ビート の商品レビュー
警視庁捜査1課強行犯係・樋口顕。 捜査2課が粉飾決算疑惑で捜査を進めていた、日和銀行の銀行員・富岡の他殺体が発見された。 現場では被害者と言い争いをする茶髪の若者が… 被害者・富岡に騙され、家宅捜査の情報を漏らしてしまった捜査2課・島崎。 父と兄が富岡に騙され、窮地に陥ったこ...
警視庁捜査1課強行犯係・樋口顕。 捜査2課が粉飾決算疑惑で捜査を進めていた、日和銀行の銀行員・富岡の他殺体が発見された。 現場では被害者と言い争いをする茶髪の若者が… 被害者・富岡に騙され、家宅捜査の情報を漏らしてしまった捜査2課・島崎。 父と兄が富岡に騙され、窮地に陥ったことを知ることになった英二。 英二が富岡を殺害したのではないかと疑う島崎。 島崎の行動に疑問を感じる樋口。 真犯人は… 親と子、父と息子。 親の想い、子の想い、なかなか伝わらない。 お互いちゃんと話さないから。 男同士だとそうなってしまうのかも。 お互いそんなことまで言わなくてもと思ってしまうからかも。 島崎と英二。 最後はお互いが思っていることを話し合うことでわかりあえるように。 コミュニケーションは大事だ。 樋口も娘・照美との関係に悩んでいる。 深夜のイベントに同行することに。 そんな樋口の提案を素直に受け入れる照美に、驚き。普通はイベントに行くことを止めないか?? 照美の友だちも受け入れるなんて… 彼女たちにはなんらやましいことがないんだろう。 照美はなんとちゃんと育っているだろうと感動を覚える。 樋口は恵子に感謝しかない。 『樋口顕シリーズ』、派手さはないが、ひとつの事件の裏に隠された人間ドラマが面白い。
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これは警察小説なんだけど、家族や親子の繋がりをテーマにしていて、その両方で楽しむことができた。とても人間味溢れるいい話だったと思う。 警視庁捜査二課の島崎には、二人の息子がいる。 長男は柔道をやっていて優秀、次男のほうは引きこもりでろくに会話もない。 物語は銀行のガサ入れの場面...
これは警察小説なんだけど、家族や親子の繋がりをテーマにしていて、その両方で楽しむことができた。とても人間味溢れるいい話だったと思う。 警視庁捜査二課の島崎には、二人の息子がいる。 長男は柔道をやっていて優秀、次男のほうは引きこもりでろくに会話もない。 物語は銀行のガサ入れの場面から始まるが、なぜか島崎は怯えている。なぜなら、上の息子がある事情から、捜査の情報を銀行側に漏らしてしまったからだ。それがきっかけで、島崎は面倒なことにどんどん巻き込まれていく。 こういっちゃなんだけど、島崎の悩みっぷりが面白い。実直な性格ゆえに感情が顔や態度に出やすい。一生懸命どうにかごまかそうとして、うまくいきそうでほっとしたり、駄目になりそうで絶望したり。 更には、銀行の汚職絡みと思われる殺人事件の現場で目撃された若者が、今度は下の息子に似ているという。。。 終わり方は、都合が良過ぎるかなと感じたものの、でもこれ以外は考えられない。後味は絶対に悪くしてもらいたくないと思っていたので大満足。 樋口のキャラがいいなと思っていたら、シリーズ化されていたのか。 テレビドラマでは内藤剛志が演じているようだけど、ちょっとイメージと違うなと思った。もう少し線が細くて優男のほうがいいような。。。 機会があれば、他のものも読んでみようと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
おもしろかったです。 銀行の粉飾決算を調べていたところ 知り合いに警察の動きを教えて欲しいとなかば脅されて銀行のスパイに仕立てあげられてしまい苦しんでいるところ相手の男は 殺されてしまう。ホッとしたのもつかの間 容疑者の男は次男ににている… もう!容疑者なのか?加害者なのか?わからんくなって読んでいたんだけとテンポもよくてどんどん読めて 通勤電車も乗り過ごしてしまうほどでした。(((^^;) お父さん お兄さん 弟それぞれの立場が細かく書かれていて泣きそうになってしまった。 しかし、どの家も妻は強いなぁ!
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家族で孤立した、はみ出し者扱いの次男。親が期待する優秀な長男。その長男が利用され、刑事の父親が大学柔道部後輩の銀行員にはめられてしまう。父親の刑事が一員となっている捜査は、失敗。そうこうしているうちに殺人事件。犯人は誰? 少年がダンスと事件を通して成長する。 頑固で家庭を顧みるこ...
家族で孤立した、はみ出し者扱いの次男。親が期待する優秀な長男。その長男が利用され、刑事の父親が大学柔道部後輩の銀行員にはめられてしまう。父親の刑事が一員となっている捜査は、失敗。そうこうしているうちに殺人事件。犯人は誰? 少年がダンスと事件を通して成長する。 頑固で家庭を顧みることが少なかった父親が事件、息子、同僚の刑事を通して変化する。
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「渾身の警察小説900枚」の謳い文句に誘われて読んでみた。事件そのものより家族愛がテーマのようで、悪くはない。スッキリしているし、樋口・島崎をはじめとして脇を固める刑事も「いい人」が多くて嫌味な感じがせず、スラスラ読める。ただ、やっぱり渾身の900枚警察小説って割には「薄い」印象...
「渾身の警察小説900枚」の謳い文句に誘われて読んでみた。事件そのものより家族愛がテーマのようで、悪くはない。スッキリしているし、樋口・島崎をはじめとして脇を固める刑事も「いい人」が多くて嫌味な感じがせず、スラスラ読める。ただ、やっぱり渾身の900枚警察小説って割には「薄い」印象。警察小説にはやっぱりもう少し組織のドロドロを臭わせたりしないと深みがでないのかも。まして事件そのものを複雑にしないのであればそちらからのアプローチが必要かも。家族愛小説としてだとこれもまた薄いし・・・厳しく評価すれば、横山秀夫にも重松清にもなれなかった中途半端な小説。甘く評価するなら、ページは多いのにテンポよくあっさり読める小説。
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体育会系で思い込みの強すぎる頑固オヤジの刑事が、他人に明かせない秘密を抱えながら、我が子を疑って拳銃を向けるところまで追い込まれる。例によって善人ばかりの登場人物が、勝手な思い込みで、悪い方向に噛み合っていく人間社会を、最後はハッピーエンドで締め括ってくれる今野節。 表題の「ビー...
体育会系で思い込みの強すぎる頑固オヤジの刑事が、他人に明かせない秘密を抱えながら、我が子を疑って拳銃を向けるところまで追い込まれる。例によって善人ばかりの登場人物が、勝手な思い込みで、悪い方向に噛み合っていく人間社会を、最後はハッピーエンドで締め括ってくれる今野節。 表題の「ビート」に関しては、ダンスの世界を、いかにもの薀蓄で、これも今野調で語ってくれています。 2005/5/27
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