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血の収穫 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2017/12/18

ハードボイルドの原点。黒澤明「用心棒」馳星周「不夜城」に多大な影響を与えた作品。ということで、馳ルートから知って読んだ。なるほど。「不夜城」と話の構造が似ている。が、やはり影響を公言できるくらいは馳星周は自作に独特の色彩を帯びさせているとも思う。個人的には「不夜城」の方が面白かっ...

ハードボイルドの原点。黒澤明「用心棒」馳星周「不夜城」に多大な影響を与えた作品。ということで、馳ルートから知って読んだ。なるほど。「不夜城」と話の構造が似ている。が、やはり影響を公言できるくらいは馳星周は自作に独特の色彩を帯びさせているとも思う。個人的には「不夜城」の方が面白かったけどこの作品も十分に面白かった。

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2013/03/05
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※このレビューにはネタバレを含みます

読む前に映画「用心棒」の原案的なのと知って、映画観てないけどミステリ要素は薄いのかな?って思ってたけどしっかりミステリしている。全体としてはギャングたちの抗争が強い印象を与えるが、3つもの殺人事件をちゃんと解決してる。

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2013/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

黒澤明監督の『用心棒』の元ネタと聞き読んでみる事にしました。 ギャングと賭博師と悪徳警官がいいように利権を貪ってる街で、主人公の探偵「オレ」がそれぞれの間を上手く立ち回り、同士討ちをさせ壊滅されるというお話。『用心棒』の元ネタというか原案かな。まあ影響は与えてるでしょうね。 変なまどろっこしさもなく早い展開で物語は進んでいきます。 陰鬱な街を舞台にして悪党、娼婦、探偵がごちゃ混ぜになって一気にラストまで駆け抜けます。この疾走感と昂揚感はクセになります。

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2017/08/16

 こちらも「名無し」の探偵なのだが。  銃声と、血と、そして血。  悪徳がはびこる街を訪れた探偵。  自らの手を血で汚しながら街の悪を潰していく。  が、そのやり方は本当に正義なのか。  単純な勧善懲悪などではなく、  やり口もきれいでもない。  西部劇に出てくるアウトロー...

 こちらも「名無し」の探偵なのだが。  銃声と、血と、そして血。  悪徳がはびこる街を訪れた探偵。  自らの手を血で汚しながら街の悪を潰していく。  が、そのやり方は本当に正義なのか。  単純な勧善懲悪などではなく、  やり口もきれいでもない。  西部劇に出てくるアウトローのような。  そう思うと、この手の設定は西部劇を始め、  日本で言えば時代劇ドラマや、小説、漫画でも見かけてきた。  「吸血鬼ハンターD」も思い出すし、  「北斗の拳」だって、その繰り返しをしながら前に進んでいたような。  シリーズものでバイオレンスや、戦いを描くとこうなるのかな。

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2011/07/07

中盤で退屈した。もともと長編向きのネタではない。いくつかの短編や中篇が合わさって、ポイズンビルという舞台の元、長編用に形成されたような印象がある。 『マルタの鷹』で顕著に見られた、余計な描写を削ぎ落とした筆致は、本作品ではやや薄のような気がする。が、全体に漂う非情な雰囲気は相変...

中盤で退屈した。もともと長編向きのネタではない。いくつかの短編や中篇が合わさって、ポイズンビルという舞台の元、長編用に形成されたような印象がある。 『マルタの鷹』で顕著に見られた、余計な描写を削ぎ落とした筆致は、本作品ではやや薄のような気がする。が、全体に漂う非情な雰囲気は相変わらずで、人の命を救うことと奪うことが同じ温度でさらりと描かれているのにはもう笑うしかない。 キャラクターも変り種揃い。タイプの違う悪党なのだが、何かに必死で喰らいつこうとしてる点では皆同じ。その化け物を増殖させている町までひっくるめて己の仕事ととらえている巻き込まれ型主人公の「わたし」には同情はするが、共感することはあまりない。 これだけ豊富な人間関係を、心理描写なしの台詞だけで確立させる手腕はさすがだと思う。こういう世界だけで通用しそうな台詞がちらほらあり、その心地よい符号具合が可笑しかったのが強く印象に残っている。

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2010/04/07

黒澤明「用心棒」の元ネタとして有名。ハメットの長編第一作。 探偵である“おれ”が話の中心ですが、ポイズンヴィルという町全体が主人公のような話です。バイオレンスあふれる作品で、読み応えは充分。非情な主人公に共感できるかどうかで、好き嫌いは分かれそうですね。

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2011/07/19

49年前の1961年1月10日に66歳であの世に逝っちまったアメリカのミステリー作家ダシール・ハメットの、日本における一番の継承者はいったい誰か?

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2009/10/04

探偵の「おれ」が、ギャングの利権争いと汚職にまみれた小さな町の「悪」を根絶やしにしようと駆け回るハードボイルド。 チャンドラーの小説に登場する探偵、マーロウにあった軽妙さは「おれ」にはなく、この作品のヒーローはあまりにも非情な人間として描かれている。こいつ、間接的に何人も殺しちゃ...

探偵の「おれ」が、ギャングの利権争いと汚職にまみれた小さな町の「悪」を根絶やしにしようと駆け回るハードボイルド。 チャンドラーの小説に登場する探偵、マーロウにあった軽妙さは「おれ」にはなく、この作品のヒーローはあまりにも非情な人間として描かれている。こいつ、間接的に何人も殺しちゃうんだよ。ひどい奴。黒澤の「用心棒」の原作とは知らなかったな。

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