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白磁の人 の商品レビュー

3.9

14件のお客様レビュー

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2021/04/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

朝鮮と日本との架け橋になった、浅川巧さんの人生を綴った作品。誰よりも朝鮮を愛し、朝鮮に愛された浅川さんの生き様に感動した。後半部分、感動で胸が震えました。

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2020/08/11

原田マハのリーチ先生を読み、民藝に興味が湧いたと話したら、お勧めしてもらった本。 原田マハ先生のように、フィクションとノンフィクションが混ざったような物語。 浅川巧とは、なんて素敵な方なんだろう。 柳宗悦も大好きだけど、巧さんのように、柔らかく強く、愛に溢れた人...白磁の人にな...

原田マハのリーチ先生を読み、民藝に興味が湧いたと話したら、お勧めしてもらった本。 原田マハ先生のように、フィクションとノンフィクションが混ざったような物語。 浅川巧とは、なんて素敵な方なんだろう。 柳宗悦も大好きだけど、巧さんのように、柔らかく強く、愛に溢れた人...白磁の人になりたい。

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2015/12/25

浅川巧、浅川伯教兄弟の仕事と人となりへの入門書としては適当でしょうね。しかし、あくまでも小説であり、それを理解したうえで読むべきでしょう。

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2015/11/12

日韓関係史上になお影をおとすあの時代に、朝鮮の人々に愛された日本人、浅川巧。第41回青少年読書感想文全国コンクール課題図書。国の垣根を越え、愛を持って暮らしていた人の話し。韓国、ソウル在住の人間にとっては不に落ちないところもあったが、概ねソウルに住む人々を良くとらえてると。再読無...

日韓関係史上になお影をおとすあの時代に、朝鮮の人々に愛された日本人、浅川巧。第41回青少年読書感想文全国コンクール課題図書。国の垣根を越え、愛を持って暮らしていた人の話し。韓国、ソウル在住の人間にとっては不に落ちないところもあったが、概ねソウルに住む人々を良くとらえてると。再読無し。

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2014/08/12

小説ではなくノンフィクションで読みたかった。 なんで小説という手法を選択したのだろう。あとがきを読む限り、最初から小説でとしか考えてなかったようにも取れるけれど。 「差別の源流」のようなものへの関心もあるし、半島史ももっとと思う。 でもこの本を読むと、まあいいじゃないか、という...

小説ではなくノンフィクションで読みたかった。 なんで小説という手法を選択したのだろう。あとがきを読む限り、最初から小説でとしか考えてなかったようにも取れるけれど。 「差別の源流」のようなものへの関心もあるし、半島史ももっとと思う。 でもこの本を読むと、まあいいじゃないか、という気にもなる。 でも、ついこの間まで韓流だなんだと大騒ぎしていたのに、こんなに仲をこじらせてしまって…。なんだか舌打ちしたいような気分だ。

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2014/03/23

山梨生まれで植民地化の朝鮮に渡り、朝鮮白磁に見入られ、その魅力の伝道に努めるとともに、仕事では林業試験場に勤め、露天埋蔵法を生み出すなど朝鮮を愛し、朝鮮に貢献した浅川巧の伝記。 以前、同じ著者が書いた『朝鮮を愛し、朝鮮に愛された日本人』を読んだときにも思ったのだが、どうも「そのと...

山梨生まれで植民地化の朝鮮に渡り、朝鮮白磁に見入られ、その魅力の伝道に努めるとともに、仕事では林業試験場に勤め、露天埋蔵法を生み出すなど朝鮮を愛し、朝鮮に貢献した浅川巧の伝記。 以前、同じ著者が書いた『朝鮮を愛し、朝鮮に愛された日本人』を読んだときにも思ったのだが、どうも「そのとき、巧は○○と思った」的な一挙手一投足にまで及ぶ書きぶりが、かえって創作っぽさを表しているようでいまいちなじめない。確かに浅川巧は市井に生きた立派な人だと思うけれど、あまりにも聖人然と書かれているために、ややシラけてしまう。 とはいえ、その虚飾感はあっても、巧が分け隔てのないまっすぐにものを見る人だったことは確かなよう。書中でも触れているし、他書でも目にしたことがあるが、「民芸」の祖として朝鮮白磁の再評価にも貢献したとされる柳宗理が白磁を「悲哀の美」とし、朝鮮民族を「悲哀に満ちた民族である」としたのに対し、巧や兄はうなずけず、朝鮮の人々は根っから楽観的だと感じた。自分が立派だというわけじゃないけど、まったくの同感だ。 「白磁の人」という書名だけど、読んでみると、巧は林業の発展や朝鮮の地の緑の保全にもけっこうな貢献をしている感じがしたのだが、その方面での評価はどうなんだろう。

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2014/01/07

本書は,「外国から愛された人々」として,日本のシンドラーと呼ばれる杉原千畝と共に,中学校の教科書に取り上げられている浅川巧の短かった人生を,小説にまとめ上げたものです。浅川巧は,1914年朝鮮半島に渡って林業技師として山林の緑化運動を展開する傍ら,民衆の暮らしの中で使われている膳...

本書は,「外国から愛された人々」として,日本のシンドラーと呼ばれる杉原千畝と共に,中学校の教科書に取り上げられている浅川巧の短かった人生を,小説にまとめ上げたものです。浅川巧は,1914年朝鮮半島に渡って林業技師として山林の緑化運動を展開する傍ら,民衆の暮らしの中で使われている膳の収集や研究に打ち込むなど,近代化とともに忘れられていく民芸品の美しさを発見し,韓国の民芸運動に計り知れない影響を及ぼした人物です。 *推薦者 (国教)K.C. *所蔵情報 http://opac.lib.utsunomiya-u.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00360599&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

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2013/04/02

薩摩焼の十五代沈壽官氏が心の拠り所としている本だと何かに書かれていたのを読んで気になっていた本。 読み終えてしばらくした今 思い起こしても、心を濯がれるような心地がする。 朝鮮白磁をゆっくりめでたいと思う。

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2012/07/24

「咲、白磁の小さな壺があったな。あれを持ってきてこの手に握らせてくれないか」 すっかり熱は下がったようなおだやかな表情であった。咲が巧の手に小さな八角壺を握らせた。巧はそれを頬に当てた。 「冷たくてとても気持ちがいい」 そつ呟くのを聞いて咲は、巧の熱がまだ高いことをさとった。 「...

「咲、白磁の小さな壺があったな。あれを持ってきてこの手に握らせてくれないか」 すっかり熱は下がったようなおだやかな表情であった。咲が巧の手に小さな八角壺を握らせた。巧はそれを頬に当てた。 「冷たくてとても気持ちがいい」 そつ呟くのを聞いて咲は、巧の熱がまだ高いことをさとった。 「白磁というのは本当にいい。こんなに冷たくて気持ちがいいのに、見つめていると心は温かくなってくる…」 (まるであなたの人柄そのものじゃあないですか、白磁の温かさは) 咲は巧の呟きに対して、心の中で答えた。 巧の病症は一時回復の兆しを見せた直後、再び悪化した。(148p) 映画「白磁の人」を観て、今も韓国の人たちの敬慕の対象であるという稀有の日本人、浅川巧について興味を覚えた。興味を覚えると、いろいろ知りたくなるのが私の悪い癖で、先ずは原作を読んだ。 ついでに言えば、八月の韓国旅行の準備でもある。浅川巧の墓参は一つ決定している。 映画は見事にこの原作を換骨奪胎、脚色していることを知った。悪軍人小宮中尉は、原作では途中で心を入れ替える事になっているが、映画では敗戦時に朝鮮人によって袋叩きにされる。映画では最も感動的だった巧の母親のエピソードは、原作では全く入っていない。 著者も書いているが、巧の態度は「クリスチャンだったから」というよりも「巧という人間が持っていた心の純粋さ」からきたものだと私も、思う。 浅川兄弟や柳宗悦の民芸運動は、朝鮮民芸の発掘に貢献したかもしれないが、当時の日本の植民地政策に何の痛痒も与えなかった。むしろ、武断政治から文治政治に移る時に利用された感さえある。個人は時代を変える事のできない事の証左でもあった。しかし、一方では、個人は人を変える事が出来る。それは、一粒の種かもしれないが、40年後の日韓新時代の一衣帯水に花開く事もあり得るのだとも思う。まだ、それは道半ばではある。

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2012/06/19

以前から気になっていた、浅川巧という人。 ちゃんと調べてみようと思いつつ、そのままになっていた彼と 出会ったのは、信州・松本の民芸館だった・・・・・ なんて素晴らしい巡り合い! 浅川という人のおおらかさ、美しいものを素直に美しいと感じる心、 民藝という時代の運動。 ああ、知...

以前から気になっていた、浅川巧という人。 ちゃんと調べてみようと思いつつ、そのままになっていた彼と 出会ったのは、信州・松本の民芸館だった・・・・・ なんて素晴らしい巡り合い! 浅川という人のおおらかさ、美しいものを素直に美しいと感じる心、 民藝という時代の運動。 ああ、知らなかったことをまた一つ、知ることができたなと 幸せな気分になる。 ゆっくりと、また民芸館を訪ねてみよう。

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