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名ばかり管理職 の商品レビュー

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10件のお客様レビュー

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2018/11/23

これも、図書館にて。日本型ワーキングプアの本に取り上げられていたので興味があって、少し古いからどうしようかと思っていたところ、目についたので借りてみた。 管理監督職の3つの要件を満たすような管理職は昔からほとんどなかったのにそれが見過ごされてきたのは、賃金の上昇が見えていた時代...

これも、図書館にて。日本型ワーキングプアの本に取り上げられていたので興味があって、少し古いからどうしようかと思っていたところ、目についたので借りてみた。 管理監督職の3つの要件を満たすような管理職は昔からほとんどなかったのにそれが見過ごされてきたのは、賃金の上昇が見えていた時代には過渡期のガマンで済んでいたから労働基準監督署の指導の優先順位として低かった、それが非正規雇用の増加で正規社員へ負担が増加している中で保たなくなってしまったという構図なのかな、と思った。 モリタの管理職の話は、現場の意識と基準法のかい離との取り上げられ方だったけど、現場の意識自体も変じゃないかと思って読んだ。あれでは家庭は二の次になってしまう、同じようには女性は働けないと思うよ。 などと色々労働関係を読んでいるのは、7/1の人事制度改定に思うところが色々あったからだったりする。

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2018/10/09

企業から使い捨て扱いされる労働者の実態を調査。企業側や政府の視点も踏まえながら、彼らがいまどのような状況に置かれているのか、を報告している。 解決の道のりは現段階でも見えてこない。

Posted byブクログ

2011/12/06

本書(NHK「名ばかり管理職」取材班『名ばかり管理職』NHK出版、2008年)は社会問題になった名ばかり管理職を取り上げた力作である。名ばかり管理職は深い問題であるが、本記事では本書から感じた世代間格差について論じたい。 本書では前半で名ばかり管理職を経験した3人の実例を取り上...

本書(NHK「名ばかり管理職」取材班『名ばかり管理職』NHK出版、2008年)は社会問題になった名ばかり管理職を取り上げた力作である。名ばかり管理職は深い問題であるが、本記事では本書から感じた世代間格差について論じたい。 本書では前半で名ばかり管理職を経験した3人の実例を取り上げる。いずれも取材に基づくものであり、生々しい内容になっている。 第1章「若き「正社員」の悲劇」では過労で体を壊した二人の若者を取り上げる。 一人目は20代のコンビニ店長である(24頁)。過労で体調を崩し、休職を余儀なくされた。就職氷河期の世代でフリーター生活を続け、やっと採用された正社員がコンビニの店長職であった。 二人目は30代のファミレス店長である(44頁)。過労で倒れたまま、寝たきり状態が続き、両親が介護している。彼もアルバイト生活から、ようやく正社員になっている。 第2章「マクドナルド店長は管理職か」では40代のマクドナルド店長・高野廣志氏を取り上げる(64頁)。高野店長は残業代未払い分の支払いを求めて会社を提訴した。 第1章で取り上げた二人の若者と高野店長は対照的である。ここに世代間格差を感じてしまう。 二人の若者は正社員になること自体が困難な状況で、なんとか正社員になることができた。ようやくなれた正社員の地位を失いたくないという思いから必死で働き、そのために健康を害する結果となった。これに対し、高野氏は本書を読む限り、就職に苦労としたとの記述はない。 高野氏が入社したマクドナルドでは決算期に従業員の妻に現金がプレゼントされる「奥様ボーナス」や妻の誕生日に花を贈るなどの家族を大切にする姿勢を見せていた(66頁)。また、店長には地元企業と独自にタイアップするなどの独自の工夫を発揮できた(68頁)。しかし、その後、会社の方針が転換された。家族向けのサービスは廃止され、店長の独自の工夫も否定された。この頃から高野氏は過酷な長時間労働に陥ることになる(69頁)。 高野氏が残業の支払いを求めて提訴に至った背景には、会社が従業員を切り捨てる間違った方向に進んでいるという思いもあったのではないかと考える。人間は改善よりも、改悪への抵抗に力を発揮する生き物である。自由・平等・博愛の理念を打ち立てたフランス革命でさえ最初から変革を志向していたのではなく、発端は増税に対する抵抗であった。 これに対し、二人の若者は働き甲斐のある職場環境を経験していない。二人の若者はアルバイト経験から、いきなり名ばかり管理職になった。そのため、高野氏と異なり、名ばかり管理職の異常さを経験から認識することはできない。これが、体を壊すまで働いた二人の若者と、裁判闘争を進めた高野氏の差になっていると思われる。 日本の職場環境は、ある面では昔よりも過酷で異常な状況になってしまった。それにもかかわらず、異常さに目をつぶり、何も知らない若者を放り込むような状況は世代間の不正義である。それ故に高野氏の裁判闘争の意義は大きい。 高野氏は闘いを続ける理由として「ゆがんだままの働き方を子どもたちの世代に受け継がせないため」とも述べている(88頁)。現代日本には改悪された異常な状態だらけである。少しでもマシな社会を後の世代に引き継ぐために、高野氏に続く、今の世代の奮起を期待したい。

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2011/05/31

[ 内容 ] 「管理職」の名のもとに、残業代も支払われず限界まで働かされ使い捨てられていく人々がいる―この問題を「名ばかり管理職」と名づけ追い続けてきたNHK取材班が、労働現場に広がるその過酷な実態とともに、それに依存して成り立つ日本社会のゆがみに迫る。 平成20年3月末に放送さ...

[ 内容 ] 「管理職」の名のもとに、残業代も支払われず限界まで働かされ使い捨てられていく人々がいる―この問題を「名ばかり管理職」と名づけ追い続けてきたNHK取材班が、労働現場に広がるその過酷な実態とともに、それに依存して成り立つ日本社会のゆがみに迫る。 平成20年3月末に放送され反響を呼んだNHKスペシャルの書籍化。 [ 目次 ] プロローグ 管理職に何かが起きている 第1章 若き「正社員」の悲劇 第2章 「マクドナルド店長は管理職か」―現役社員のたたかい 第3章 データから見る「名ばかり管理職」 第4章 「名ばかり管理職」に依存する企業 第5章 手をこまねいてきた行政 第6章 とまどう企業 エピローグ 「名ばかり管理職」はなくせるのか [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2011/03/19

管理職だから・・・すごいだとかそういう発想はナンセンスだということに気づかされる。 管理職は労働基準法に当てはまらない。だから残業手当ももらえない。だから企業は管理職のポストを意識的に増やす。それがいわゆる名ばかり管理職というものか。 そうした名ばかり管理職はこれといった指揮権...

管理職だから・・・すごいだとかそういう発想はナンセンスだということに気づかされる。 管理職は労働基準法に当てはまらない。だから残業手当ももらえない。だから企業は管理職のポストを意識的に増やす。それがいわゆる名ばかり管理職というものか。 そうした名ばかり管理職はこれといった指揮権もなく、ほかの従業員となんらかわりない。ただ違うのは肩書きと残業をいくらしても残業手当が出ないということだ。

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2010/12/20

最後の事例に挙げられていた『モリヤ』の違和感に対する反論が弱くて、それでも管理職の定義を厳格に当てはめなくてはならないとは言えていない印象。 ただその点を差し引いてもこの問題の入門本としては良さそう。 三者の立場をそれぞれ紹介でしているし、データもあるからだ。 この問題の解決...

最後の事例に挙げられていた『モリヤ』の違和感に対する反論が弱くて、それでも管理職の定義を厳格に当てはめなくてはならないとは言えていない印象。 ただその点を差し引いてもこの問題の入門本としては良さそう。 三者の立場をそれぞれ紹介でしているし、データもあるからだ。 この問題の解決策は、管理職の定義をきちんと法律に盛り込み周知徹底させることから始まるのではないかな、と読み終えて思った。

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2010/02/15

管理職の定義を初めて知った。現実的に、この定義に合致する管理職はどの企業にもいないと思われる。しかし法令違反にならないためには、この定義に沿った対策を企業ごとに考えていかねばならない。調査が入ってからではなく、企業戦略に位置付けないと、大きな痛手を被りかねない。

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2010/01/13

ここに登場する事例は、本当に一線を越えているよう。 ここまでではないものの、自分自身も長時間勤務が常態化しており、他人事ではない。十分にここに登場しそうだ。 若手に配慮するあまりに、自分が追い詰められていく、まさにプレイングマネージャー。 一方で労働基準監督署に指導された社長の事...

ここに登場する事例は、本当に一線を越えているよう。 ここまでではないものの、自分自身も長時間勤務が常態化しており、他人事ではない。十分にここに登場しそうだ。 若手に配慮するあまりに、自分が追い詰められていく、まさにプレイングマネージャー。 一方で労働基準監督署に指導された社長の事例など、経営が一方的に攻められるのもおかしい。 派遣の問題がようやくクローズアップされはじめているが、管理職の問題もクローズアップされることを切に願う。

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2009/10/07

マックやら紳士服、ファミレスなどの酷い実体が取材されている。日本も崩壊寸前なのか。読んでいて日本が心配になるし気分が悪くなる。

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2009/10/04

労働者の非正規雇用が増えていく中、正規雇用の管理職さえも過酷な労働をしいられている事実。働き方の多様化を目指したはずの社会が間違った道を進んでいることを認めざるおえません。図書館予約数は6(08/08/30現在)です。

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