イケアの挑戦 創業者(イングヴァル・カンプラード)は語る の商品レビュー

バッティルトーレクル【著】,楠野透子【訳】

2013/09/10

いかにも温厚そうなイケアの創業者イングヴァル・カンプラードの写真をあしらった表紙であるが、中身を読めば、この創業者がどれほど情熱的で、アグレッシブな実業家であるかが良く分かる。

イケア的には破滅するかと思ったというほどのダメージがあったロシアでのビジネスｗに次いで、日本では、2000年代後半に船橋、横浜、大阪、埼玉と次々にその店舗を展開しましたが、イケア自体（家具屋という事業目的に捉われない）の歴史は古く、フィンランドはスモーランドに移り住んだドイツ人達の子孫として生まれたイングヴァル17歳がペンの輸入代行を開始した1943年から始まります。

倹約をモットーにイケアを展開するイングヴァル氏は事業マネジメント上「直接触れられる」ということを非常に重視しているという点、大変まなびになりました。　

抜き打ちで事業所に現れ、管理職が全員会議で在席していなかったうえ、唯一残っていた管理職が喫茶室で休憩していたのにキレたイングヴァル氏が、全ての喫茶室を自ら破壊していったというエピソードには何か尾崎豊的な衝動すら感じました（ちなみに御本人は後半でアルコール中毒を罹患している点も告白しています）。

本文中に何度も出てくるスウェーデン・ミートボールとコケモモのジャム。食ってみたいもんです。確か、IKEA店舗って出口付近に食料コーナーありましたよね？？

2012/08/02

材木を、「材木」としてではなく、「組立て家具のパーツ」として販売すれば、ぐっと付加価値をつけて販売できる。それがわかっただけでもこの本を読む価値があった。