銀の犬 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
主要登場人物:オシアン(声のない祓いの楽人)、ブラン(オシアンの相棒)、ヒュー(ジョーの弟で獣使い)、黒猫トリヤムーア(ヒューの相棒) 「声なき楽人」フィル(天才的楽人)とロード(残された恋人)、リードレ(フィルへの憎しみに取りつかれた讃えの楽人) 「恋を歌うもの」イシル(愛を知らないガンコナー)とローズマリー(呪い師を父にもつ娘) 「水底の街」ロディとアーニャ(今は亡き恋人) 「銀の犬」ジョー(リネットを愛し決死の旅に出た獣使い)、リネット(いいなずけのあるお嬢様)、ブリジット(善良だが嫉妬に悩むリネットの姉のような存在) 「三つの星」王トゥアルとフィン(王の一の騎士)とディアドラ王妃 キャラクターも話もよく出来ている。各話の初々しく一途で不器用な恋人たちが愛おしい。あとがきで続編への意欲が語られるが、未刊で待ち遠しい。続編ではオシアンやブランの過去が明らかになるはず。 吉田愛里の神秘的な装画がよく似合う。 浅田弘幸の絵で漫画化できそうだ。 初読時は「恋を歌うもの」にいたく感動したが、今回は「声なき楽人」「三つの星」がお気に入り。主要キャラ総出演の表題作は、終始おしとやかなリネットがあまり好きになれず。 女性キャラとしては、強さと弱さ、美と醜を併せもつローズマリーが魅力的。読者人気はヒューが高いそうだが、自分はオシアンが好き。 「水底の街」の夢を見せる街イースは、山尾悠子『歪み真珠』中「娼婦たち、人形でいっぱいの海」の夢幻の街を連想させた。
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もう2年くらい積ん読だった本。読んでいる間とても素敵な時間が過ごせたので読んで良かった。異国の、それも時代もなにも違う世界が舞台の物語なのに、情景を思い浮かべやすい。オシアンやブラン、途中から加わるヒューとトリー等、キャラクターもとても魅力的で、これから先の物語も気になる、続きが...
もう2年くらい積ん読だった本。読んでいる間とても素敵な時間が過ごせたので読んで良かった。異国の、それも時代もなにも違う世界が舞台の物語なのに、情景を思い浮かべやすい。オシアンやブラン、途中から加わるヒューとトリー等、キャラクターもとても魅力的で、これから先の物語も気になる、続きが読みたいと切に願う。作者が好きな「指輪物語」を代表するファンタジー系はもちろん、「守り人」シリーズ等が好きな人にもオススメ。
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全体的にしっとりとしたお話。結構謎が残されたままなのですが、そこがまたミステリアスでなんともいい雰囲気です。 ケルトの神話がモチーフになっていて、知っている人はああこれか!と思うと別の方面からでも楽しいです。 ただ、この本はどちらかというと雰囲気を楽しむものであると思うので、あま...
全体的にしっとりとしたお話。結構謎が残されたままなのですが、そこがまたミステリアスでなんともいい雰囲気です。 ケルトの神話がモチーフになっていて、知っている人はああこれか!と思うと別の方面からでも楽しいです。 ただ、この本はどちらかというと雰囲気を楽しむものであると思うので、あまり人物は目立たないです。
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ケルト民話と著者の独特の世界観が作り上げる、切なく、悲しいファンタジーミステリー。 の一文に惹かれ購入。 日本推理作家協会賞を受賞されているから期待大だったのですが・・・・・・どの辺りがミステリ??? ちょっと肩透かしを喰らった私です。 あ、作品自体は上質なファンタジ...
ケルト民話と著者の独特の世界観が作り上げる、切なく、悲しいファンタジーミステリー。 の一文に惹かれ購入。 日本推理作家協会賞を受賞されているから期待大だったのですが・・・・・・どの辺りがミステリ??? ちょっと肩透かしを喰らった私です。 あ、作品自体は上質なファンタジーですので、オススメしますぞな。
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ケルト民話をベースにしたお伽話のような短編集。 お気に入りは第2話「恋を歌うもの」。 主役(?)のガンコナーがケルピーとラナン・シーの間の子ということで、思わず『伯爵と妖精』のケルピーを思い出し、より話に入り込み易かったのかも。 1話目の「声なき楽人」も割と面白かったが、全体的に...
ケルト民話をベースにしたお伽話のような短編集。 お気に入りは第2話「恋を歌うもの」。 主役(?)のガンコナーがケルピーとラナン・シーの間の子ということで、思わず『伯爵と妖精』のケルピーを思い出し、より話に入り込み易かったのかも。 1話目の「声なき楽人」も割と面白かったが、全体的に優しく、そして切ない1冊だった。
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