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訓読みのはなし の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2019/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

<目次> 第1章  訓読みの歴史 第2章  音読みと訓読み 第3章  多彩な訓読み 第4章  訓読みの背景 第5章  同訓異字のはなし 第6章  一字他訓のはなし 第7章  漢字政策と訓読み 第8章  東アジア世界の訓読み <内容> 早大教授(当時)で「JIS漢字」基準や「常用漢字」「人名用漢字」などの制定・改正に関わった方。割とさらさら書かれているので読みやすい。訓読みと言っても結構奥が深い。特に人名漢字については、決める必要があるのかな?と思うが、いわゆる「キラキラネーム」を見かけるとため息をつく側としては、どこかに線引きをしないといけないのかな?とも思う。また「国字」に関しては、いろいろな由来があって面白かったが、見たこともない漢字(由来を知ると納得だが)を作ってきた人たちの苦労なのか、気まぐれなのか、それを思うと、なんだかな…。第8章は新鮮だった。朝鮮半島やベトナムも中国文化(支配)の影響で、かつては漢字を用いてきたわけだ。忘れていた。なぜ日本だけが、漢字文化を残したのか、これも興味深い。 逗子市立図書館

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2011/11/24

(推薦者コメント) 訓読みと音読み、日本の漢字の読み方にはこの二つがある。この本では、訓読みに焦点を当て、日本語を漢字にあててきた日本語・漢字の面白さを紹介する。

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2011/02/08

漢字は悠久の昔、中国大陸で生まれ、やがて周辺の朝鮮半島から日本列島、インドシナ半島にまで至る東アジア圏に広まり、各地で受け継がれてきた。元々は外来語であった漢字を日本に本来あった表記と適合させようという試みが「訓読み」である。このような試みは他の国々では全くなかったわけではないが...

漢字は悠久の昔、中国大陸で生まれ、やがて周辺の朝鮮半島から日本列島、インドシナ半島にまで至る東アジア圏に広まり、各地で受け継がれてきた。元々は外来語であった漢字を日本に本来あった表記と適合させようという試みが「訓読み」である。このような試みは他の国々では全くなかったわけではないが、我が国において発展し、独自の漢字文化を築くこととなった。本書はこのような訓読みについて、文字・表記のシステムと運用の両面から取り上げ、関連する事柄にも触れた、興味あふれる書物である。最新刊。(師啓ニ先生)

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2010/06/16

訓読みに関する何らかの考察本かと思ったんだけど、基本的にそうではない様子。いろいろな実例を紹介して蘊蓄を述べる本だった。

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2009/10/07

 日本語は同じ漢字文化圏の中でも訓読みを発達させた点で朝鮮語やベトナム語とは特異な位置にある。本書はその訓読みの様相を多方面から論じ、日本語における訓の多様性、面白さを存分に紹介している。同時に他言語における「訓読み現象」にも言及して興味深い。ただ、訓読みを問題にする場合、やはり...

 日本語は同じ漢字文化圏の中でも訓読みを発達させた点で朝鮮語やベトナム語とは特異な位置にある。本書はその訓読みの様相を多方面から論じ、日本語における訓の多様性、面白さを存分に紹介している。同時に他言語における「訓読み現象」にも言及して興味深い。ただ、訓読みを問題にする場合、やはりその「功」だけでなく「罪」についても、もう少しつっこんだ議論があってもいいのではないか。専門用語と訓読みではおそらく鈴木孝夫氏を意識して、その利点をあげてはいるが、訓と音とのずれ、問題点にはついてはふれない。同訓異字もそうで、「はやい」を「早い」と「速い」に書き分ける場合、「早口言葉」は例外的というが、「速い」は「速度」の連想か、「はやく、はやく」「はやく来て」の場合「速く」は使いづらい。つまり、かなりハヤイ場合にしか使えないような気がする。もちろん著者も訓の問題点についてふれてはいるが、それは本来中国語を書くために存在した漢字を日本語に適用しようとしたことからきているというような議論にはもっていかない。それより著者としては「訓」の魅力の方を知ってほしかったのだろう。

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