iPS細胞 ヒトはどこまで再生できるか? の商品レビュー
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2007年11月20日に世界中を飛び交った「京都大学の山中伸弥教授が、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を開発した」というニュース。 私は、その時のニュースで漠然と怪我をしてもそのiPS細胞とやらがあれば再生出来るみたいだ、神経の再生も出来るみたい、スゴイ!という感覚的な感想だった。...
2007年11月20日に世界中を飛び交った「京都大学の山中伸弥教授が、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を開発した」というニュース。 私は、その時のニュースで漠然と怪我をしてもそのiPS細胞とやらがあれば再生出来るみたいだ、神経の再生も出来るみたい、スゴイ!という感覚的な感想だった。 本書では、山中教授がiPS細胞を発表するまでの地道な研究の経緯や日本国内で行われる研究者の前に横たわる制度の問題などが書かれてある。 また、当初私が受けていた印象とは違い再生出来ることによって生じてくる問題や実際に臨床的に使えるようになるにはまだまだ実験段階であること、経済的な問題など多くの問題をはらんでいることがわかった。 少し専門的な用語も多く、すんなりと読める書物ではないかもしれないが、iPS細胞の全体像を網羅しており一般書としては良い一冊だと思う。 医療者としは一読しておきたい一冊だとも思った。
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iPS細胞とは何か。ES細胞との何が違うのかわかりやすく書かれた本 。そしてiPS細胞で何ができるのかがまとめられている。 これだけでも十分なのかもしれないが、再生医療の発達によって、どのような問題が登場するのかを予測しているところが素晴らしい。 単なる医療問題ではなく社会の価...
iPS細胞とは何か。ES細胞との何が違うのかわかりやすく書かれた本 。そしてiPS細胞で何ができるのかがまとめられている。 これだけでも十分なのかもしれないが、再生医療の発達によって、どのような問題が登場するのかを予測しているところが素晴らしい。 単なる医療問題ではなく社会の価値観の問題にまで発展すると筆者は予測する。
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読みやすい。ES細胞とiPS細胞の違いがやっと理解できた…。 嫌いな分野だったけどこれを読んでちょっと興味を持ちました。 研究者ってやっぱりすごい。
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iPS細胞について、わかりやすくまとめた一冊。 iPS細胞とES細胞の違いや、iPS細胞誕生のドラマを知りたい人。 再生医療について考えてみたい人。 ……は、この本を読んでみよう。
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iPS(やはりiPODとのゴロ合わせで名付けたそうだ)細胞について、技術的な解説、山中研究室物語、科学研究の在り方など、幅広く、よくまとまっている。ノーベル賞も間違いなしという雰囲気になってきている山中教授だが、2003にCRESTの研究費をとった時点では無名に近く、これを通した...
iPS(やはりiPODとのゴロ合わせで名付けたそうだ)細胞について、技術的な解説、山中研究室物語、科学研究の在り方など、幅広く、よくまとまっている。ノーベル賞も間違いなしという雰囲気になってきている山中教授だが、2003にCRESTの研究費をとった時点では無名に近く、これを通したCRESTの審査員も立派。2007にはiPS細胞が発表されるが、山中がCellに論文を発表するのに合わせ、98にヒトES細胞を発表したトムソンらも負けじとばかり、Science の発行を前倒しにさせて同日発表にこぎつけたんだとか。今後も細胞の初期化に(ベクターの代わりに)化合物を用いる方法の開発など、まだまだ競争が激しくなっている。・著者は「医学」と「医療」という言葉の使い分けにこだわっており、「医学」の研究が「医療」に生かされるまではかなりのギャップがあるという。再生医療は個人個人に合わせたオーダーメード医療になるため、これを受けるにはかなり高額の医療費になり、格差の問題も出てくることが予想される。・研究体制について、三年で成果を出さないと研究費が打ち切られるので日本では基礎研究が育たない、米国では考えられないというが、米国の方がこの辺はもっと短期的な成果を要求されるし、少なくとも今回のiPS細胞については国を挙げての支援体制など、傍で見ていてもびっくりするぐらいの早さで対応がなされたように思う。
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