杳子・妻隠 の商品レビュー
内向の世代の象徴的な…
内向の世代の象徴的な作品です。暗く深~い世界がありありと描かれています。
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狂気の世界を描いた作…
狂気の世界を描いた作品。読みにくいですが、独特の雰囲気が素晴らしいです。
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杳子と妻隠。2つとも自分にとってはとてもリアルだった。読み進めて後半なにかおこるのではないかとドキドキしながらページをめくった。 杳子は自分の話になるが…精神を病んだ方と関わったことがあって、懐かしいというか、共感できるところがいっぱいあった。 妻隠も携帯とかない時代…どことなく...
杳子と妻隠。2つとも自分にとってはとてもリアルだった。読み進めて後半なにかおこるのではないかとドキドキしながらページをめくった。 杳子は自分の話になるが…精神を病んだ方と関わったことがあって、懐かしいというか、共感できるところがいっぱいあった。 妻隠も携帯とかない時代…どことなく昭和的なエロチックな感じもあり、古井さんの文章の素晴らしさで、しっかりと文学になっていた。自分的にはとてもじわじわとくる作品だった。
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僕が高校時代の芥川賞作品。本の裏表紙の案内には現代の青春小説となっていたが、戦後昭和の青春小説だろう。文章は洗練されて美しい。杳子と姉と彼の3人の登場人物による格別ストーリーはないけど2人の大学生の恋愛を瑞々しいエロシズムの目線が青春の眩しさを感じた。本の前半は分かりづらかったけ...
僕が高校時代の芥川賞作品。本の裏表紙の案内には現代の青春小説となっていたが、戦後昭和の青春小説だろう。文章は洗練されて美しい。杳子と姉と彼の3人の登場人物による格別ストーリーはないけど2人の大学生の恋愛を瑞々しいエロシズムの目線が青春の眩しさを感じた。本の前半は分かりづらかったけど、6章の夏休み海辺にデートしたあたりから、この本の主題がわかって来て、杳子の姉が現れてから素直に読み進められた。
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最初の山の谷底での出会いの描写がやや難しくて長かったですが、その後は比較的読みやく最後まで読了。語り手である「彼」の杳子への愛や欲望や葛藤が上品な文体で様々な表現で描かれていきます。展開は単調でした。
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杳子よりも妻隠の方が個人的には断然よかった。 今となっては当たり前のように言われる、精神疾患・境界知能と呼ばれる人たちに当てはまるのが杳子ではないだろうかという気持ちで読んでいた。ある意味とてもリアルでフィクションのために加工されたキャラクターでは全くなく、身近に杳子のような人間...
杳子よりも妻隠の方が個人的には断然よかった。 今となっては当たり前のように言われる、精神疾患・境界知能と呼ばれる人たちに当てはまるのが杳子ではないだろうかという気持ちで読んでいた。ある意味とてもリアルでフィクションのために加工されたキャラクターでは全くなく、身近に杳子のような人間がいる世界を見ている気分だった。 妻隠の方が日本の純文学っていう感じがする。アイディアとなる核がいくつかあり、それが絡み合っていて面白かった。そして人間の心情がこちらの方が、うまく描けていると感じた。共感できたという方が正しいかもしれないが。
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純文学とは何なのか? そのわかりやすい例がこの作品のように思う。 異なものを描く事がそうではないかな。 『杳子』には質感がある。 それを質感を伴って体感させる事を通して理解や共感に繋がる可能性がそこにはある。 わかるがわからない作品。 人もまたそうだと思う。
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このような文章で物語を構築することが出来るのか、と思わされ小説というフォーマットの奥深さを知った不思議な読後。
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人称が不思議な小説でした。三人称で書いてるけど殆どは彼から観た視点で、なんで私じゃなくて彼にしたんだろうとか考えたけど分かりませんでした。これは杳子も妻隠どちらも同じでした。描写や観察眼がすごいです。 山の谷底で出会った女の子が岩がなんかすごいの、かくかくしかじか。岩の塔が空に...
人称が不思議な小説でした。三人称で書いてるけど殆どは彼から観た視点で、なんで私じゃなくて彼にしたんだろうとか考えたけど分かりませんでした。これは杳子も妻隠どちらも同じでした。描写や観察眼がすごいです。 山の谷底で出会った女の子が岩がなんかすごいの、かくかくしかじか。岩の塔が空にむかって伸び上がろうとする力によって支えられるているように見えるの。とか言われたら、全力逃避対象でしょうね。とか思いつつも、彼女(病気を持つ)の見える世界は僕らの見ている世界とは違うということをちゃんと受け止めなくてはとも思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「杳子」は、大人の女性と少女が何度も入れ替わるような危うい魅力のある人物だった。 執拗なまでに細部にこだわる描写で、その神経質さにこちらまで鬱屈してくるようだ。第三者である杳子の姉が登場してから面白くなったと感じた。それまでは杳子もSもそれぞれ生活を送れているのか不安になるほど、生きている人としての現実味がなかった。 姉という他人の目があって初めて、2人の会話がようやく人間らしいものになった気がする。姉という観察対象がいることで客観的になったのかもしれない。2人きりだと、どんどん深みにはまっていく感じがあって危ういけれど、それが一緒になるということかもしれないとも思った。いつまでも安心させてくれない物語だ。 「妻隠」は、若い頃から付き合って結婚した2人の、ささやかな日常を描いた短編だった。暮らしている家や家族に対して、急に見慣れないもののように感じることってなぜかある。何ということもない暮らしの中で不意におとずれる違和感が的確に表現されていた。この夫婦の自由さや、型にはまりすぎていないことが気楽な雰囲気で良かった。
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