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八月の舟 の商品レビュー

3.1

13件のお客様レビュー

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2015/11/23

私自身が暑いのが苦手なので、この作品全体の底から湧きたち、空気全体、そして樹上、上空まで覆う何とも言えない暑さが読んでいて体にこたえました。 爽快感と対極にある話。登場人物のすべてがすべからく鬱陶しい。晶子さんが少し涼やかかな。 透明感に満ちた青春小説、とカバーにあったけれど、ど...

私自身が暑いのが苦手なので、この作品全体の底から湧きたち、空気全体、そして樹上、上空まで覆う何とも言えない暑さが読んでいて体にこたえました。 爽快感と対極にある話。登場人物のすべてがすべからく鬱陶しい。晶子さんが少し涼やかかな。 透明感に満ちた青春小説、とカバーにあったけれど、どうだろう。混濁している感じが強かったけれど。 まあ、一気に読み終えたからきっと面白かったのだろうと思う。それくらい、読後に面白い、という実感は生まれなかった。途中で投げ出さなかったし。 これは、20代までに読むのかなあ。

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2015/06/10

退屈で暑くて、先が見えなくて、そんな夏。 クールで、冷めていて、諦観しているようで そうでもない男の子たちと、小悪魔な女の子たち。 この人の青春小説と言われる作品が好き。 でも、このお母さん、私の中ではもう10歳ぐらい年齢積んでるイメージだったけど、40後半で驚き。

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2014/05/09

1990年の作品。 1960年代を舞台とした青春小説。 高校生の恋愛、同級生の死など、ミステリ要素は全くなく、よくある設定にもかかわらず、面白いはなぜだろうかと思う。 高校生たちの当たり前のような飲酒、喫煙は時代的なものだろうか。

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2014/02/11

ただそこに現実がある。 それを淡々とこなしていく。 感情表現を一切しないということがいつの間にか感情表現になっているから不思議です。

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2011/11/14

可もなく不可もなく。 どっちかといえば不可の方で。 本自体も薄いですし、あんまり書くこともないんですけど、 深みという点で村上春樹に届かず、新鮮さという点で本多孝好にもなれず、かといってティーンズ小説にも成り下がれなかった半端な作品だと感じました。 その温い雰囲気を...

可もなく不可もなく。 どっちかといえば不可の方で。 本自体も薄いですし、あんまり書くこともないんですけど、 深みという点で村上春樹に届かず、新鮮さという点で本多孝好にもなれず、かといってティーンズ小説にも成り下がれなかった半端な作品だと感じました。 その温い雰囲気を出したかったんだといわれればそれまでですが。 名作となりうる青春小説というのは、本物の若者、もしくは熟成された大人のどちらかでないとかけないのかもしれません。 2009年03月29日 17:12

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2011/11/03

ハルキ文庫版も持っているのに買ってしまいました。けだるい夏休みの青春小説です。樋口節は好きなんだけど、この本にはいまいち感情移入が出来ませんでした。ヒロインも魅力が生かされていないと思います。

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2011/08/17

北関東の盆地の蒸し暑さが行間からにじみ出て来るような作品。未成年者の飲酒、喫煙に寛容なのは半世紀前の時代設定の為だろうか。のどかな感じがする。プールに花火と夏の風物詩がすこしもさわやかでないのは見事だった。そんな描写は一つもないのに読後に五間道路に立つ陽炎だけがイメージに浮かぶ。...

北関東の盆地の蒸し暑さが行間からにじみ出て来るような作品。未成年者の飲酒、喫煙に寛容なのは半世紀前の時代設定の為だろうか。のどかな感じがする。プールに花火と夏の風物詩がすこしもさわやかでないのは見事だった。そんな描写は一つもないのに読後に五間道路に立つ陽炎だけがイメージに浮かぶ。けだるさと悲しい別れが物語の印象を強くする。

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2011/04/14

樋口有介は、こういう純文学系の作品のほうが絶対合っている。唐突なクライマックスは全然好きになれないが、なんとなく文章を読んでいるだけで幸せ。

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2011/03/03

けだるくて退屈な夏休みのある日、高校生の僕は、友人の紹介で風変わりな少女・アキ子と出会い、そして彼女に惹かれていった―未来への不安、焦燥感、同級生の死、切ない恋心。誰もが通り過ぎて来た、青春のやるせない日々の一ページを鮮やかに描いた、青春小説の最高傑作。

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2010/04/24

 高校生の主人公は、友人の紹介で風変わりな少女アキ子と知り合いになる。  夏は、暑く、けだるい。  次に「シリウスの道」(藤原伊織)がひかえているせいで、なんか比較して読んでしまった。  つまり、「ダックスフントのワープ」という純文学でデビューしながら、結局推理小説家になった藤...

 高校生の主人公は、友人の紹介で風変わりな少女アキ子と知り合いになる。  夏は、暑く、けだるい。  次に「シリウスの道」(藤原伊織)がひかえているせいで、なんか比較して読んでしまった。  つまり、「ダックスフントのワープ」という純文学でデビューしながら、結局推理小説家になった藤原伊織と、推理小説家として「ぼくと、ぼくらの夏」でデビューした樋口有介が、推理小説ではない純文学(?)を書いてる。  もっとも、この「八月の舟」はなんとなく「ダックスフントのワープ」を思わせるところがあるのだ。つまり、無気力に生きているような主人公と、それを振り回す女達、そして思いがけない死。  でも、「ダックスフントのワープ」のような切なさや、昇華もない。  あるのは、夏のけだるさだけだ。  うむ、結局だらしない学生と言うのが嫌いなんだよね私。    樋口有介、オヤジ描かせると上手いのになぁ。やれやれ。

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