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熱月 の商品レビュー

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2015/04/08

1920年代にヨーロッパに渡り、破天荒なその日暮らしをした武林文子(実在)の小説。いやはや、すごい人がいたものだ。 文子は、子ども3人を残して家を出、中国に渡り奔放に暮らし、日本に戻ると作家希望のインテリ、武林と協議結婚をしてパリに移り住む。この本は主に文子のヨーロッパでの暮らし...

1920年代にヨーロッパに渡り、破天荒なその日暮らしをした武林文子(実在)の小説。いやはや、すごい人がいたものだ。 文子は、子ども3人を残して家を出、中国に渡り奔放に暮らし、日本に戻ると作家希望のインテリ、武林と協議結婚をしてパリに移り住む。この本は主に文子のヨーロッパでの暮らしを描いている。 パリに渡り、すぐに女の子が生まれる。夫婦で大切に育てるが、旦那がいかんせんヒモで自分で稼ぐ気がないため、文子が日銭を稼ぐべく着物でなんちゃって踊りでショーを渡り歩く。 文子は美貌を活かし、様々な男たちに経済的援助を受け、夫の無想庵も容認せざるを得ない。とにかく次から次へとお金になりそうなことなら何でも手をだし、なんとか家族3人の生活をつないでいく。 身勝手と言えば身勝手だが、働かない夫のためにも一生懸命稼ごうとする姿勢はけなげである。彼女は、最後の夫と結局30年も一緒にいて、幸せな最後を遂げたという。 娘は気の毒だが、文子のバイタリティには感服。

Posted byブクログ