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夜市 の商品レビュー

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678件のお客様レビュー

  1. 5つ

    207

  2. 4つ

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2024/09/16

自分は本書を含め恒川さんの作品はほぼ全て読んできたが、夜市が今のところ一番面白いと感じる。何処となく漂う不思議な世界観、最後に待ち受けるクライマックス、全てが一級品で、まさに非の打ち所がないと言えるだろう。特に風の古道で広がる緊迫感と幻想的な世界は、この本に出会えて本当に良かった...

自分は本書を含め恒川さんの作品はほぼ全て読んできたが、夜市が今のところ一番面白いと感じる。何処となく漂う不思議な世界観、最後に待ち受けるクライマックス、全てが一級品で、まさに非の打ち所がないと言えるだろう。特に風の古道で広がる緊迫感と幻想的な世界は、この本に出会えて本当に良かったと思える程である。まだ読んでない人は騙されたと思ってぜひ一読してみてほしい。あなたもきっと恒川光太郎さんの魅力にハマるはずだから。

Posted byブクログ

2024/09/14

2005年第12回日本ホラー小説大賞 そして、翌年直木賞候補作となったデビュー作 「夜市」と 受賞後の書下ろし「風の古道」 2編 二作共、この世と異界の境界を 日常との狭間に端的に描かれていて驚きました 両作共100ページ程のボリュームの中で 奇をてらうような幻想的文章を使う事...

2005年第12回日本ホラー小説大賞 そして、翌年直木賞候補作となったデビュー作 「夜市」と 受賞後の書下ろし「風の古道」 2編 二作共、この世と異界の境界を 日常との狭間に端的に描かれていて驚きました 両作共100ページ程のボリュームの中で 奇をてらうような幻想的文章を使う事なく その闇の世界を納得させてしまう ホラーにとどまらず そこに兄弟や友人の心理描写まで読ませる 「風の古道」の 人ならざる者の世界の古道に生まれ そこでしか生きられない青年の放浪が 悲哀も加わって、好みだった

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2024/09/10

少年は男性性になる前に存在の不安を抱える。勇気とか、男とかいう前に存在の儚さ、脆さを強く感じるそんなホラーでした。何故、懐かしさを感じてしまうんだろうー

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2024/09/07

どこかアニメーション作品を感じさせるものがありました。ホラーという分類のようですが、ファンタジーと言っても差し支えないと思います。 表題作のほか1篇の中編小説が収録されています。 妖怪とか異世界とかそういう類のものがこの世とは別のところにあって、その存在を認めることで、実際に...

どこかアニメーション作品を感じさせるものがありました。ホラーという分類のようですが、ファンタジーと言っても差し支えないと思います。 表題作のほか1篇の中編小説が収録されています。 妖怪とか異世界とかそういう類のものがこの世とは別のところにあって、その存在を認めることで、実際に起こっている様々なことが、整合的に説明できるように気もします。 その別世界との繋がり方や成り立ちを、丁寧に表現しながら、主人公らの成長を描いているように感じました。 少し説明的すぎると感じる部分や、気障にみえるところがあったりしますが、すぐれたストーリーで引き込まれるものがありました。

Posted byブクログ

2024/09/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表紙は「夜市」ですが、これは先日読みました。この中に入っているもう一つのお話、「風の古道」を読みました。 満開の桜の下で迷子になった主人公が、たまたま行き会った年配の婦人に帰り道を教えてもらいます。ここで初めて古道に入ることになります。「夜は幽霊が出る」との言から、なんとか夜になる前に古道から出て家に辿り着いた主人公。この古道のことは誰にも言ってはいけないんだと薄々悟ります。 しかし12歳の夏休み、主人公は1人の友達に古道のことを話し、一緒に入っていくことになります。待ち受けるものは…? 軽くネタバレします。 主人公が少年、冒険っぽい。それだけで好きです。ホラーな筈なのに「夜市」同様怖くない。けれどハッピーエンドではない。 「夜市」同様ハッピーエンドではない。 ハッピーエンド好きの私ですがそれでもこれらのお話、好きだなぁと思いました。 書影も好みです。

Posted byブクログ

2024/09/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初めてお目にかかる作家さんでした。第12回日本ホラー小説大賞受賞作ということで、同僚が貸してくれました。ホラーが苦手と前から話していたので、「持って帰らず、昼休みに読んだらいいよ」というアドバイス付きで貸してくれました。ホラーかぁ、とちょっとドキドキしながら読みましたが、思っていた「ホラー」というより、ファンタジーという感じもしました。なんというか妖の世界に足を踏み入れてしまったゾクっとする「ホラー」でした。こういう感覚は森見登美彦さんの作品を読んだ時にもあったな~、小野不由美さんの作品よりは怖くないな~、など、数少ないホラー読書体験を思い返しながら読み進めました。 「夜市」と「風の古道」の2編が収録されています。どちらにも共通するのは、人間が通常入ることのできない空間に迷い込んでしまったということ。そこは神さまや妖怪、死者たちの世界であり、そこにはそこのルールがあり、それは決して破ることができない・・・日本古来の不思議の世界というか、千と千尋の神隠し的な世界というか、はたまた世にも奇妙な物語的なというか・・・ 「夜市」はなんとも悲しいお話ですね。複数の世界にまたがる「夜市」でかつて野球の才能を買うために弟を売ってしまった兄は・・・ 無駄がなく淡々とした文章で描かれる夜市の様子は、少しぬるっとした湿り気を帯びた夜の空気とともに肌感として迫ってくるようで、脳内には鬼火が揺らめく暗闇が広がるようでゾクっとしました。内容も先が先が気になってしまい、足をもつれさせながら走って夜市から逃げるように読んだ気がします。幼いころに夜市に迷い込んでしまったことが不運だったのか、幼い兄弟はどうやって夜市から逃げ出すのが最善だったのか、全てが終わってしまってどうしようもなくなった後にも夢うつつのように考えてしまいました。いや、今後、「いずみ」がどうにかするのかもしれない、そのために兄はいずみを夜市に連れて行ったのか・・・考えても仕方のないことを考えてしまう切ない読了後でした。 「風の古道」は少年たちのちょっとした夏の冒険といった趣だったものが、一気にいつ終わるとも知れない、異世界での旅となってしまい、一瞬気後れしてしまいました。しかし、主人公同様、もう私も後戻りできませんでした。先が気になって気になって読む手が止まらないのは「夜市」と同じでした。話が進むにつれ明らかになってくるレンの生い立ちが悲しすぎました。カズキのことも私はすごく悲しかったです。その存在や空気感が、怖いのに、なんだか妙に魅力的な「古道」でした。「夜市」よりこちらの方が好きという方が多いのも納得でした。 実はすぐそばに夜市や古道への入口があるかもしれない。絶対に迷い込みたくはないですが、そんな世界があっても不思議じゃないと思いました。解説にあったように、昔からこのような異世界での物語は多く書かれていたことを考えると、実際に体験した人もいるのだろうなんて考えてしまうのでした。 「夜市」も「風の古道」も読み終わってしまえば、それほど長いわけでもなくどちらかというと厚さとしては薄い本で、この短さで、よくこの完成された世界観を書き切ったものだと思いました。そのくらい、読んでいる間は、「夜市」や「古道」にどっぷり入り込んでいました。無事こちら側に戻って来れて良かったです(笑) 良い意味で驚かされた作者と作品でした。怖がりなので、別の作品も読みたいかと言われたら微妙ですが、おススメできる作品でした。

Posted byブクログ

2024/08/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

夏なのでホラーに挑戦してみよう! と意気込んで読了しましたが、全く怖くなく、むしろ続きが気になって夢中で読み進めてしまいました。 読んでみた感想は、わたし、大人になってしまったんだな、と思いました。 『風の古道』で、二度と古道から出られなくなる可能性もあるのに、友達を生き返らせるために悩まずに即答した主人公を見て、今のわたしにはそれは出来ないな、って。 わたしがいなくなってしまったら家族も困るだろうし、職場も人手不足になるだろうし……って余計なことを考えてしまって、主人公みたいに即答するのはなかなか難しいです。 若いっていいですよね〜。もしわたしも夜市にまぎれこんだら、貯めたお金で若さを買いたいです(*´-`)

Posted byブクログ

2024/08/25

不思議な感覚。引き込まれた。 2時間弱で読み終えてしまった。 ホラーだと思って身構えてたけど、どちらかというとファンタジーかな。なんだか切ないような、懐かしいような気持ちが残る。

Posted byブクログ

2024/08/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ホラーというよりはファンタジー小説でした。 特に怖いところはありませんでした。 2章構成で、世界観が同じだったので最後になにかあるのかなーと期待してしまいましたが、ほぼ独立している物語だったので、 少し物足りなさを感じてしまいました。

Posted byブクログ

2024/08/13

初めてホラー小説読んだ 今の季節にぴったりで、内容もファンタジー要素が沢山あり、不気味な雰囲気と切なさが面白かった

Posted byブクログ