深海のYrr(下) の商品レビュー
上、中の途中までは科学ミステリーなのに、どんどんSFに変わっちゃった。地球の生物として、人間は単細胞のバクテリアにかなわないという考え方は面白かった。
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地球には人類とは別にもう一つの知性生命体がいる。かれらは人類が誕生する遥か昔から存在していたのだ。かれらは平和に深海で暮らす。一方、人間は悪行の限りを尽くし、同じ地球に生きる生物達を死へ追いやる。人類が神の姿に似せて作られ、御子の死で罪が購われ救われるとする宗教は、この時点で人...
地球には人類とは別にもう一つの知性生命体がいる。かれらは人類が誕生する遥か昔から存在していたのだ。かれらは平和に深海で暮らす。一方、人間は悪行の限りを尽くし、同じ地球に生きる生物達を死へ追いやる。人類が神の姿に似せて作られ、御子の死で罪が購われ救われるとする宗教は、この時点で人々の信頼を大いに失うことになる。なぜなら人類は生物の頂点に立つ、唯一の生命体ではなかったのだから。そこで多神教を信じる仏教、ヒンズー教が辛うじて人々を導く宗教として残る理由を見つけ出す。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
先生に勧められた本2冊目。 作者の主張は理解できるし共感できる。どんなに人間が傲慢になろうと、地球の70パーセントを占める海洋の底などなにも分かっていないのだ。 そこに未知の生命がいたとしたら、、、 人間は海に有害物質を垂れ流しているが、いい加減、海が無限溶などではないことに気が付くべきなのだ。 しかし、描写があまりにハリウッド的すぎる。ラストのシーンなど読んでいてげんなりした。ドイツ人なのに、、、作中にSF映画への言及(どれもアメリカ映画)が多いから、映画好きなのは分かるが、ちょっとやりすぎた感がある。 天災パニック映画+星を継ぐ者といったところか。
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人間は知識や記憶を文化や教育を通じて後世に伝えるがyrrは後天的獲得形成が可能ってのがミソ。個々の経験は種族の記憶として永遠に残るため、単体の死を恐れないかわり地球の歴史からみれば一瞬に過ぎない個の生も尊重しない。価値観が全く異なり人類からのコンタクトも全て失敗に終わる。最新科学...
人間は知識や記憶を文化や教育を通じて後世に伝えるがyrrは後天的獲得形成が可能ってのがミソ。個々の経験は種族の記憶として永遠に残るため、単体の死を恐れないかわり地球の歴史からみれば一瞬に過ぎない個の生も尊重しない。価値観が全く異なり人類からのコンタクトも全て失敗に終わる。最新科学情報満載で、まあ面白かったが、さすがに人類絶滅までは描けず、執行猶予みたいな形で終わってしまったのは、些か拍子抜け。それと美貌の中国系アメリカ人司令官の描き方が余りにも陳腐で深みがない。単なる偏執狂。これではヨーロッパ人からみたアメリカ批判にはならない。それにしても翻訳モノで文庫本上中下巻1500頁はさすがに長かった。再読の機会は多分ないだろう。
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下巻に来て、失速してしまった感じだった。 上中巻は、まだ科学的で読んでてドキドキしたけど、下巻になって急に無理がでてきた。 どんどん話が広がって、世界はどうなるのか、最後どうまとめるのか、と期待していたけど、なんだか尻すぼみ。 上中がしっかりSFだった分、落差を感じた。
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結末がこれじゃ、映画にしても盛り上がらないと思うけどなぁ。 ハリウッド的な単純さで映画化の時はシナリオは書きかえた方がいいと思います。
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Yrrと名付けられたその生命体は、何万年も前からの記憶を種として保存して、個体の学習が全体の学習へと伝播する性質を持っている。科学者たちはYrrとの和解をめざし研究する一方、裏では別の動きが進んでいた。 う~む、下巻になって面白くなくなってしまった。完全にハリウッドアクション映...
Yrrと名付けられたその生命体は、何万年も前からの記憶を種として保存して、個体の学習が全体の学習へと伝播する性質を持っている。科学者たちはYrrとの和解をめざし研究する一方、裏では別の動きが進んでいた。 う~む、下巻になって面白くなくなってしまった。完全にハリウッドアクション映画になっちゃったなぁ、と思ったらあとがきで映画化決定されているとのこと。映画意識するとこうなる。 そして、欧米の作家はなんにでもキリスト教を入れたがる。
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本屋さんでふらふらしていたときに、綺麗な装丁に惹かれて購入してみました。 動物もサイエンスも好きなのでいいかなーくらいの軽い気持ちで。 まだ読み終わってはいないのですが、正直長いなーと思っています。 内容は興味深くて読み進めやすいんですが、もう少しコンパクトに上下巻くらいの長...
本屋さんでふらふらしていたときに、綺麗な装丁に惹かれて購入してみました。 動物もサイエンスも好きなのでいいかなーくらいの軽い気持ちで。 まだ読み終わってはいないのですが、正直長いなーと思っています。 内容は興味深くて読み進めやすいんですが、もう少しコンパクトに上下巻くらいの長さがちょうどいいんではないかと思う感じです。 読み終わったらまた違う感想が出る可能性もなくはないですが、、、
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ラストはガッカリ感が強い。モヤモヤする。結局そこに落ち着くんですね…。 でもそれ以上にイールの謎を追求していく過程が面白いので許す!
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「科学者たちは異常な行動をとった海洋生物が共通の物質を持っていることを知る。そしてヨハンソンは、一連の事態が起きた原因をようやく突き止めた。その仮説を証明すべく、ヨハンソン、アナワク、リー司令官らは空母に乗りこみ、グリーンランド海に向かう。そこで彼らが目にした想像を絶する真実とは...
「科学者たちは異常な行動をとった海洋生物が共通の物質を持っていることを知る。そしてヨハンソンは、一連の事態が起きた原因をようやく突き止めた。その仮説を証明すべく、ヨハンソン、アナワク、リー司令官らは空母に乗りこみ、グリーンランド海に向かう。そこで彼らが目にした想像を絶する真実とは何か?最新科学情報を駆使し、地球環境の破壊に警鐘を鳴らす―――ドイツで記録的なベストセラーとなった驚異の小説」(文庫背表紙より) 下巻はほんっと映画のようです。 (って実際映画化はされるそうですね) でもさすがに4年かけてあれこれ調べただけあって、盛り込まれた情報量が半端じゃないのですよ。 なので十分自分で物語のスケールを思う存分ふくらませることができると思います。 Yrrとのコンタクトがああいった方法になったのが何故なのか、ちょっとすんなりいかない部分もありましたが、怒涛のように読ませる、勢いのある作品だったと思いました。 余談ですが、これ全巻読み終わった翌日に、水族館に行くことになったんですよー。 なんてタイミング! ふれあいコーナーのカニにさわれなかった、チキンハートなワタクシ(笑) だって中にフィエステリア・ピシシーダがいたら怖い~!
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