社会不安障害 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] 人間にとって不安とは身近なものである。 しかし、それが度を越え、日常生活に支障をきたすまでになった場合、不安障害の可能性が出てくる。 とりわけ現代においては、「社会不安障害」(SAD)と呼ばれるものが最も多く、対人恐怖がその症状の典型として現れる。 本書は、具体的な症例を紹介しながら、病気としての登場の経緯、治療にあたっての留意点、薬に関する知識などを解説し、この病に悩む人々への一助を提供しようとするものだ。 [ 目次 ] 第1章 社会不安障害とはどういうものか 第2章 病気としての登場の歴史 第3章 症状と診断 第4章 社会不安障害への批判 第5章 社会不安の脳と心のメカニズム 第6章 治療の実際 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
Posted by
著者が断っている通り、社交と社会、恐怖や不安など言葉の違いがややこしい。良心的な書だと思うが、これ一冊で社会不安障害について十分に理解できるかと言うと難しいかも。でもそれが順当と言えば、それもそう。
Posted by
ディジーズ・モンガリング(Disease Mongering)とは、薬の売り上げを伸ばすために、薬そのものではなく、その薬が用いられるであろう病気または病気もどきを過剰に売り込むことを言う。 男性型の脱毛、ADHDやアスペルガー症候群、そしてこの社会恐怖が典型的な例だという。...
ディジーズ・モンガリング(Disease Mongering)とは、薬の売り上げを伸ばすために、薬そのものではなく、その薬が用いられるであろう病気または病気もどきを過剰に売り込むことを言う。 男性型の脱毛、ADHDやアスペルガー症候群、そしてこの社会恐怖が典型的な例だという。 本書はこの「社会恐怖(社会不安障害)」について、どんな病気か、どんな治療法があるか、治療の効果と予後についてかなり詳しくかみ砕いたように説明している。 今まで、心構えの問題、気質の問題と諦めてきていたことが、実は治療の対象になり、直る可能性があるれっきとした「病気」なのだと説く。 ここで特筆したいのは、極めてバランスの良い書き方をしている点だ。服薬治療のメリットとデメリット、限界などがよく分かる。もし、自分がこの対象者だったら、迷わず、医師の門をノックしているだろう。
Posted by
データは多いものの、重複した説明も多く、認知行動療法についても内容が薄かったので期待していた内容と異なりました。社会不安障害がどんなものか知るにはいいと思います。
Posted by
以前CMとポスターでこの本のタイトルでもある社会不安障害の事が触れられていたのを見て、興味がわき手に取った本。 この病といわゆる「内気」はどう違うのかの説明や、選択緘黙、回避性人格障害、醜形恐怖についても簡単にではあるが説明がなされていた。 「社会不安障害は製薬会社の陰謀だ...
以前CMとポスターでこの本のタイトルでもある社会不安障害の事が触れられていたのを見て、興味がわき手に取った本。 この病といわゆる「内気」はどう違うのかの説明や、選択緘黙、回避性人格障害、醜形恐怖についても簡単にではあるが説明がなされていた。 「社会不安障害は製薬会社の陰謀だ」というディジーズ・モンガリングについて触れた上で、SADへの異論(単なる性格の問題)について反論している章もあり、読み応えがあった。 SSRIの副作用は確かに気になるところではあるが、気持ちを落ち着けるために飲酒をしてアルコール依存症になってしまう例がある事を考えると、素人目にはあえて受け入れるのが良いように思える。 実際のSADの事例を用いて説明がなされていて、かつ易しい説明なので読み進みも早かったように感じられました。 自分用キーワード リーボビッツの社会不安評価尺度
Posted by
電話や話すのが大嫌い。ちょっと(仕事や)生活に支障が出るくらい大嫌い。 どうしたもんかと思っていたら、社会不安障害という病気があることを知った。私がその病気かはわからないけど、参考になることもあるかもしれない。
Posted by
ディジーズ・モンガリングへの批評に対する反論があるのが特徴的。 SADへの解説や治療方法の内容については改めて新しい情報は無かったか。
Posted by
社会不安障害に関する書物のほとんどに目を通しているのでとりあえず購入。 新書なので一般向けであり専門家にとって目新しい知見は期待できないが、SAD治療やSSRIの功罪について述べらており、メディアリテラシーの重要性も説いている。 先行研究などのデータも示されているが、実...
社会不安障害に関する書物のほとんどに目を通しているのでとりあえず購入。 新書なので一般向けであり専門家にとって目新しい知見は期待できないが、SAD治療やSSRIの功罪について述べらており、メディアリテラシーの重要性も説いている。 先行研究などのデータも示されているが、実際に参考文献として巻末に挙げられているものが少ないので、原典を探すのに手間がかかりそうである。
Posted by
- 1