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世界陰謀史事典 の商品レビュー

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2009/10/04

[掲載]2008年9月7日 [評者]唐沢俊一(作家) ■歴史の裏側のだましあいを検証  何か大きな国際事件が起きると、必ずそれがどこだかの陰謀である、と唱える本が出る。大半はまあ、トンデモ本と称される代物ではあるが。とはいえ、先日のグルジア紛争をロシアのプーチン前大統領は“アメ...

[掲載]2008年9月7日 [評者]唐沢俊一(作家) ■歴史の裏側のだましあいを検証  何か大きな国際事件が起きると、必ずそれがどこだかの陰謀である、と唱える本が出る。大半はまあ、トンデモ本と称される代物ではあるが。とはいえ、先日のグルジア紛争をロシアのプーチン前大統領は“アメリカの陰謀”との疑惑を語った。もはや陰謀論は本やネットの中だけのものではない。  実は人間は陰謀論が大好きなのだ。その論に乗っかることで、世の中の混沌(こんとん)の責任を誰かに押し付けることができて、単純化して理解できるからである。こういう大衆心理を利用したヒトラーは、ユダヤ陰謀論を唱えて、ドイツ国民の多くをナチズムに傾斜させた。陰謀論は人を思考停止状態に追い込むのである。  本書は、書名に“陰謀”をうたっていても、世の多くの陰謀論本とは一線を画す。世界歴史の中で実際に行われてきた陰謀を神話時代から現代まで紹介し、歴史の裏側に光を当てている。陰謀の検証という誠実な作業を行っているのである。いくつかの検証にはまだ疑問も残るが、人のだましあいの記録は実に面白い。大抵の陰謀論でだます側に立っているアメリカが、イラク戦争ではイランのスパイに見事に一杯食わされたなどという話は、そこらのトンデモ陰謀論などよりよほど興味深いし、情報戦の油断ならなさを教えてくれるのである。

Posted byブクログ