ヴェネツィア 水都逍遥 の商品レビュー
「詩篇二十五」と「散文詩 水都を描く」の二部構成である。何といっても、写真が豊富で美しい。 「散文詩 水都を描く」で、ヨシフ・ブロツキーの『ヴェネツィア 水の迷宮の夢』(金関寿夫訳、集英社、1996)についても書いてある点もよい。 ただ、本が文庫サイズなので写真が小さいのが惜しい...
「詩篇二十五」と「散文詩 水都を描く」の二部構成である。何といっても、写真が豊富で美しい。 「散文詩 水都を描く」で、ヨシフ・ブロツキーの『ヴェネツィア 水の迷宮の夢』(金関寿夫訳、集英社、1996)についても書いてある点もよい。 ただ、本が文庫サイズなので写真が小さいのが惜しい。大型の本にしてもらえるとありがたい。 ゴツそうな容貌の著者が、本書に次のような詩を載せている。 水上都市 おまえは大地を蔑んで浮いている。 台詞のない「終りのセレナーデ」を 絶え間なく奏でつづけて、 いつも脅えているね。 その老僧の節まわしの、 錆びついたテノールに愛想つかして。 夢でしか戻れなくなった「過去」と やりきれない「現在」に、 おまえはどんな名を与えているか。 「未来」については聞くまい。 夢でしか過去に戻れなくなったという心境は、著者が歳を取ったことを表しているようだ。 お終い
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