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なぜ日本人は学ばなくなったのか の商品レビュー

3.6

77件のお客様レビュー

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2009/12/24

(K) 本書で指摘している現代社会の病巣として、「リスペクト」という心の習慣をあげているが、この「リスペクト」という言葉は私の心に響いた。欲しい者は何でも手に入り、本来ならお金で買うことができないものまでもがお金で買えるような錯覚に陥ってくると、「リスペクト」という損得勘定ではな...

(K) 本書で指摘している現代社会の病巣として、「リスペクト」という心の習慣をあげているが、この「リスペクト」という言葉は私の心に響いた。欲しい者は何でも手に入り、本来ならお金で買うことができないものまでもがお金で買えるような錯覚に陥ってくると、「リスペクト」という損得勘定ではない畏怖や畏敬の念は消え失せて、暴走する資本主義の延長線上にある悪平等や歪んだ権利で物事を判断するようになるのだろう。実際に、それを裏付けるようなことがあちこちで起こっているような気がする。  人間の行動を経済活動の一部として考えていては、徳の高い学びにはつながりにくいのではないか。「リスペクト」や「あこがれ」と言った、深層心理から湧き出るような思いが無ければ、徳の高さは生まれそうにもない。一見、遠回りとも思えるかもしれないような学びが捨て去られ始めていることを、本書では学ばなくなったと表現していると理解できる。小さいが新しい発見がある本。

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2009/12/05

行き着くところはやはり教育なんだと。そういうことだ。 私は今必死に日本の事(歴史や文化など)を知ろうとしてるけど、本来なら学校で教えるべき処で・・そういうことを知るにつれて後悔ばかりなんです。 なんでもっと・・と、その感情ばっか。 学ぼうとしなかった学生時代の自分が情けないし腹立...

行き着くところはやはり教育なんだと。そういうことだ。 私は今必死に日本の事(歴史や文化など)を知ろうとしてるけど、本来なら学校で教えるべき処で・・そういうことを知るにつれて後悔ばかりなんです。 なんでもっと・・と、その感情ばっか。 学ぼうとしなかった学生時代の自分が情けないし腹立たしい。でもそれ以上に何も教えてくれなかった教師に腹が立つ。 だって、君が代すら歌えなかった。これって本当に異常だと思う。

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2012/03/07

私が本を沢山読もうと思うきっかけになった本。 本を読む大切さがたくさんの言葉で書かれています。 斎藤孝先生は大好きでしたので、すらすら読めました。

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2009/10/04

藤原正彦さんと主張が似てると思う。 若者の、教養に対する価値観が変わってきており、それが学ばなくなった原因。このままでは国際的に対等にやっていくる人材が減るという事。 この本ではアメリカ化、特にロックなどの一時的に快楽を得られるカルチャーの輸入が原因だと説き、そうではなくまわりみ...

藤原正彦さんと主張が似てると思う。 若者の、教養に対する価値観が変わってきており、それが学ばなくなった原因。このままでは国際的に対等にやっていくる人材が減るという事。 この本ではアメリカ化、特にロックなどの一時的に快楽を得られるカルチャーの輸入が原因だと説き、そうではなくまわりみち的に自我を形成するのに役立つ読書・書生的な暮らしの必要性を解く。 意外だったのが東大生の蔵書が減っているということ。調査によると1974年に蔵書が100冊以下の学生は15%だったのに対し、2000年には100冊どころか50冊という項目の新設にまで至り、しかもその数は37.1%もに上っている。この中には、教科書の類も含まれるらしい。 読書にはある程度の幅が必要だと思うが、これでは足りないんじゃないかなぁ。 若いうちに自分を掘り下げ、掘った分だけ後で伸びるという考えは、個人的に好き。哲学し、本をたくさん読みたいと思った。

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2009/10/07

教養主義の消滅が原因だとしているのはとてもわかりやすくなるほどと思ったが、後半がグダグダしてきて飽きてくる。ただけっこう面白いしがんばろうという気も起きるので、大学入学の熱意が薄れてきた頃に読むといいのかもしれない。

Posted byブクログ

2009/10/04

1980年代以降、「勉強」がむしろ「生きる力」を阻害するものという愚かな誤解が横行した。実際は、生命力は、努力して学び、身につけた技によって養われる。どこかでこの時代の流れを変え、日本に「積極的な学ぶ構え」の大切さを復権したい――著者は、そんな願いに20年突き動かされてきたという...

1980年代以降、「勉強」がむしろ「生きる力」を阻害するものという愚かな誤解が横行した。実際は、生命力は、努力して学び、身につけた技によって養われる。どこかでこの時代の流れを変え、日本に「積極的な学ぶ構え」の大切さを復権したい――著者は、そんな願いに20年突き動かされてきたという。その熱が充分に伝わる、読み応えのある本だ。 日本人はなぜ学ばなくなったのか。それは「リスペクト」を失ったからだ。努力しなくなったのも、勉強しなくなったのも、社会が様々に崩れつつあるのも、根本は、知性教養や人格への敬意が失われたからではないか。著者は、大学の教授として学生に接しての様々な体験やいくつかのデータなどから、現在の若者の間に起っている変化を、深い洞察力とともにとらえている。読書量や読書傾向にも学ばない学生の姿がはっきりと表れている。 日本の良さが崩れつつある原因のひとつを彼は、多くの日本人が「自分たちがどのような自己形成をすべきかというモデルをすでに喪失している」ところに見る。戦後の日本の社会では、日本の社会や文化がもっていた良さをすなおに肯定したり、はっきりと語ったりすることが、悪いことのように見なされてきた。おかげで、日本を讃えたり、日本人であることに誇りを持つといったアイデンティティがつくりにくくなっていった。 自分たちの社会や文化を否定的にしか教えない教育をずっと受けてきたのだ。それもあって、自分を自己形成する「核」すらも見失ってしまった。しかし、自分たちの文化を否定的に見てきたのは日本人だけである。 以下に、この本に刺激されての私の見解を述べる。今、世界中の人々が日本文化の素晴らしさに気づき、憧れをもっている。それを知ることは、自分たちの文化を否定的にしか見れなくなっていた色眼鏡を一度はずし、もういちど客観的に日本文化の良さを見直すことにつながる。自分たちが守るべき大切な「核」が何であるかを再発見することにつながる。――最近、私はそのためにも、何がクールジャパンなのか、色々な角度から調べていくことが大切だと思うようになった。

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2009/10/04

前半は「昔は〜だった」が続き多少うんざりさせられる。 しかし、後半、特にあとがきが素晴らしい。 教養を身につける過程で自らを掘り下げ、思想的背骨を構築する/「あこがれの連鎖」を生む/信頼できる「技」を身につける・・・ 変化する社会を懐古的視点で見るのではなく、今後どのような姿勢で...

前半は「昔は〜だった」が続き多少うんざりさせられる。 しかし、後半、特にあとがきが素晴らしい。 教養を身につける過程で自らを掘り下げ、思想的背骨を構築する/「あこがれの連鎖」を生む/信頼できる「技」を身につける・・・ 変化する社会を懐古的視点で見るのではなく、今後どのような姿勢で生きていけばいいのかを建設的な視点で述べられており好感が持てます。 齋藤孝をちょっと好きになった一冊。 でも前半だけで読むのやめる人が多そうな気も。。

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2009/10/04

齋藤 孝さんの言っている勉強に対するエネルギー 読了後に、一度うなずく この本のおかげで私はもう一度勉強に対する熱を取り戻せた。

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2009/10/07

現代でいえることは、全般的に「学ばなくったっていいじゃん」というネガティブマインドが、特に若者を中心として蔓延しているという点であろう。 最近ではおバカブームが記憶に新しい。 若者に関して言えば、将来への選択肢の広がりも原因と言えるのではないのか? 水平的に楽しみを共有する友人の...

現代でいえることは、全般的に「学ばなくったっていいじゃん」というネガティブマインドが、特に若者を中心として蔓延しているという点であろう。 最近ではおバカブームが記憶に新しい。 若者に関して言えば、将来への選択肢の広がりも原因と言えるのではないのか? 水平的に楽しみを共有する友人のような親子関係が多くなり、そのせいかどうか、教師への敬意もない。 一生懸命やれば報われるという気持ちも欠如し、就職しても自分的な勝手な理由ですぐにやめてしまうなど、精神的な弱さも危惧される。 リスペクトの精神はいったいどこへいってしまったのだろうか。

Posted byブクログ

2009/10/04

久々の紹介です。 自分の大学生時代のことを思い出して深く反省したり、机に向かうだけではない、 広い意味での『学び』について真剣に考えてみようと思える一冊でした。

Posted byブクログ