クドリャフカの順番 の商品レビュー
入れ替わっていく4人の意識の差が印象的。わらしべ長者にミッシングリンク、福部の言う期待...と、なかなか凝ってるなぁ。自分が高校生の時にやった手作り文集を想い出して、ちょっと懐かしい気分(事件はなかった...けど)。ただ、シリーズの最初に読むにはハードルが高いかな。
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私の好きなミステリー作家さんが、この古典部シリーズの3作目がとても好きだと言っていたので、せっかくならと1作目から読んでみていた。 前2作や他の作品を読む限り、正直なところ、米澤穂信さんの作品は私には合わないかも…と思い始めていたけれど、この作品には、基本的には楽しませてもらっ...
私の好きなミステリー作家さんが、この古典部シリーズの3作目がとても好きだと言っていたので、せっかくならと1作目から読んでみていた。 前2作や他の作品を読む限り、正直なところ、米澤穂信さんの作品は私には合わないかも…と思い始めていたけれど、この作品には、基本的には楽しませてもらったし、読んで良かったと思う。 古典部のメンバーそれぞれによって語られる文化祭の様子はとても面白かったし、自分で紙に書き出したりして、謎解きへの挑戦を楽しむこともできた。 ただ、結論を知ったときには、(他の作品にも感じたように)思ったより捻りがない、と思ってしまった。伏線に見えるものが全部回収されていないように思えたのだが、伏線に見えて伏線じゃないものを置いておくのもある種の仕掛けだったのだろうか。 あとは、先の2冊にも感じていた、「用いられている言葉の難解さ」は、やはり今回も気になった。 他の事は敏感に察するメンバーが、自分にとって重要な事実や、事件の真相に限って何故かたどり着けない…という部分も、気になってしまったことは否めない。
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古典部シリーズ第3弾! 一冊まるまる、文化祭篇。 第1弾『氷菓』でも明らかになった“カンヤ祭”篇です。 このお話が1番好きで、古典部がさらに好きになる。 まあ学生ものといえば文化祭は鉄板ではあるんですが そこに襲いかかってくる古典部への難題。 突如抱えることになった大量の文集に、 次々に発覚するある事件の謎、 そこに青春のワクワクも、羨望も嫉妬も、 伝統も絆も、色々掛け合わせてくる米澤流文化祭。 こんなの最高に面白いに決まってるじゃん〜〜〜! 私アニメでも大好きなんですよね、 the省エネ少年の折木くんが叫ぶところ。 古典部の四人がそれぞれ自分の強みを惜しみなく! 思えばこの作中では、あまり4人揃わないんだよな。 なのに古典部が好きになっちゃうからすごいよ。
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古典部4人のそれぞれの挫折みたいなのがちょうどよい配分で描かれていてきれい。いや、折木には当てはまらないですね。
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学園ミステリー。古典部シリーズ第3弾 ミステリーというよりは青春系学園モノとしての側面が強かった。 文化祭でのドタバタ劇が凄く青春していて羨ましい。 高校生のくせに知識量多すぎ。なんか負けた気がした。 ☆3.5
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古典部シリーズ第三弾。 奉太郎以外のキャラが、前ニ作よりもそれぞれの個性を活かし、奮闘しているのが良かった。 奉太郎も省エネを掲げている割には、なんだかんだ青春している所が微笑ましい。
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息子が古典部シリーズが好きなので私も読んでみた。 アニメの「氷菓」は何度か家族でも見たことがあり、そこでの「カンヤ祭」あたりがこの「クドリャフカの順番」がもとになっているようだった。 息子はABC殺人事件が好きなので、それになぞらえたこのミステリが好きなんだろうなと思う。あとはアニメの「氷菓」でいうところの1話で完結しない、ちょっと長めの謎解きが面白いらしい。 私としては、古典部メンバー個性が存分に発揮されていてとても楽しく読めた。 折木は相変わらず省エネ、千反田は相変わらず好奇心の塊・・・。 文化祭の描写も懐かく読めて楽しかった。 ただ今回はそれぞれが内に秘めたコンプレックスみたいなものが描写されており、けっこうここは共感度高いのかもしれない。 自分がもしリアルに高校生くらいのときにこれを読んだらすごく共感できたかもなと思う。 この氷菓シリーズを読むのは初めてだけど、それぞれの視点で物語が進んでいくところもおもしろいなと思った。(スペード・折木、ハート・千反田のように記されているのもまたよい) ストーリー全般としては、古典部で起こった解決しようがなさそうな問題を、部員の知恵と努力&部外の協力でなんとか乗り越える、というハッピーな展開で満足。 最後には全ての謎も明かされて、スッキリできて良き。 その中で私が気に入っているのが、千反田が入須に「頼み方」を教えてもらうシーン。 ・見返りのある頼み事 相手を信用してはいけない 長い付き合いにならないことが予想される場合、相手は十中八九やらずぶったくりを考える、考えなかったとしても労力を最小限にしようとする 日程と作業量に十分に余裕を持たせ、予備の計画を準備する ・見返りのない頼み事 精神的満足感(カリスマ性、伝統性、信仰、愛、正義感、使命感、プロ意識、自尊心、期待、優越感) 問題をあまり大きく見せてはいけない(自分には些細なことだが相手にはそこそこ大事らしい) 人目のないところで異性にたのむ 上記のようなことを聞いた千反田は「こ、これはすごいことを聞いてしまいました。考えもしなかったことばかりです。長い付き合いにならない相手にはやらずぶったくりを逆用で愛と信仰が期待な優越感は人目につきません。」をつぶやくのが面白い・・・。(うわすべり感) さらにその後、上記の教えを遠垣外に使うシーンも面白い。 真面目に忠実に教えを守ろうとするところも、できなかったところを悔やむところもかわいい。千反田、好感度が高い。 この話、最終的に謎は解けてスッキリはしたものの、読後感としてはちょっと寂しさ&切なさが残るかな。 自分へのコンプレックスや伝わらない思いは寂しくて切ない。
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面白かった。 事件の内容も読み口も軽くていい。 文化祭の小事件に対してネタが豪華な気がするが、良くできた少年マンガって感じで豪華。 皆の視点で語られるので、主人公のホータローの思考は完全にはトレースできず、あ、解決か。と思った。
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待望の文化祭始まる。だが古典部では、手違いで文集「氷菓」を作りすぎてしまった!部員が頭を抱えるそのとき、学内では奇妙な連続盗難事件が起きていた。事件を解決して古典部の知名度を上げ、文集の完売に乗り出すお話。 『クドリャフカの順番』は本もアニメも見たはずなのに、なぜか内容をあまり...
待望の文化祭始まる。だが古典部では、手違いで文集「氷菓」を作りすぎてしまった!部員が頭を抱えるそのとき、学内では奇妙な連続盗難事件が起きていた。事件を解決して古典部の知名度を上げ、文集の完売に乗り出すお話。 『クドリャフカの順番』は本もアニメも見たはずなのに、なぜか内容をあまり覚えてなく、唯一覚えているのは料理研の対決だったwwww それはダメだろ!と思い、再読を決意。 読んでいると、遠い彼方の記憶が呼び起こされて、こんな話だった!って思い出せました。千反田さん視点の部分は、普段こんな風に考えてるのか!と納得できるところもあり。 漫研の先輩はどうにも嫌な感じだけど、嫌なヤツで終わらないのがまたいい。才能は努力ではどうにもならない。「期待は諦めからくる言葉」。ふくちゃんの言葉はとても重い。 やっぱ米澤作品は時間が進むごとに、キャラクターが抱いてる本音が見え始めるのが良い。『愚者のエンドロール』で読むのをやめてしまった人は勿体無い!ここからどんどんキャラの掘り下げも出てきて面白くなる。
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古典部シリーズ第三弾。 待望の文化祭が始まったものの、古典部では文集「氷菓」の発注ミスで200部を販売しなくてはならない大事件が発生。 そんな中、文化祭中に他の部で盗難事件?が発生していた。 文化祭期間の三日間で古典部は無事に完売することができるのか、また盗難事件の真相は如何に。...
古典部シリーズ第三弾。 待望の文化祭が始まったものの、古典部では文集「氷菓」の発注ミスで200部を販売しなくてはならない大事件が発生。 そんな中、文化祭中に他の部で盗難事件?が発生していた。 文化祭期間の三日間で古典部は無事に完売することができるのか、また盗難事件の真相は如何に。 古典部各4人の視点で時系列を読んでいくタイプで、各々の状況や心境の変化を楽しんでいくお話でした。 最初は学園もののライトノベルを読んでる感覚で、ちょっと退屈なところはありましたが、事件が進行していくにつれ面白さが深まっていく感じでした。 文章も読みやすく人が死なないミステリーなので、中高生の学生の方にもお勧めです。
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