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台所太平記 の商品レビュー

3.9

16件のお客様レビュー

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2021/06/01

むかしは主人夫婦が女中さんを育てる感じだったのかしら。娘が何人もいて賑やかな感じがほっこりした。谷崎潤一郎氏の晩年は幸せだったのだろうな(勝手な想像)。

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2020/09/26

台所太平記 (和書)2010年06月21日 22:11 1974 中央公論新社 谷崎 潤一郎 この本によって批判(吟味)される人々の諸関係は、とても現実を照らし出していて、それらの一切の諸関係を覆せという無条件的命令の可能性を蔵している。そういう部分がとても貴重な天分なのだろ...

台所太平記 (和書)2010年06月21日 22:11 1974 中央公論新社 谷崎 潤一郎 この本によって批判(吟味)される人々の諸関係は、とても現実を照らし出していて、それらの一切の諸関係を覆せという無条件的命令の可能性を蔵している。そういう部分がとても貴重な天分なのだろうと思った。

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2020/01/09

実家の本棚から拝借。 谷崎は気になるけど、重いのや長いのは敬遠したいと思って選んだが、面白くてあっという間に読み終えた。 昭和の女中さん、という準家族の記録。 谷崎家がモデルだし、女中さんたちもほぼ脚色ないのでは。 驚いたのは、女中さんたちがわりと主人やその家族に対して率直にも...

実家の本棚から拝借。 谷崎は気になるけど、重いのや長いのは敬遠したいと思って選んだが、面白くてあっという間に読み終えた。 昭和の女中さん、という準家族の記録。 谷崎家がモデルだし、女中さんたちもほぼ脚色ないのでは。 驚いたのは、女中さんたちがわりと主人やその家族に対して率直にものを言っていること。 主人一家も親代わりに近いものらしい。 驚いた箇所はたくさんあったが、癲癇の原因が熱いパーマをあてたこと、で、阪大の医師が、治療のためには結婚がいい、と言ったこと。いずれも今の感覚ではちょっと訳がわからない。 同性愛の描かれ方も時代を感じたし、田舎への差別的な目も時代ならでは&都会人の谷崎ならでは。 岡本、住吉、京都など、知っている場所がたくさん出てきて面白かった。 やはり谷崎は心底、女が好きなんだなーと思う。 そして人間を観察するのが好きなんだな。 お気に入りの女中がいっぱいいたようで、いろんな意味で喜んでいた様子が想像できた。

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2019/04/26

面白かった! さまざまな女中たちが出てきて、飽きさせない。 小夜と百合が女中としてどうよ?というところもまた面白い。 磊吉夫妻が人が良く、上流階級だからこその懐の深さと傲慢さもまた面白い。

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2015/01/20

久々、現代小説でない本を読んだから乗り切れなかった感があるけれど。。 そして人がいろいろ出て来すぎて混乱しましたが、こういう本の面白さがあるなと。 読み慣れればまた違った面白さがあるのだろうな。

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2014/05/16

数々の個性あふれる女中さんたちの話。女性の同性愛も出てくる。鹿児島弁もいい。興味深い数々の逸話に満ちている。

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2014/02/15

谷崎の、京都と熱海の家に仕えた、女中さんの話。個性派揃いで、はちゃめちゃ。だけど、料理の腕は立つ粒ぞろい。

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2013/09/25

風情があって、ユーモラスで面白いのだけれど、細雪にも共通する階級社会のそこはかとない差別がね…登場人物達は皆すごく良い人達なのだけれど、なんだかどうしても嫌な気持ちになる自分がいる。

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2013/06/02

出てくる「女中」さん達が皆生き生きと描かれていて、読んでいて楽しかった。 行間に谷崎の趣味が垣間見えて、思わずにやりとしてしまう。銀や百合の性格は谷崎がよく描くわがままな女性を思い起こさせるし、初の白い脚の描写とかね。

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2012/01/15

戦前・戦中・戦後を背景に、千倉磊吉家に仕える「女中」たちの顛末をユーモアたっぷりに描く人間模様小説。 「初」「梅」「駒」「定」「小夜」「百合」「鈴」「銀」・・・エトセトラとこれでもかという具合に「女中」たちが登場し、それぞれのエピソードが面白く細やかに綴られるものだから、賑々しい...

戦前・戦中・戦後を背景に、千倉磊吉家に仕える「女中」たちの顛末をユーモアたっぷりに描く人間模様小説。 「初」「梅」「駒」「定」「小夜」「百合」「鈴」「銀」・・・エトセトラとこれでもかという具合に「女中」たちが登場し、それぞれのエピソードが面白く細やかに綴られるものだから、賑々しいことこの上ない。週刊誌での連載ものだったせいか、最初はユーモアな描写が主だったのが、次第に谷崎的エロスの世界が垣間見えるようになり、恋愛模様の描写も増えていくところは興味深い。(笑)これほど多数の「女中」を家に入れ、ある意味、育てあげる態度は、谷崎自身の男の性(さが)の顕れであるか。 ラストの大団円はとても微笑ましい。 終始、細やかでどこかユーモアを保持し続ける書きっぷりが楽しかった。

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