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ケータイ小説的。 の商品レビュー

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24件のお客様レビュー

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2009/10/04

この本の意義は、"ケータイ小説"なるもののルーツを丁寧な調査から、はっきりと導き出した点につきると思う。 タネあかしをしてしまえば、“ケータイ小説”は、レディース雑誌の“ティーンズ・ロード”にその原点があり、その系譜であるレディース系の系譜に実はいた歌手“浜...

この本の意義は、"ケータイ小説"なるもののルーツを丁寧な調査から、はっきりと導き出した点につきると思う。 タネあかしをしてしまえば、“ケータイ小説”は、レディース雑誌の“ティーンズ・ロード”にその原点があり、その系譜であるレディース系の系譜に実はいた歌手“浜崎あゆみ”の歌詞の世界感にある、という解釈である。 非常におもしろく、説得力のある展開であった。 何より感動したのが、こういう一見ポッと出の訳の分からない、どう位置づけて良いかわからない文化にも、ちゃんとルーツと系譜がある、ということを示したという著者の活動のすばらしさである。 良く分からない“コワイもの”の正体を解き明かす行為はなんともエキサイティングで好きだ。この本は一種の推理小説的な知的快感が味わえる一冊だと思う。 一点、現代のケータイに囲まれて生活する少女にとって、「届かないかもしれない」未達に終わる、闘病ノートや、絵馬とったメディアにある種の逃げ場や、心の逃げ場を感じている、という点には強い興味を覚えた。(シュー論のテーマに近いものを感じるし、そうしたサービスが何かできそうだと思ったのです。)

Posted byブクログ

2014/09/09

ケータイ小説=浜崎あゆみ=「ティーンズロード」の読者投稿という系譜を看破し、「文学のニューウエーブ」幻想を砕く。デートDV(とその解決願望)が必ず潜んでいるとの指摘も怖い。再ヤンキー化=地方の時代?

Posted byブクログ

2009/10/04

自称ケータイ小説評論家・速水氏の傑作。 私が中学生の時、別マが大嫌いだった理由がやっとわかった。スッキリ! 主張はどれも納得できるものだったけど、1つだけ非常に疑問思ったことがある。 「ヤンキー少女」達はなぜ物語が「ノンフィクション」じゃなきゃいやなのか?感覚的にも理論的にも理解...

自称ケータイ小説評論家・速水氏の傑作。 私が中学生の時、別マが大嫌いだった理由がやっとわかった。スッキリ! 主張はどれも納得できるものだったけど、1つだけ非常に疑問思ったことがある。 「ヤンキー少女」達はなぜ物語が「ノンフィクション」じゃなきゃいやなのか?感覚的にも理論的にも理解できない。「ノンフィクションの事実度」と「フィクションの創作度」なら後者のほうがふつう高い、つまり「正直で本当」だと思うのですが…。 (追記)→土井隆義/「友だち地獄」で少しわかったかも

Posted byブクログ

2009/10/04

ケータイ小説が浜崎とつながって、ヤンキーへ、地方社会へ-。一見無関係のようなこれらの単語の羅列が、見事につながってくる。自分でも実感をもって納得して読んだ。 NANAもケータイ小説も、回想的モノローグとトラウマ回復の物語だば!

Posted byブクログ