銀の犬 の商品レビュー
良いファンタジーだった。 竪琴を奏でて魂をあるべき場所へ送り届ける祓いの楽人オシアンと、声なき楽人の代わりを務める少年ブラン。 優しく温かいストーリーでした。続きも読もう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
銀の犬 世界はケルト民話とロードオブザリング。ファンタージーの世界に連絡短編推理を持ち込んだ意欲作です。何でもありのファンタージーの中でどうやって推理?と思われるかも知れませんが、推理されるのは人や妖精の”気持ち”です。主人公は音楽で全てのものをあるべき姿に戻してあげることを使命とした楽人とそれに何故か連れ添う陽気な少年。この二人がファンタージーの世界の様々な場所をまわりながら、あるべき姿になれないものたちを解き放ってあるべき姿に戻してあげる。その過程で、そのものたちを縛っている想いや誤解、嫉妬や悲しみなどを解きほぐすことによって推理の糸を解いていきます。 竹蔵が好きな連作短編にケルト民話とくれば百人力ですが、作中の人物描写(妖精もいるけど)が今ひとつ深く無い気がして、満点は付けられませんでした。 癒し、優しさ、ファンタジーが好きな方は是非に。 竹蔵
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構築されている世界も主人公もなかなか魅力的だと思うのですが、物語が動き始めると「どこかで読んだ」感が満載になります。ファンタジー初心者向けといったところでしょうか
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キョンキョンが書評書いてて興味もったので読んでみた。 ケルト民話を下敷きに異世界の描いた物語。亡くなったけど成仏(?)できない魂を送り届ける役目のお兄さんと相棒の男の子の話。続きが出てるのかな。読みたい。
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あれれ、光原さんってミステリ作家じゃなかったんだっけ…?という思い込みを鮮やかに覆す、ファンタジー作品。しかしながら舞台は異なれど、悠久の時の流れと人間の優しさ儚さを痛いほどに感じさせる光原ワールドは健在であるように思います。なんだか悔しいけど、ファンタジーが似合う作家さんです。...
あれれ、光原さんってミステリ作家じゃなかったんだっけ…?という思い込みを鮮やかに覆す、ファンタジー作品。しかしながら舞台は異なれど、悠久の時の流れと人間の優しさ儚さを痛いほどに感じさせる光原ワールドは健在であるように思います。なんだか悔しいけど、ファンタジーが似合う作家さんです。 異世界に身を委ねる心地よさを、じわじわと実感させてくれる秀作。物語のベースとなったケルト民話に通じていれば楽しさ倍増でしょう。 哀しいほどにお子ちゃまな、ガンコナーの挿話がとりわけ印象深かったです。
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最初「銀の犬」ということで犬の話かと思っていたらがっつりファンタジーでした。さまよいその場に囚われた霊を行くべき場所へ導く「祓いの楽人」のお話。どのお話もボタンの掛け違いの哀しい恋の話で、ケルト風ということですが懐かしくも安心して読める物語でした。いつか、オシアンがしゃべれなくな...
最初「銀の犬」ということで犬の話かと思っていたらがっつりファンタジーでした。さまよいその場に囚われた霊を行くべき場所へ導く「祓いの楽人」のお話。どのお話もボタンの掛け違いの哀しい恋の話で、ケルト風ということですが懐かしくも安心して読める物語でした。いつか、オシアンがしゃべれなくなった理由や相棒ブランとの出会いも描かれるのかな?妖精の話がベタだけど好きでした。
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『楽人(バルド)のオシアンは、人並みはずれた音楽の才と美貌の持ち主であった。妖精の女王ニアヴはこれを深く愛し、わが領土である常若の国に連れ帰った。 (中略)だがオシアンは思わぬ弾みから禁を破ってしまい、二度と妖精の国に戻ることも、ニアヴに会うこともかなわなかったという』 現世と...
『楽人(バルド)のオシアンは、人並みはずれた音楽の才と美貌の持ち主であった。妖精の女王ニアヴはこれを深く愛し、わが領土である常若の国に連れ帰った。 (中略)だがオシアンは思わぬ弾みから禁を破ってしまい、二度と妖精の国に戻ることも、ニアヴに会うこともかなわなかったという』 現世と常世の隔てがゆらぐ夏至が迫る晩、ヒースの生い茂る荒野にひとり佇む旅の娘。 彼女は前年の秋、そこで殺された彼女の恋人の霊が悪鬼となって行きあわせた者を襲っているという噂を確かめるためにやってきた。 果たして霊は現れる。しかし楽人であった恋人の霊が奏でる楽の音は、彼女の体を引き裂こうとした――。 彼女を助けたのは、この世に想いを残して死んでしまった魂を音楽によって解き放つため旅をする、祓いの楽人オシアンとその相棒を自称する少年ブラン。 彼らは荒野へと赴き、楽人の霊の正体と事件の真相を知るために竪琴を爪弾く。 彼は、人は、なぜ死してなおも想い続けるのだろうか……。 この世に想いを残し、嫉妬や憎しみ、悲しみ、後悔に捕らわれて救われることのない魂と、いまはもう確かめる術のない昔日の愛や真意に惑う残された人々の心を解き放つ、声なき楽人オシアンの奏でる旋律に彩られた5つの連作。ケルト民族に伝わる民話をモチーフに描かれたファンタジー。
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音楽で物事のことわりを操る「祓いの楽人」オシアンが、相棒ブランとともに悲しい事件の謎を解く、ケルト民話をモチーフとしたファンタジック・ミステリ。物語は勿論のこと、とにかくもう文章が素敵。言葉の選び方もリズムも全てが心地よく、するすると頭に入り込んできて、情景をとても自然に脳裏に浮...
音楽で物事のことわりを操る「祓いの楽人」オシアンが、相棒ブランとともに悲しい事件の謎を解く、ケルト民話をモチーフとしたファンタジック・ミステリ。物語は勿論のこと、とにかくもう文章が素敵。言葉の選び方もリズムも全てが心地よく、するすると頭に入り込んできて、情景をとても自然に脳裏に浮かび上がらせてくれる。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ケルト神話をもとにしているようなので、なんとなく親しみやすい神話っぽいお話。解説もありーのファンタジーって感じ。 切ない中にも救いがあって、その中で生きていく人々がいる。綺麗な話だなあ。 オシアン=本物のオシアン なのか?気になる―。続編に期待。
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迷える魂を竪琴と歌で開放する祓いの楽人(バルド) 伝説の楽人と同じ名を持つオシアン。 けれどオシアンには楽人の要である声がない。 そのかわり、やんちゃな少年ブランが常に傍らにいる。 この二人が迷える魂を救うため世界中を旅するお話です。 途中から獣使いのヒューと相棒の黒猫トリーが加...
迷える魂を竪琴と歌で開放する祓いの楽人(バルド) 伝説の楽人と同じ名を持つオシアン。 けれどオシアンには楽人の要である声がない。 そのかわり、やんちゃな少年ブランが常に傍らにいる。 この二人が迷える魂を救うため世界中を旅するお話です。 途中から獣使いのヒューと相棒の黒猫トリーが加わります。 ちょっとした「思い」が届かなかったりすれ違った結果、 捻れた思いは悲劇をまねき、行くべき道を見失い囚われる。 その魂の救済の仕方がまたいいのですよぉ~ 続編が出たら読むぞ! ゴーストハントと薬屋探偵を連想してしまいました。
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