かけがえのない人間 の商品レビュー
生き迷っている私に何らかのヒントが得られるかとすがるような思いで読んでみた。……のだが、以前読んだ『生きる意味』でもそこはかとなく思っていた思いをより深く感じた。どんな思いかというと、そのとおりなんだけど美しい話すぎてとても現実社会を生き抜いていく参考にならないってこと。 でもこ...
生き迷っている私に何らかのヒントが得られるかとすがるような思いで読んでみた。……のだが、以前読んだ『生きる意味』でもそこはかとなく思っていた思いをより深く感じた。どんな思いかというと、そのとおりなんだけど美しい話すぎてとても現実社会を生き抜いていく参考にならないってこと。 でもこんなこと思ってしまう自分が、この本でいうところの自分にとって自分がかけがえのない存在になれていなかったり、愛するより愛されたい人間だということなのかも。 上田氏の生い立ちの話がなかなかびっくりだった。ちょっと普通じゃないからこういう人になるんじゃないの、なんて前の段落の人間らしいひがんだことを感じてしまう。
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他人の評価のために生きるのではなく、 自分を見つめ、自分への信頼を取り戻す。(自己信頼) 交換可能ではない、かけがえのない自分になるためには、意識するだけでなく行動も伴わなくては足りない。 智慧と慈悲を以て、社会とかかわり、 社会への信頼を築くこと。 未来への希望が大切だが...
他人の評価のために生きるのではなく、 自分を見つめ、自分への信頼を取り戻す。(自己信頼) 交換可能ではない、かけがえのない自分になるためには、意識するだけでなく行動も伴わなくては足りない。 智慧と慈悲を以て、社会とかかわり、 社会への信頼を築くこと。 未来への希望が大切だが それは誰かに叶えてもらう受動的なものではなく、 まずは自分から行動することが大事。 行動を重ねることで自信がついてゆく。 愛されるより愛する人になる。 (受動→能動)
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今日の日本社会では個人が可換なものとして扱われる場面が増えており,当の個人もまたそれを諦観と共に是認していることが,日本人の精神を疲弊させ,また様々の社会問題をも招いていると指摘する.そのような,個人の可換性を説く人間観が台頭してきた背景として,専ら学業成績や資本,社会的地位など...
今日の日本社会では個人が可換なものとして扱われる場面が増えており,当の個人もまたそれを諦観と共に是認していることが,日本人の精神を疲弊させ,また様々の社会問題をも招いていると指摘する.そのような,個人の可換性を説く人間観が台頭してきた背景として,専ら学業成績や資本,社会的地位など,社会一般で価値の共有されている指標が,個人を評価する上で非常に大きなウェイトを占めているために,それらの指標に反映され(え)ない個人の特性に目を向けることが無くなってきていることを強調する.その上で仏教思想に範を取り,また著者の体験も踏まえながら,個人の固有性を自ら認識し,それを活かすような方向で行動していくことが必要であると説く. 可換な個人,という人間観に抗する主張そのものには同意できるところもあるのだが,本書の骨格とも言える,非可換な個人の確立という部分については,いささか実践的な内容を欠いていて,私にとっては「なるほど」と言える部分が乏しかった.著者自身の体験に関する部分も,著者自身の意志や行動よりは,特異な生い立ちに依るところが大きいように見受けられ,また他の場所にある「愛されるより愛せ」という言明ともどうにも符合するところが少なく,全体として著者の考える「かけがえのない人間」像というのが,私には今ひとつはっきりと分からない.尤も,著者自身が本書を義憤から書いた,と綴っているところから察すると,そうなってしまうのはやむを得ないことなのかも知れない.
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「癒し」の上田氏が自身の半生を振り返りながら、「かけがえのない人間」についての自信の信念を述べている。ネガティブな面を肯定的にとらえ、愛されることを望む「お客さん」から愛する人になることの大切さを訴える部分には心に響くものがある。かけがえのない人間であるという意識と行動の関係など...
「癒し」の上田氏が自身の半生を振り返りながら、「かけがえのない人間」についての自信の信念を述べている。ネガティブな面を肯定的にとらえ、愛されることを望む「お客さん」から愛する人になることの大切さを訴える部分には心に響くものがある。かけがえのない人間であるという意識と行動の関係などは身につまされる。意識を変えるためにまず行動に移すことに気を付けていきたい。
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最初は著者のダライ・ラマとの対談から始まり、なんだか少し読みにくい印象がある。 そのあとは日本の社会に対する考察、透明化している「使い捨て」の存在であるということと、自己中心的になってきているというよくある話です。 しかし、著者の幼少期のエピソードからこの本はぐんと面白さをもって...
最初は著者のダライ・ラマとの対談から始まり、なんだか少し読みにくい印象がある。 そのあとは日本の社会に対する考察、透明化している「使い捨て」の存在であるということと、自己中心的になってきているというよくある話です。 しかし、著者の幼少期のエピソードからこの本はぐんと面白さをもってきます。 最後の章で、この本の副題の意味(愛されるよりも愛する人になる)の意味がわかると思います。 最後まで読むと今まで書いてあったことがつながり、また最初から読んでみたいと思わせる大変良い構成になっていると思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「かけがえのないない人間=他の人では代役にならないような人間」 というものを大切にしていこうと言う本。この本を読んで、他者を愛する人になろうと思った。
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同じ著者の他の書籍も読んだけれど、こちらには著者の半生もかいつまんで書かれており、それが非常によかった。 作家と読者の関係性である以上、越えられないハードルが少し緩和されたような気がした。
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「使い捨て」を助長する社会と、「使い捨て」を容認する人々。社会的不正に怒りを発しない人々に対する強烈な危機感。格差社会に対し、著者が提示するアンチテーゼが、「かけがえのない存在」としての個人の確立です。本書の半ばを占める著者の半生の紹介も、かなりのインパクトがあります。
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新書だけど、どちらかと言うとエッセイを読むような感覚で気軽に読めた。ダライ・ラマとの対話の中で、ダライ・ラマが放つメッセージが含蓄があってやはり素晴らしいなあ、と感銘をうけた。
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