スクランブル・ウィザード(1) の商品レビュー
ここ最近読んだラノベの中では一番面白かった。あとがきを先に読むと「年の差カップルを書く」とか書いてあって「ぇぇΣ」とか思ったんだけども、うん、これは年齢的に犯罪だ!(爆 別にえ○ちな事をしてるわけでもなく、一方的にヒロイン(雛咲月子、10代前半、学生)が赴任してきた教師(椎葉十...
ここ最近読んだラノベの中では一番面白かった。あとがきを先に読むと「年の差カップルを書く」とか書いてあって「ぇぇΣ」とか思ったんだけども、うん、これは年齢的に犯罪だ!(爆 別にえ○ちな事をしてるわけでもなく、一方的にヒロイン(雛咲月子、10代前半、学生)が赴任してきた教師(椎葉十郎、20代、おっさん系)に好かれるって話なんだけども…いや十郎もまんざらでも無いのか。 あらすじは面倒だから裏表紙に書いてるのそのまま。魔法を使える人間”魔法士”が国家財産として保護されている世界。魔法士のエリート機関「内閣府特別対策局」に所属する椎葉十郎は、とある事情で魔法士育成校へ教官として派遣されるが、そこで出会った少女・雛咲月子の扱いに四苦八苦する。そんな中、反魔法主義を掲げるテロ組織が学校を襲撃!十郎は生徒達を守り切ることができるのか!? 何が良いのかってーと、まず主人公である十郎が完璧な人間じゃない部分。性格はもとより、魔法士としての能力も高くない。そんな人がどうしてエリート機関に所属できるようになったのか、様々なエリート魔法士を相手にどうやって戦っていくのか。その辺が凄い熱いわけです。最近大抵の「戦記モノ」ってのは主人公が完璧な人間で、結局最後には主人公が完膚なきまでに悪を叩きのめすパターンが多かったりするけども、こういう「出来損ない」な主人公が自分の能力の中でいかに上手くやっていくかっていう部類の作品の出来は、著者の力量によって最高になるか最低になるか両極端な気がします。その点この作品は良い方向に向いてると思うんですよね。色々困難があっても圧倒的な力でねじ伏せる展開を描くのは簡単なのだ。ガ○ダム種のように。 ヒロインは主人公と違って非常に優秀な女の子です。彼女は能力の問題よりも家庭やクラスメイトといった環境の事情が複雑。それが十郎の出現で少しずつ解消されていく感じ。既にだいぶ成長を遂げてしまったので、次回作でどういった面に焦点が当たるのかは見物だと思います。 そして伏線。十郎の姉はどうなったのか、十郎が今まで真実として受け止めてきた事実が実は嘘だった? そんな描写があちこちに出てきます。あからさまに続編に期待せよ!的な書き方なので、そりゃ期待したくもなるわけですよ。まだ世界観のほんの一部しか描かれていない状況なので、これからどんな形で膨らんでいくのかは楽しみで仕方がありません。
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