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戦雲の夢 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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戦国時代、土佐に興り…

戦国時代、土佐に興り、四国全土を一度は手中に収めた風雲児長曾我部元親。その四男として生まれた盛親はやがて兄たちを押しのける形で家督を継ぐが…悲運に終わった武将、長曾我部盛親の生涯を描く。

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長曾我部盛親の生涯。…

長曾我部盛親の生涯。元親の時には四国を征服した長曾我部家も大坂の陣で消える。時代の流れに全く乗れなかった家である。

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2014/07/13

偉大なる父親を持ち、優秀なのに若くして死んだ兄を持つ、割りとふつーな武将、長宗我部盛親のお話。家督を継いだときに、ちょうど関ヶ原前のゴタゴタに翻弄されたちょっと運の悪い人なんだけど、悲運ってほど英雄的でも無い(大阪の陣だと、真田幸村だもんな)。 あと、これに限らず、歴史小説に恋愛...

偉大なる父親を持ち、優秀なのに若くして死んだ兄を持つ、割りとふつーな武将、長宗我部盛親のお話。家督を継いだときに、ちょうど関ヶ原前のゴタゴタに翻弄されたちょっと運の悪い人なんだけど、悲運ってほど英雄的でも無い(大阪の陣だと、真田幸村だもんな)。 あと、これに限らず、歴史小説に恋愛を持ち込むのは違和感あり。

Posted byブクログ

2013/06/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長曾我部盛親については全然知らなかった。大名が寺子屋の師匠をしていたなんて、それだけで小説になりそう。 関ヶ原に出遅れるという不運も重なり、どこか冷めたままの盛親が、阿咲を通じて、熱い思いを思い出し、また、里の言葉で、賭けることを知るという、なぜか女を通じて生き様を見出していく描き方が面白い。 最後の戦の場面は意外にあっさりとしていたように思うが、戦で死んだわけではないところが話としてぴったりと繋がる。若狭伝説なら尚更いいな。

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2012/09/07

戦国の英雄長宗我部元親の世子、盛親の物語。若くして家督を継ぐも関ヶ原で西軍に与し領土没収。お家復興をかけて大坂の陣 に臨むもまた敗北、戦死。こう書くと悲惨だが、物語ではサバサバした現代っ子風に描かれる。武勇才質ともに悪くなかったが、運命に身を任せた。

Posted byブクログ

2012/06/13

夏草の賦が長曽我部元親が土佐の一郡から身をおこし、四国を切り取ったのに対して、戦雲の夢は元親の四男(だったかな)で跡取りの盛親が主人公となる続編的なストーリー。生まれながらの大名にして欲がなく運を手放してしまったような人生。関ヶ原で西軍についてしまい敗戦のため、大名から浪人に転落...

夏草の賦が長曽我部元親が土佐の一郡から身をおこし、四国を切り取ったのに対して、戦雲の夢は元親の四男(だったかな)で跡取りの盛親が主人公となる続編的なストーリー。生まれながらの大名にして欲がなく運を手放してしまったような人生。関ヶ原で西軍についてしまい敗戦のため、大名から浪人に転落してしまう。大阪夏の陣で浪人集団の大将となり自分の部隊の局地戦では勝ったもののその他は全滅。煮え切らない不運な人生を送る主人公になぜか同情してしまう。

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2012/03/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

土佐22万石の大領を率いる長曾我部盛親は、関ケ原の戦いに敗れ、一介の牢人の身に落ちた。恥多い謫居の中で、戦陣への野望を秘かに育くみ、再起を賭けて、遺臣たちと共に大阪夏ノ陣に立ち上ったが……。大きな器量を持ちながら、乱世の動きにとり残された悲運の武将を、鮮やかに描き出した長編小説。

Posted byブクログ

2020/05/11

司馬遼太郎が探求した土佐シリーズの一遍。 父は四国制圧目前で秀吉への臣従をよぎなくされた元親。兄信親の早すぎる戦死。関ヶ原の戦いを待たず病死した元親を跡を襲い、主人公盛親が土佐の国主となるも、権力争いから兄親忠を死に至らしめる。そうした犠牲を払いながら関ヶ原の決戦にのぞんだが、意...

司馬遼太郎が探求した土佐シリーズの一遍。 父は四国制圧目前で秀吉への臣従をよぎなくされた元親。兄信親の早すぎる戦死。関ヶ原の戦いを待たず病死した元親を跡を襲い、主人公盛親が土佐の国主となるも、権力争いから兄親忠を死に至らしめる。そうした犠牲を払いながら関ヶ原の決戦にのぞんだが、意に沿わぬまま一戦もせず、責任を問われ、土佐一国を失ってしまう。 かつての家臣も四散した十余年後、再起をかけて大阪の陣にのぞむも敗れ、復興は夢と消えてしまう。 本人の意思がことごとく裏切られ、激動の歴史の流れに翻弄され続けた長宗我部盛親一代記。 盛親に脚光を浴びせた小説は少ないので、そうした試みは大きく評価できる。これだけ運命に漂いながらも力強く生きた物語としてはもう少し幅を広げても良かったような気がする。 余談だが戦後しばらくして、改易された立花宗茂と丹羽長重が大名に復したことを思えば、盛親にも違う人生があったのかもしれない。

Posted byブクログ

2010/12/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

盛親の鉄板の一冊です。 温室育ちで、自分にも回りにもモヤモヤとしていた時期、突然降ってきた家督の相続と天下分け目の合戦と領地没収の浮き目と、それでもまだ転がる石が止まらない盛親が哀れ半分愛しくなります。 弥次兵衛との2度の別れ(藤堂に仕官が決まった時と夏の陣)のシーンは涙が… 世の移り変りにおいても女性に関しても終始やられっぱなし(笑)だった盛親が、最後に一念発起して大阪に向かうあたりの描写と、入城してからの諸将とのやりとりが面白いです。 特に妙にアグレッシブな明石が^^(終盤空気になりますが) 盛親の最期についての書き方に、司馬さんの愛情を感じます。

Posted byブクログ

2009/12/05

長宗我部元親の子、盛親が主人公の本です。 物語の最後、大阪の陣に向かう盛親の下に長宗我部の旧家臣たちが一人、また一人と集まってくるシーンは鳥肌ものです。 ハッピーエンドではないからこそ読む価値がある。そんな一冊でした。

Posted byブクログ