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「昭和」を点検する の商品レビュー

4.1

9件のお客様レビュー

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2022/08/05

昭和史研究の第一人者「半藤一利」と「保阪正康」が太平洋戦争に突入前の日本について語った作品『「昭和」を点検する』を読みました。 『指揮官と参謀―コンビの研究』、『ノモンハンの夏』に続き「半藤一利」作品です。 -----story------------- なぜ、あの無謀な戦争...

昭和史研究の第一人者「半藤一利」と「保阪正康」が太平洋戦争に突入前の日本について語った作品『「昭和」を点検する』を読みました。 『指揮官と参謀―コンビの研究』、『ノモンハンの夏』に続き「半藤一利」作品です。 -----story------------- なぜ、あの無謀な戦争に突入したのか? 五つのキーワードがあぶり出す日本人の弱点。 昭和史研究の第一人者が、いまの時代にどうしても語っておきたかったことを凝縮した珠玉の対論。 ----------------------- 紀伊國屋書店の新宿セミナーでの対談を五つの切り口でまとめた作品です。  ■「そしてどうしたの」-まえがきにかえて 保阪正康  ■序章 ありふれた言葉で昭和史をよむ  ■第1章 世界の大勢      ~近代日本の呪文~  ■第2章 この際だから      ~原則なき思考~  ■第3章 ウチはウチ      ~国家的視野狭窄の悲喜劇~  ■第4章 それはおまえの仕事だろう      ~セクショナリズムと無責任という祝痾~  ■第5章 しかたなかった      ~状況への追随、既成事実への屈服~  ■五つのキーワード-あとがきにかえて 半藤一利  ■本文関係略年表 先日読了した『ノモンハンの夏』にも関連しますが、、、 大きな犠牲を払った教訓が生かされず、精神論だけで突き進んだ感じがしますね。 本書のテーマにもなっている、「この際だから」、「ウチはウチ」、「それはおまえの仕事だろう」、「しかたなかった」は、国家を牽引する人たちが軽々しく口にしてはいけない無責任なキーワードですよねぇ、、、 これは企業でも言えること… 気を付けなきゃ と思いました。

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2022/04/29

「昭和を点検する」というタイトルだが、点検しているのはアジア太平洋戦争前から戦後直後まで。 ・世界の大勢 ・この際だから ・ウチはウチ ・それはおまえの仕事だろう ・しかたなかった  の5つのキーワードをもとに日本史の大家二人が対談。  裏話というか、教科書には出て来ないエピソー...

「昭和を点検する」というタイトルだが、点検しているのはアジア太平洋戦争前から戦後直後まで。 ・世界の大勢 ・この際だから ・ウチはウチ ・それはおまえの仕事だろう ・しかたなかった  の5つのキーワードをもとに日本史の大家二人が対談。  裏話というか、教科書には出て来ないエピソード盛りだくさんで近代史に疎い自分には大変面白く勉強になった。

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2020/10/06

昭和史研究の第一人者である保阪正康さんと半藤一利さんが、5つのキーワードから昭和前期(戦前)を読み解いた本。 昭和前期を点検する5つのキーワードは、「世界の大勢」「この際だから」「ウチはウチ」「それはお前の仕事だろう」「しかたがなかった」。 5つのキーワードを通して昭和前期を...

昭和史研究の第一人者である保阪正康さんと半藤一利さんが、5つのキーワードから昭和前期(戦前)を読み解いた本。 昭和前期を点検する5つのキーワードは、「世界の大勢」「この際だから」「ウチはウチ」「それはお前の仕事だろう」「しかたがなかった」。 5つのキーワードを通して昭和前期を分析すると見えてくるのは、責任転嫁と情報操作による破滅への道。 これは戦前だけの話ではなく、どこか現代にも通じる話です。同じ過ちを犯さないためにも昭和前期を点検する必要はあるのです。

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2018/01/08

保坂氏の「空気を読む奴ばかりだったら、世の中おかしくなりますよ」に強く同意。結局、昭和の大日本帝国は「空気を読まない奴は潰す」という狂った空気のせいで滅亡の憂き目を見た。おかしな空気を作り出してはならないし、そんな空気を読んでもいけない。戦争の教訓は、突き詰めていくと、この一点に...

保坂氏の「空気を読む奴ばかりだったら、世の中おかしくなりますよ」に強く同意。結局、昭和の大日本帝国は「空気を読まない奴は潰す」という狂った空気のせいで滅亡の憂き目を見た。おかしな空気を作り出してはならないし、そんな空気を読んでもいけない。戦争の教訓は、突き詰めていくと、この一点に尽きると思う。

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2015/09/09

烏兎の庭 第五部 書評 8.30.15 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto05/bunsho/tenken.html

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2011/07/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私自身、日常生活の一挙手一投足を点検する必要があると感じたのは、久しぶりに“点検”という語彙を目にしたからである。・・あまり本の本質とは違うね。

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2010/11/24

半藤一利の本はいままでに数冊読んでいるので、あまり新しい情報はなかったが、この5つのキーワードで整理したときに日本人の行動パターンが最近も変わっていないことを再度確認できた。  「世界の大勢」=近代日本の呪文、  「この際だから」=原則なき思考、  「ウチはウチ」=国家的視野狭窄...

半藤一利の本はいままでに数冊読んでいるので、あまり新しい情報はなかったが、この5つのキーワードで整理したときに日本人の行動パターンが最近も変わっていないことを再度確認できた。  「世界の大勢」=近代日本の呪文、  「この際だから」=原則なき思考、  「ウチはウチ」=国家的視野狭窄、  「それはおまえの仕事だろう」=セクショナリズムと無責任という宿痾、  「しかたなかった」=状況への追随、既成事実への屈服 歴史から学べない民族は再び同じ間違いを繰り返す。軍部の暴走を招いたのは、統帥権の干犯などとくだらない議論を持ち出した野党政治家であり、不毛な政党政治だ。新聞をはじめとするマスコミも戦争を煽った。しかし、ファシズムが悪かったことにして、反省なしで今日まで来ている。  戦争当事者もすでに大部分がなくなってしまった今、どうやって戦争を総括したらよいのか難しい問題だ。

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2010/11/23

[ 内容 ] なぜ、無謀な戦争に突入していったのか。 五つのキーワードがあぶり出す日本人の弱点。 昭和史研究の第一人者がどうしてもいま語っておきたい歴史の虚実がここにある。 [ 目次 ] 序章 ありふれた言葉で昭和史をよむ 第1章 世界の大勢-近代日本の呪文 第2章 この際だか...

[ 内容 ] なぜ、無謀な戦争に突入していったのか。 五つのキーワードがあぶり出す日本人の弱点。 昭和史研究の第一人者がどうしてもいま語っておきたい歴史の虚実がここにある。 [ 目次 ] 序章 ありふれた言葉で昭和史をよむ 第1章 世界の大勢-近代日本の呪文 第2章 この際だから-原則なき思考 第3章 ウチはウチ-国家的視野狭窄の悲喜劇 第4章 それはおまえの仕事だろう-セクショナリズムと無責任という宿痾 第5章 しかたなかった-状況への追随、既成事実への屈服 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2009/12/10

日本が太平洋戦争に巻き込まれ、配線に向かった原因を官僚たちの不手際という点で検証している。 「世界の大勢」 「この際だから」 「ウチはウチ」 「それはおまえの仕事」 「仕方なかった」 官僚的な言い訳をテーマに昭和の戦中史を分析。 日本の太平洋戦争は「ザ・官僚」が戦争をするとこ...

日本が太平洋戦争に巻き込まれ、配線に向かった原因を官僚たちの不手際という点で検証している。 「世界の大勢」 「この際だから」 「ウチはウチ」 「それはおまえの仕事」 「仕方なかった」 官僚的な言い訳をテーマに昭和の戦中史を分析。 日本の太平洋戦争は「ザ・官僚」が戦争をするとこうなるというモデルケースだったということがよくわかる。

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