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死にゆく者への祈り の商品レビュー

4.1

10件のお客様レビュー

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2023/12/05

何度目かの再読です。 ここまで行くとロマンティシズムが臭く感じられる、センチメンタリズムの極致、キャラクター設定盛りすぎ、願望充足小説では、今読むと色々あるかと思いますが、でも大好きな作品です。 個人的に好きなキャラクターはダコスタ神父です。 ヒギンズの作品にも名作は様々に...

何度目かの再読です。 ここまで行くとロマンティシズムが臭く感じられる、センチメンタリズムの極致、キャラクター設定盛りすぎ、願望充足小説では、今読むと色々あるかと思いますが、でも大好きな作品です。 個人的に好きなキャラクターはダコスタ神父です。 ヒギンズの作品にも名作は様々にありますが、なんだかんだ私はこの作品が一番ですね。

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2023/10/22

ジャック・ヒギンズの名作冒険小説『死にゆく者への祈り』です ジャック・ヒギンズといえば『鷲は舞い降りた』があまりに有名なんですが、ヒギンズ本人は自身のベストとしてこちらを挙げたそう ありがちでシンプルなストーリー展開 そうなんです「ありがち」 でもねこれってとんでもないこと...

ジャック・ヒギンズの名作冒険小説『死にゆく者への祈り』です ジャック・ヒギンズといえば『鷲は舞い降りた』があまりに有名なんですが、ヒギンズ本人は自身のベストとしてこちらを挙げたそう ありがちでシンプルなストーリー展開 そうなんです「ありがち」 でもねこれってとんでもないことなんですよ! 刊行が1971年ですからね つまりこの作品を「ありがち」って感じるっことは、この後に出版された冒険小説にどんだけ影響与えてるかってことなんですよ! すごいんです しかもシンプルなのに奥深い そして、この作品の最大の魅力はとんでもなく魅力的な登場人物たちなんです 主人公の元IRA兵士ファロウ、彼の殺しを目撃してしまうダコスタ神父、その姪で盲目の美少女アンナ、娼婦のジェニー、敵役となる葬儀屋で裏社会のボスミーアン それぞれがとんでもない輝きを放ってるんです 特に主人公のファロウがかっこよすぎ! 哀しい!哀しいけどカッコいい 凄いのは登場人物それぞれ、そこまで深く描写してないんですよ ちょっとしたセリフや行動からキャラクターの濃さみたいなんがブワーっと香ってくるんですよ 一行に三行分くらいの情報が詰まってる感じ あとあと「雨」の描写が秀逸 THEロンドンです!(なにそれ) そして結末も哀しい!哀しいけど良い! そりゃあ何十年も残るわ

Posted byブクログ

2022/04/10

元IRA将校のおたずね者マーチン・ファロンは、逃亡用のパスポートや切符と引換えに殺しの依頼を請負った。仕事自体は簡単にすんだ。が、たまたま現場に居合せた神父とその姪のため、やがて彼は冷酷な依頼主と対決するはめに……。拳銃だけをよすがに血と暴力の世界をさすらう一匹狼の姿を熱く謳い上...

元IRA将校のおたずね者マーチン・ファロンは、逃亡用のパスポートや切符と引換えに殺しの依頼を請負った。仕事自体は簡単にすんだ。が、たまたま現場に居合せた神父とその姪のため、やがて彼は冷酷な依頼主と対決するはめに……。拳銃だけをよすがに血と暴力の世界をさすらう一匹狼の姿を熱く謳い上げる! ヒギンズ祭りで、再読を続けてきたが、やはりこの作品は完成度が高い。他の作品との差はどこから生まれたのだろうか。 翻訳されていない作品の中に、ニック・ミラーを主人公にした警察小説の三部作がある。勝手な想像だが、おそらく、本作の登場人物と同一ではないか。 92歳で逝去と聞いた。ご冥福をお祈りします。

Posted byブクログ

2019/06/07

トールサイズで再読。もう30年以上前に読んだので、うっすらとしか記憶になかったんだけど、たった二日間の出来事だったのね。ヒギンズ、人物の描き方がツボをおさえているというかなんというか説得力があって物語にのめり込んじゃうんだよなぁ。面白いねぇ〜!未読の作品が鬼のように積まれているの...

トールサイズで再読。もう30年以上前に読んだので、うっすらとしか記憶になかったんだけど、たった二日間の出来事だったのね。ヒギンズ、人物の描き方がツボをおさえているというかなんというか説得力があって物語にのめり込んじゃうんだよなぁ。面白いねぇ〜!未読の作品が鬼のように積まれているので、また読んでみよう。

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2013/08/11

元IRAのファロンがカッコよすぎる!クールで情に熱い殺し屋で、生き様が悲しくも美しい。 ストーリーは単調だけど、周りのキャラクターが素晴らしく飽きない。

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2012/11/06

元IRAの天才ガンマン、マーチン・ファロン。元軍人の神父、ダコスタ。そして葬儀屋にして暗黒街のボス、ジャック・ミーアン。 異なる、そしてそれぞれが豊かな個性を有した男たちが繰り広げる相克のドラマ。緊密なプロットといい、芯の通ったキャラ造形といい、ジャック・ヒギンズ作品の中でも傑...

元IRAの天才ガンマン、マーチン・ファロン。元軍人の神父、ダコスタ。そして葬儀屋にして暗黒街のボス、ジャック・ミーアン。 異なる、そしてそれぞれが豊かな個性を有した男たちが繰り広げる相克のドラマ。緊密なプロットといい、芯の通ったキャラ造形といい、ジャック・ヒギンズ作品の中でも傑作といっていいでしょう。 とにかくファロンのキャラが魅力的です。哲学と音楽に通じた天才ガンマン。知的で諧謔に富みながらも、自らの過去に絶望し死神を待ち続けるだけの男。その陰影に富んだ個性は強い印象を残します。 モノクロームの映像が浮かび、雨の音が聞こえてくるような文体もまた素晴らしい。お勧めです。

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2010/08/28

 久しぶりに読み返したが、ジャック・ヒギンズの作品としては文句なくベスト3にはいるのではないだろうか。作者自身が「もっとも好きな作品」と発言した事があるそうだが、うなずける話である。  まず登場人物が印象的だ。この作者は、気に入ったキャラクターが出来るといろんな作品で使い回す癖が...

 久しぶりに読み返したが、ジャック・ヒギンズの作品としては文句なくベスト3にはいるのではないだろうか。作者自身が「もっとも好きな作品」と発言した事があるそうだが、うなずける話である。  まず登場人物が印象的だ。この作者は、気に入ったキャラクターが出来るといろんな作品で使い回す癖があるけれど、どうも登場するたびに影が薄くなってしまう人が多いような期がしてならない。しかしこの本に登場する人たちは、それぞれが個性的である。それぞれに弱さと強さと「こだわり」がある。  もうひとつは、全体を貫くムード。多くのシーンで雨が降っている。雨に振り込められるように展開する陰鬱なムードが心地よい。小説のタイトルは最後に生きてくるけれど、じんわりと涙があふれてくる。  ギャングと殺し屋の争いに、神父が絡んでくる物語。アクションもののようだけど、実はずっと深い精神的な戦いの記録であり、魂の救済の物語である。 2005/12/9

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2009/10/04

ヒギンズ自身が押す一作。鷲は舞い降りたと並んでこれが傑作と押す人も多いでしょう。IRA物ですがファーガスン准将もデヴリンも出てきませんし、ミリタリー・インテリジェンスっぽさもなく、ひたすらハード。元IRAの闘士がギャングと丁々発止の戦いを繰り広げるというプロットそのものは「鷲は舞...

ヒギンズ自身が押す一作。鷲は舞い降りたと並んでこれが傑作と押す人も多いでしょう。IRA物ですがファーガスン准将もデヴリンも出てきませんし、ミリタリー・インテリジェンスっぽさもなく、ひたすらハード。元IRAの闘士がギャングと丁々発止の戦いを繰り広げるというプロットそのものは「鷲は舞い降りた」でも「嵐の眼」でも嫌というぐらい使われていますw

Posted byブクログ

2009/10/04

IRAの殺し屋、神父と盲目の少女、札付きの悪人、そして雨。作者ジャック・ヒギンズの世界はモノトーンに、少しだけ悲しみに包まれています。ハヤカワ文庫からでています。作者が一番気に入っている作品の一つ。

Posted byブクログ

2009/10/04

IRAを抜けた男マーチン・ファロンは、殺人現場を神父に目撃されてしまった。神父と、暗黒街の顔役、そしてマーチン・ファロンの三者のドラマが始まる。

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