愛がいない部屋 の商品レビュー
どの話も読みやすく想像しやすく、愛を感じやすかったです。切ない愛、悲しい愛も分かりやすく表現してあり、楽しい短編集でした。 あと二冊ある恋愛短編集も読むのが楽しみです。
Posted by
フリーマーケットで見つけ、石田衣良さんの本を読んだことがなかったので買うことにしました。 最近読んだ短編小説は、最後まで読むと実はすべてつながっていて…というものに多くふれていたので、今回のようなそれぞれ独立した作品を読むのもよいなと思いました。(舞台は神楽坂の高層マンションで...
フリーマーケットで見つけ、石田衣良さんの本を読んだことがなかったので買うことにしました。 最近読んだ短編小説は、最後まで読むと実はすべてつながっていて…というものに多くふれていたので、今回のようなそれぞれ独立した作品を読むのもよいなと思いました。(舞台は神楽坂の高層マンションで共通。) それぞれの主人公に共感できることがあったり、なかったりして、愛ってなんだろうと考えさせられる作品でした。
Posted by
全く内容と関係ないけれど、一冊の本の中に、自分の名前と、夫の名前と、彼の名前が出てきて、なんかびっくりした。
Posted by
10個の短編集でとても読みやすく読後感も良い。 色んな人間の色んな人生を生々しくもとても正直に描かれている。 感じ方は色々あると思うが主人公が己の善悪全てを受け入れて生きていく力強さが感じられる。 兎に角とても読みやすい。
Posted by
高層マンションに住む、愛のいなくなった恋人たちをテーマにした短編集。何かが始まったり終わったりする予感がするところでどの話も終わってしまうから、なにか大きな感情を感じたい人にとっては物足りないかもしれないけど、停滞した淀みが流れ出す瞬間はちょっと気持ち良い。
Posted by
初めは物語が始まりそうな予感で短編が終わるの繰り返しで少しモヤモヤしていたのですが 途中から、これは色んなストーリーの始まりのワクワクや、ここからどうなるんだろうの詰め合わせなんだと感じ そこからは、どんなストーリーを覗かせてくれるんだろうと期待して読んでいました。 読後は、あぁ...
初めは物語が始まりそうな予感で短編が終わるの繰り返しで少しモヤモヤしていたのですが 途中から、これは色んなストーリーの始まりのワクワクや、ここからどうなるんだろうの詰め合わせなんだと感じ そこからは、どんなストーリーを覗かせてくれるんだろうと期待して読んでいました。 読後は、あぁ、これが石田衣良の世界なんだよなと妙に納得してしまう一冊でした。
Posted by
神楽坂の高層マンションに絡む人たちのラブストーリー。十人十色の恋愛は当たり前なのだけど、それぞれのストーリーを読むと、その振り幅に改めてう〜んと考えてしまう。 表題作「愛のいない部屋」での咲さんの言葉で、自分の幸せは自分の納得する方向に自分で切り拓いていくものなのだと…響いた。 ...
神楽坂の高層マンションに絡む人たちのラブストーリー。十人十色の恋愛は当たり前なのだけど、それぞれのストーリーを読むと、その振り幅に改めてう〜んと考えてしまう。 表題作「愛のいない部屋」での咲さんの言葉で、自分の幸せは自分の納得する方向に自分で切り拓いていくものなのだと…響いた。 ウクライナの避難される方々の報道を毎日見るから余計に響いたのかもしれない。
Posted by
自然と、物語の主人公を自分に置き換えて深く考えてしまうことが、読んでいて何度もありました。 「自分もいつかこうなるのかなぁ、もしもこういう状態になったらどうするかなぁ。」と考えずにはいられませんでした。 そういう風に考えて心が暗くなりましたが、登場人物の言葉に救われたり希望をもら...
自然と、物語の主人公を自分に置き換えて深く考えてしまうことが、読んでいて何度もありました。 「自分もいつかこうなるのかなぁ、もしもこういう状態になったらどうするかなぁ。」と考えずにはいられませんでした。 そういう風に考えて心が暗くなりましたが、登場人物の言葉に救われたり希望をもらえたりして、この作品を読む前よりも元気に前向きになることができました。 頑張ろうと思える、力をもらえる作品です。
Posted by
ハッピーエンドでもバッドエンドでもなく、それぞれこ主人公たちの日常が短編で詰め込まれています。初めは、え!これで終わり?と思ったものの、読み進めるにつれ病みつきになりました。世の中には色んな"部屋"があり、それぞれに色んなストーリーか...
ハッピーエンドでもバッドエンドでもなく、それぞれこ主人公たちの日常が短編で詰め込まれています。初めは、え!これで終わり?と思ったものの、読み進めるにつれ病みつきになりました。世の中には色んな"部屋"があり、それぞれに色んなストーリーがあることを感じました。恋愛小説や恋愛映画など色んなストーリーがあるけれど、私たち自身にも、周りにもたくさんのストーリーがあるんだろうなぁと思いました。
Posted by
『スローグッドバイ』『1ポンドの悲しみ』(ともに集英社文庫)につづく、著者の短編集です。今回は「リベルテ・メゾン神楽坂」という高層マンションを舞台にした、10編のショート・ストーリーにまとめられています。 表題作の「愛がいない部屋」は、夫のDVに苦しむ女性が、小学生の娘と同じマ...
『スローグッドバイ』『1ポンドの悲しみ』(ともに集英社文庫)につづく、著者の短編集です。今回は「リベルテ・メゾン神楽坂」という高層マンションを舞台にした、10編のショート・ストーリーにまとめられています。 表題作の「愛がいない部屋」は、夫のDVに苦しむ女性が、小学生の娘と同じマンションに住む老婦人によって心を癒される話。すこし盛りすぎの感じもありますが、締めくくりの文章の技巧で、なんとかうまくまとめあげているという印象を受けました。 「空を分ける」は、一人の男性とルーム・シェアをすることになった女性の心をえがきます。「魔法の寝室」は、夫との生活に不満はないもののどこか味気なさを感じていた妻が、寝室の壁紙を貼り換えたことがきっかけでニ人の生活を余裕を持って見ることができるようになる話。「いばらの城」は、自分が結婚することがどうしても想像できない35歳の女性が、マンションの部屋を購入するためにボーイ・フレンドとモデル・ルームを回る話。「ホームシアター」は、会社で閑職に甘んじている父親とニートの息子の物語。「落ち葉焚き」は、63歳の未亡人の恋を描いています。 「本のある部屋」は、愛人に本を朗読して聞かせるためにマンションの一室をあたえられている女性の話。彼女にとって本の一節が、男とのつながりの強さを確かめるきずなになっているのではなく、自分の生き方を確かめるためのよすがになっているというところが落とし所になっています。 「夢の中の男」は、ネット上で知りあった多くの男性と不倫をくり返す女性の話で、奔放に振る舞う女性の心に兆す淡い哀しみを、うまくすくい取っています。「十七か月」は、未熟児で生まれた子どもと人性を歩んでいくことをたしかめる女性がえがかれます。「指の楽園」は、マッサージ店で働く若い男性の誘いに心が揺らぐ40歳の女性のストーリー。 今回は、前作、前々作のようなすっきりしたストーリーだけでなく、もう少し重みのあるストーリーも含まれています。「指の楽園」などは、ストーリー・ラインに多少の泥臭さを感じますが、これも著者のねらい通りなのではないかという気がします。
Posted by