分かる!自分も何度経験したことか…!何故かそういう風になっているんですよねー…。 それがベストセラーやロングセラーの本だと再会できる確率はグッと上がる。でも井上氏の場合はどちらも指していない気がするんだよなー。ほぼ万人受けの作品ではなく、自分にしか引っかからない作品が必ずある。少しでも引っかかった瞬間が購入のベストタイミングなんだな。 その都度カートに放り込んでいくと自宅が床抜けすることもあるらしいので、程々にしたいけど笑 山形のご実家は雑貨店を営んでおり、雑誌類含め本も沢山置かれていた。またご両親ともに大変な読書家で、屋根裏や戸棚等常に本が視界に入るご環境だったという。お祖父様の話す昔話やつくり話(笑)・極め付けは高校時代に読まれたディケンズで、物書きの世界に仲間入りしたいと強く願うようになった。 本をたんと読みたいがために上京して闇屋をやったり(!)、欲しかった古本を譲ってもらおうと先客を半ば脅迫する等、驚かされることもしばしば。いや、物心つく前から本に囲まれていたら、逆にそうなっても驚かんか…。 「こうやって、本が人の手から手へと渡っていくと、おもしろいことがいろいろ起こりますね。[中略]本はそうやって、人の寿命をはるかに超えて生き延びていく。すごい生命力ですよ」 新刊書店は勿論、古本屋も頻繁に利用していたという井上氏。 『腹鼓記』執筆時のエピソードが特に面白い。神田じゅうの古本屋さんから狐と狸に関する書籍を集めた結果、『平成狸合戦ぽんぽこ』製作中のスタジオジブリが閲覧を求めてきたんだとか。そうして溜まりに溜まった蔵書を故郷に寄贈した結果、図書館が出来ちゃったって話もシンプルに凄い。 自分自身古本派ではないが、そうした巡り合わせのストーリーを生み出させちゃうのが何だか羨ましい。 井上氏の話し方は、まるで昔話をしているかのように自然体である。自分が見聞き(/読み)したものをそのまま会話に乗せる、今で言う「言語化が上手い」ってやつ。 読書感想文や食レポで無理やり引き出すのではなく、井上氏みたいに素直に自分の言葉で語れたら…。そう思って思うがままに書いてきたけど、統一感のないところだけは自分らしさがよく出ていた( ; ; )

Posted byブクログ

2023/11/17

この方はほんとに本が大好きで、言葉にこだわりがある。素晴らしい方であると理解出来ました。ご存命の頃にもっと読んでおけばよかったと今さら後悔しました。

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2023/03/27

この著者、井上ひさしさんの書籍は初読みでしたがとても読みやすくぐいぐい読めてしまいました。自伝的な章ではなかなか波乱万丈、褒められることじゃないこをしたことも赤裸々に書かれていてとても面白い。しかしこの著者の時代、いろんなことを受け入れてくれる環境、周りの人はなんだかいいなぁと憧...

この著者、井上ひさしさんの書籍は初読みでしたがとても読みやすくぐいぐい読めてしまいました。自伝的な章ではなかなか波乱万丈、褒められることじゃないこをしたことも赤裸々に書かれていてとても面白い。しかしこの著者の時代、いろんなことを受け入れてくれる環境、周りの人はなんだかいいなぁと憧れも持ちます。本が好きな方には読んでもらいたいと思った本です。読んでるうちに本が読みたくなる一冊でした。

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2023/01/02

とても興味深い内容で、一気読みをした。井上ひさしさんの本は読んだことがないが、タイトルに惹かれ読んでみた。とても面白かった。 これを読めば、読書に興味のない人も興味を持ってくれるかもしれない…と思ったが、おそらくこれを読んで面白いと思うのはすでに読書好きの人がほとんどだろうと思...

とても興味深い内容で、一気読みをした。井上ひさしさんの本は読んだことがないが、タイトルに惹かれ読んでみた。とても面白かった。 これを読めば、読書に興味のない人も興味を持ってくれるかもしれない…と思ったが、おそらくこれを読んで面白いと思うのはすでに読書好きの人がほとんどだろうと思う。なので、これを読んで読書を広めたいとか本が無くならないでもらいたいと思う読書好きが読書の魅力を読書に興味のない人に伝えられるといいと思った。 本は人の手から手に渡っていくというところが素敵。本を手渡していけたらいいなぁ。

Posted byブクログ

2022/12/15

一時代を築いた大作家さんなのに、現代の我々にも通じるユーモア溢れる文章。 中でも本の重みによって家の床が抜け落ちた話が好き。 また、融通が効かない一昔前の図書館に業を煮やし、『それならば』と自分が本を寄贈。 これにより、よって万人が使いやすい図書館を地元に作ってしまう壮大なエピソ...

一時代を築いた大作家さんなのに、現代の我々にも通じるユーモア溢れる文章。 中でも本の重みによって家の床が抜け落ちた話が好き。 また、融通が効かない一昔前の図書館に業を煮やし、『それならば』と自分が本を寄贈。 これにより、よって万人が使いやすい図書館を地元に作ってしまう壮大なエピソードも。

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2022/09/13

いつだったか新聞の書評欄で知り、最近手にいれた井上ひさしさんのエッセイ。 筆者の作品は読んだことはないのですが、もちろんお名前は存じており、本について書かれたということで興味を持ちました。 これは本好きにはたまらないエッセイだと思います。 そうそう、本って、読書ってこういうとこ...

いつだったか新聞の書評欄で知り、最近手にいれた井上ひさしさんのエッセイ。 筆者の作品は読んだことはないのですが、もちろんお名前は存じており、本について書かれたということで興味を持ちました。 これは本好きにはたまらないエッセイだと思います。 そうそう、本って、読書ってこういうところが楽しいんだよね、と共感したり、 井上さんに比べると自分を本好きと呼ぶには恥ずかしいレベルだと恐れ入ったり。 娯楽が少なかった時代からずっと本をこよなく愛された方だからこそ書ける内容ですし、難しい言葉もなくさらりと読めるので、あまり読書に馴染みのない方にもおすすめ。 個人的には六章の「子供を本好きにするには」が好きです。 タイトルに沿った内容だけではなく、日本の学校教育の問題点や、本や物語の果たす役割にまで触れていて、大変興味深く感じました。 手元に残しておいて、時々読み返そうと思います。 2018年7冊目。

Posted byブクログ

2022/07/02

・自分が何を感じたか、思ったか、つまり頭の中の感情や情緒を文章で表現するのは難しい135p 言葉を使ってモヤモヤな部分を言語化し明らかにすることは、読書の大きな役割の一つである。 ・結局小説であれエッセイであれ論文であれ、周囲の無秩序な訳の分からないところを整理してくれる本を...

・自分が何を感じたか、思ったか、つまり頭の中の感情や情緒を文章で表現するのは難しい135p 言葉を使ってモヤモヤな部分を言語化し明らかにすることは、読書の大きな役割の一つである。 ・結局小説であれエッセイであれ論文であれ、周囲の無秩序な訳の分からないところを整理してくれる本を、人々は必ず要求しているわけです。150p 本書に散りばめられた読書に関する示唆に富んだ言葉が、そういった無秩序な世界に立ち向かうための指針を示してくれる。

Posted byブクログ

2021/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

井上ひさしさんと本との繋がりについて書かれたエッセイ。 本は、ゆっくり読むと速く読める。なるほど。 1990年代に書かれているので、今読むと電子書籍についての意見はやはり古いかな。私も紙の本が好きだけど、それが全てではない。 本を大切にする=本を読む。 切る、書き込む、というのは私にはできないけれど、愛情をもったり読む機会を増やしたりしていると考えれば、そういうやり方もあるか。

Posted byブクログ