ダイバーシティ の商品レビュー
”山口一男さんの小説仕立てのダイバーシティ論!? --- T: P:ダイバーシティについてH21施策計画に反映するヒントを得る O: --- <読書メモ>”
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この本はぜひ電子版で読んで欲しい。 電子版のおまけ(お茶の水女子大学での講義録)があって、恥ずかしながらやっと「これそういう意図だったのか…」とわかるところもあったので。
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もう1回読み直さないと、真意がつかみきれないような。 文化的なバックボーンが違うと伝わらないことが多い、というところは激しく同意。
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なかなか良い本でした。 この本を読んで得られるものは ・社会科学理論(下に書いた)に基づいた着眼点 ・異文化理解の重要性に気が付く ・日本文化の理解(というか再認識) あたりだと思うが、 この辺の学習効率がおそらく今まで読んだ本の中で最も高い本だった。 色々と語りたいのだが、 ...
なかなか良い本でした。 この本を読んで得られるものは ・社会科学理論(下に書いた)に基づいた着眼点 ・異文化理解の重要性に気が付く ・日本文化の理解(というか再認識) あたりだと思うが、 この辺の学習効率がおそらく今まで読んだ本の中で最も高い本だった。 色々と語りたいのだが、 まず著者がスゴイ(笑)。 カバー裏の著者紹介を読むと、 シカゴ大学の社会学教授で、コロンビアやUCLAの助教授経験もあり。そして卒業学部が東大の理学部数学科(!?)からシカゴ大の社会学Ph.D。 うむ。 んで、81~99年の間で社会科学分野で最も学術論文が引用された学者250人のうちの一人に選ばれたそう。 ほう。 そんな、経歴を読んだだけでもありがてぇお方の一般向け著書「ダイバーシティ」は独立2部構成になっている。 前半はなんとファンタジー小説。 ただ、これが社会科学分野の様々なトピックに問題意識が向くように工夫されていて、 最後にはしっかり解説もされている。 そのトピックとは囚人のジレンマ、共有地の悲劇、予言の自己成就、アイデンティティ、ダイバーシティ、カントの道徳哲学、規範と自由、統計の選択バイアス、事後確率と幅広い。 小説としてもそこそこ面白かった。(著者も純粋な文学としても楽しめるように配慮したと記しているから、この本の多面性に驚かされる) 後半は、これが素晴らしいのだが、著者のアメリカの大学での日本文化論の講義模様が再現されていて、 異文化理解の重要性に気が付くような内容になっている。 あっちの講義は学生同士と教員のインタラクティブな議論を通じて考える力を養おうとするのだが、 そうした議論を追う中で日本文化についても理解が深まるように工夫もされていてる。 ルース・ベネディクト、中根千枝、土居健郎、山本七平などの日本文化論の紹介も議論の中で絶妙にしてくれるという超親切設計。 理論だけでなく、実例も交えながら話が進んでいくので、問題意識を持ちやすく、読んでいると自分でも考えるきっかけになる。 だから、ちょっと読んでは立ち留まり考え、またちょっと読んでは、といった感じで、なかなかページ数が進まない。 しかし、語り口は軽く、理論と実例の割合も絶妙なので、ストレスは一切ない。 というわけでたぶん類書はないし、 比較文化論入門、みたいな本と比べても(読んだことはないが)、 ROI(読書の労力に対するリターン)は圧倒的に高いと思う。
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前半はダイバーシティについて、論理学的な頭の体操も含めて書かれた寓話。文学として読むのは難しいが、中学生くらいがダイバーシティについて学ぶための教材としてはちょうど良い。後半は、日米比較文化論の授業をまとめたようなもの。こちらの方が勉強になった。 空気が読めない、という言葉は、日...
前半はダイバーシティについて、論理学的な頭の体操も含めて書かれた寓話。文学として読むのは難しいが、中学生くらいがダイバーシティについて学ぶための教材としてはちょうど良い。後半は、日米比較文化論の授業をまとめたようなもの。こちらの方が勉強になった。 空気が読めない、という言葉は、日本の上下関係を重んじるところからくる同調圧力だと思っていたが、今の社会に希望の持てない人々が、マジメな努力をやめ、今を楽しく生きるだけの人から産まれるという考え方は新しかった。
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タイトルの通り、ダイバーシティについてファンタジーと大学での議論との二部構成から深い考察と示唆を与えてくれる一冊。 様々な社会科学や論理学の内容がちりばめられていて、なおおもしろい。 名著である。 <メモ> ・人は自分がひとりぼっちになることを恐れて、自分のことしか考えなくなるから、かえってひとりぼっちになる。 ・囚人のジレンマにおいての戦略の一つ「寛容さの合理性」。裏切りを繰り返し許すことが、相手に罪の意識を起こさせるもの。 ・アメリカの大学のリベラルアートでは、思考の自由と批評的精神の涵養が大切。 ・日本のモラルは恩返し。アメリカは契約の順守? ・アメリカでは頼み込むような形ではなく、一人の人間として、重々しく子供に注意する。取るべき行動とその理由を説明する。日本では下手をすると、うちに変えるまで我慢。などと、場の違いにより許されるような、先延ばしのような言い方をしてしまうことがしばしばある。自分が恥ずかしいではなく、人さまに迷惑をかけることの恥を教える。そして、人様に役立つことの徳を教えること。そんなことするなんて嫌い!みたいな起こり方をすると、嫌われるといやという感受性のみが育成されかねない。 ・子供や若者の間で物質主義と自尊心の間に負の関係がある。 すなわち、自尊心が低いものは物質主義的になり、自尊心が高いほど物質的になりにくい。 自尊心の低さは向上心の低さやあきらめに結びつきやすい。 子供に物を与え、塾に通わせる一方で家族の手伝いや親子ともにするスポーツや遊びを通じて子供を誉め、認め、自信を与えてやること。 家族内で何か役割を果たすことで、家族で認められ、ほめられる。 それを通じて、責任感や肯定的意識が育まれる。 ・お互いが共通のモラルで行動しても、文化が違い、言葉や態度の意味を正確に理解できないと、誤解が生じ、信頼関係は生まれない。これは人々の多文化理解が進めばかなり克服できる。価値観や文化が違っていても、一貫性のある人間であれば、信用につながる。 一方共通のモラルが薄れ、態度に一貫性がなく、説明責任を果たさずに、いると信頼はなくなる。
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論文の準備として購入。 久し振りにファンタジーを読むのが意外と楽しかった。 「知性の限界」とか去年読んだなー、と懐かしくなる。 後半のアメリカ文化のと日本文化の話はこちらも議論に参加するような気持ちで読んだ。 紀伊国屋ではダイバーシティマネジメントの本と並んで労働の棚にあったけど...
論文の準備として購入。 久し振りにファンタジーを読むのが意外と楽しかった。 「知性の限界」とか去年読んだなー、と懐かしくなる。 後半のアメリカ文化のと日本文化の話はこちらも議論に参加するような気持ちで読んだ。 紀伊国屋ではダイバーシティマネジメントの本と並んで労働の棚にあったけど、直接的にダイバーシティマネジメントの本ではない。
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「6つボタンのミナとカズの魔法使い」についてのレヴューです ミナという生い立ちに欠落をかかえるがゆえに、孤独を思春期から抱える少女の短めのビルドゥングロマン(実際には童話に近い)。 僕自身、ゲイだったので思春期に似たような悩み・孤独を感じたことがあったので、けっこう感情移入しながら読みました。 なぜ自分(だけ)は他の人と違うのか?そしてその違いをネガティブなものとされてしまうのか? だんだん、僕個人もコミュニケーションにおけるそんな感覚がうざくて、コミュニケーション自体から撤退するという作戦をとるようになっていました。孤独というのは本当に当時楽だった。ただし、楽しかった訳じゃない。ミナのように僕も、思春期に「自分は孤独が好きだ」と思っていました。今から思えば無意識に楽しそうに無邪気に戯れている同級生に、すっぱい葡萄的な自己正当化をしていた気もします。さらに、その態度が孤独の中に安住して心を開かなかった自分に対して、回りも「一緒にやれへん?」「お前も来いや」的な言葉をかけづらかったような気もします。この辺は気づいて欲しい「被害者意識」の強いセクマイが多い気がする ある程度自分の(ゲイとしての)アイデンティティがしっかりしてきたここ何年か、ようやく自分も友達との戯れを楽しみたいという欲望に素直になれてきました。ここまでこじらせてたのは自分がミナより、自分の孤独の問題に向き合うことを遅らせてしまったからな気がします。 中でも僕にとっては上記の問題を物語として、説教くさくない形で説いてくれている「孤独の森」の章が一番グッと来ました。 ☆5つはセクマイふくめ、孤独な思春期を送った人にはぜひ読んで欲しいと感じたから。社会学的なテーマを物語に折り込んでいる点は現代のドラマツルギーとして面白いと思った。そんなドラマを見たいと思った
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近々お目にかかる予定のシカゴ大山口一男先生のご著書。「社会学者の私にだからこそ書ける文学」、6つボタンのミナの物語はもう少し大きくなったらこどもにも読ませたい。
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この本で「ベイズ確率」のことを知った。 ダイバーシティは、今後の世界の一つのキーワードとなっていくであろう。
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