もう、さよならは言わない の商品レビュー
読書備忘録666号。 ★★★☆。 30代の夫婦とまだ小さい子供の3人家族を襲った不幸。母であり妻のスキルス胃癌。余命半年。 自分がこの世を去るまでの夫と息子に対する想い、失った妻に対する想い、母を失った小さい息子の想い、そして、幼くして母を失った息子に対する父の想い・・・。 ...
読書備忘録666号。 ★★★☆。 30代の夫婦とまだ小さい子供の3人家族を襲った不幸。母であり妻のスキルス胃癌。余命半年。 自分がこの世を去るまでの夫と息子に対する想い、失った妻に対する想い、母を失った小さい息子の想い、そして、幼くして母を失った息子に対する父の想い・・・。 様々な想いは最後、相手に対する感謝の気持ち、「ありがとう」にたどり着く・・・。 というお話。 いわゆるお涙頂戴ものがたりで、日頃からなかなか言えない「ありがとう」という言葉の大切さをひしひしと感じた作品でした。 第一章の「Re:」から始まりますが、ん?なんか古いと感じました。そうなんですね、2008年の作品なのでまだまだ世の中はメール全盛時代。 このRe:だけが雑誌に掲載され、残りの章は後から書かれて「新潮ケータイ文庫」として完成させたようです。 あと、妻がこの世を去ったあと、記念日に妻から届くメール・・・。この仕掛けは、ヴァイオレット・エヴァーガーデンの映像の中で体験して号泣してしまっていたので、悲しいことに今回はびっくりしませんでした。 しかも、こっちの作品の方が古いのに盗作か?と一瞬思ってしまった罪悪感。すみません。作者さん。 同世代で同じような家族構成の読者は号泣間違いないな、と感じましたとさ。
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身近なところで、この主人公に似た境遇の人がいるので、現実感を抱えながら読みました。いずれ訪れる死と子供、その後も生きる人達。普通にあることでもあり、静かに考えるきっかけにもなった。
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涙活。 素直に泣けた。 よい人ばかりが登場し、翼が良い子で、洋子先生も良い人。 父子の暮らしは現実にはこんな余裕はないだろうし、こんな良い人がそばに居て、都合よく互いに好意を持ちながら、踏み込まず、支えて、待つ、なんて、きれいな話はないかもだけど。 それでもこんなに理想的な死...
涙活。 素直に泣けた。 よい人ばかりが登場し、翼が良い子で、洋子先生も良い人。 父子の暮らしは現実にはこんな余裕はないだろうし、こんな良い人がそばに居て、都合よく互いに好意を持ちながら、踏み込まず、支えて、待つ、なんて、きれいな話はないかもだけど。 それでもこんなに理想的な死別後の沢山の奇跡があったらいいなぁ!と思いながら読めた。 ありがとうって大事。
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ポトフのような作品 - 榊邦彦「もう、さよならは 言わない」★★★☆☆ 妻と死別して残された子供とともに生きていくという、使い尽くされたモチーフ。 各章で目に涙がたまります。電車で読むのは危険だ。1つの死に対して、本人、夫、息子、看護師がそれぞれに向き合います。ポトフのなかにあ...
ポトフのような作品 - 榊邦彦「もう、さよならは 言わない」★★★☆☆ 妻と死別して残された子供とともに生きていくという、使い尽くされたモチーフ。 各章で目に涙がたまります。電車で読むのは危険だ。1つの死に対して、本人、夫、息子、看護師がそれぞれに向き合います。ポトフのなかにある具材のように様々に味があります。それぞれ真摯に向かい合います。そしてそこから出てきたエキスがほっくりと染み渡るように感じます。悪い人がいないので心が弱っているときに読むと滋養になります。 ありがとうを伝えよう。
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電子書籍。 奥さんを亡くした俊一、奥さんの菜緒子、息子・翼が通う保育園の洋子先生の、3人の視点で交互に語られる。 とにかく最初は最愛の妻が亡くなった後、プログラミングされ記念日ごとに送られてくるメールと、そのメールに翻弄される俊一が読んでいて最初は読んでいて辛かったが、段々と温か...
電子書籍。 奥さんを亡くした俊一、奥さんの菜緒子、息子・翼が通う保育園の洋子先生の、3人の視点で交互に語られる。 とにかく最初は最愛の妻が亡くなった後、プログラミングされ記念日ごとに送られてくるメールと、そのメールに翻弄される俊一が読んでいて最初は読んでいて辛かったが、段々と温かい気持ちになれた。 身近の人に「ありがとう」と言える事は、当たり前じゃないんだなと思うし、もっと私自身も後悔のないよう伝えていきたいなと思った。 本編の最後からの、洋子先生が気になる。
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号泣ーーー(;TДT) 菜緒子さんと年齢が近いし、妻や母としての思いを 考えただけで、読んでて辛くなった。 翼くんが無邪気で素直だからこそ、 余計に読んでて苦しくなっちゃったよ。 最後、旦那さんはアドレスのないメールの中で 「どうして、僕は『ありがとう』って 届けなかったんだろ...
号泣ーーー(;TДT) 菜緒子さんと年齢が近いし、妻や母としての思いを 考えただけで、読んでて辛くなった。 翼くんが無邪気で素直だからこそ、 余計に読んでて苦しくなっちゃったよ。 最後、旦那さんはアドレスのないメールの中で 「どうして、僕は『ありがとう』って 届けなかったんだろう。」 っていう言葉に涙が出てきました。 私も旦那には今まで、「ありがとう」っていうのが 好きじゃなくて…でも旦那は「ちゃんと、ありがとうって いわないといけないよ!!」って言ってくるタイプの人で…。 なんとなく、「ありがとう」って言っとけばいい、 って思うところもあった。 なんか、わざわざ「ありがとう」って言うのが、 なんか言わなくてもいいじゃんって思ってて。 でも、私が長期入院してるときに、 他の患者さんから「ありがとう」って言われるのが、 本当に嬉しかった!! 「ありがとう」の大事さに気づかされたよ。 だから、身近にいる人こそ、「ありがとう」の言葉って 大事なんだよね!! そのことが詰まった一冊だと思ったよ。 スーザンバーレイの「わすれられない おくりもの」 私も大好きー!! ちなみに、個人的にスポーツ振興センターのことが 書いてあって、衝撃的だったなぁー!! 詳しい!!!?って思ったよー笑
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榊先生の本を初めて読みました。 とても心が温まります。「ありがとう」って素敵な言葉ですね!改めて思い出させていだだきました。 ありがとうございます
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大切な人を亡くすのは悲しくて辛い。 でも、ストーリーとしては大切な人を想う日々を綴っていて、終始あたたかくてやさしい。ずっと穏やかな気持ちで読める。ありがとうって、言葉に出すこと、大事ですね。
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もう、さよならは言わない 著作者:榊邦彦 発行者:新潮社 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 先立悲しさ、先立たれる悲しさが胸を打つ
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
末期の胃癌にかかり、亡くなってしまったSEの妻から記念日に届くように設定してあったメールが届く「Re:」の他、息子の幼稚園の先生と新しい関係を築く第一歩を踏み出すまで。 「子供が死を理解できるのは何歳くらいからなのでしょうか」 には、はっとさせれられました。 特に「忘れられないおくりもの」は、私も幼少期に母に読んでもらった思い出があり、大切な一冊です。 レビューにもよく書かれているように、扱っているテーマがテーマにしては、全体的に、すとんすとんとパズルがぱちぱちはまっていく感じでとても読みやすいお話です。読みやすいから特に、感情移入できるのかなと思います。辛い状況描写よりも、感情とか思考に重点を当てているので。 最初の方に、洋子先生が、雨の日のお迎えの時に、翼君が風邪をひいているからタクシーで帰らないといけないと言い張って、翼君を抱えてタクシーまで走ったら携帯を水たまりに落とすシーンがあって、正直、もちろん息子の体調はとても大事だけど、代えられないという点では、携帯にあった大量の保存されたメールの方が大事だっただろうと思われて、保育士にあんまり良い印象は持てませんでした。私だったら恨んじゃうかも。他人のせいにして心が狭いな。でも、その後にビデオを渡してるから、ある意味とんとんなのかな。そういう風には考えちゃいけないのかもしれないけど。 友達に意地悪言われた時に、「お母さんは死んでない」って答えた翼君。そう答えないと「お母さんがかわいそうだったから」と思って、敬老の日に自分の大事なウルトラマンの人形達を遺影の前に並べて、意地悪されたお母さんから、(こちらこそ)ごめんなさいって言われたことを聞いて泣いた翼君は本当に賢くて優しい息子だな、と心が痛くなりました。 自分に余命いくばくかしか遺されていなくて、息子が、子供がいたら私はもっと取り乱してしまうだろうと思う。 有川浩のストーリーテラーもやっぱりパソコンに手紙が入っているっていう話だったっけ。 小さい子供を遺していかなければならないというのは、悔やんでも悔やみきれないだろうと思う。 でも、彼の中に少しでも自分を思い出すパスワードが遺ったのならばそれはきっと自分が生きた理由だと思うんだろうと思う。 最後の「Re:Re:」は一体どうやって戻ってくるんだろうと思っていたけど、秀逸でした。
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